ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

奥秩父の釜ノ沢西俣で盛大な焚火を楽しみました 1日目

2016年06月26日 | 沢登り/富士川笛吹川水系

2016/5/28  YYDに入会したころ、S原さんが「新緑のころに釜ノ沢へ行きますよ」と言うので、僕は即座に「それなら西俣へ入りましょう」と返したのです。これまで2回、釜ノ沢は遡行していますけれど、2回とも東俣ですし秋でした。以前H原君から「西俣はいいですよぉ。焚き木がいっぱいありますし。いつか一緒に行きましょうよ」とも言われていました。H原君との遡行は実現しませんでしたけれど、とても気になっていた沢だったのです。


▲西沢渓谷入口のバス停をスタートです。以前の会では塩山駅前のタクシー会社で泊まり、早朝タクシーでここまで来て、歩き始めることが多かったのですが、YYDでは東京を早朝出発です。まあ、それが普通なのでしょうが、僕には新鮮な感じですね。9:51ころ。


▲西沢渓谷へ向かう吊り橋を渡っています。この沢は東沢。西沢の出合はこの吊り橋の少し下流です。中央に見えている峨々とした尾根は鶏冠尾根です。10:16ころ。


▲吊り橋を渡った先から登山道を離れ、右の踏み跡へ入ります。河原に降り、少し進むと鶏冠谷出合が見えて来ます。中央の暗いところが出合。10:26ころ。


▲鶏冠谷出合の少し上流から山ノ神へ行く山道が現われます。かつては釜ノ沢東俣沿いに甲武信小屋まで登山道としてあったらしいのですが、今では山ノ神までしかありません。しかも、次第に荒れて来ています。自宅に残っていた昭文社のエアリアマップ『奥秩父』(昭和57年発行)では赤い破線で甲武信小屋までの登山道が記されています。
今日はトップをS原さん、続いてSS木さん、彼女の後ろに僕が付いて、K藤さんが適当に前後する、そんな感じですね。10:53ころ。


▲東沢の「ホラの貝のゴルジュ」入口です。11:20ころ。


▲だいたいは東沢左岸の沢床から10m弱上を通っているのですが、時折その山道も沢床へ降りて来ます。泊まりの荷が重いので、女性のSS木さんにはここの岩場はちょっと大変です。11:38ころ。


▲なんとなく見覚えのある巨岩が現われました。山ノ神が近いはずです。11:43ころ。


▲山ノ神前で休憩。11:49ころ。

再スタートしてしばし、僕は大変なことにハッと気付きました。休憩した場所にヘルメットを忘れて来たのです。すぐに走って取りに引き返します。僕は同様の前科があって、これまで2個のヘルメットを置き忘れて失っているのです。今回は珍しく、すぐに気付きました。良かった、良かった。


▲乙女の滝です。登ったことはまだありません。12:29ころ。


▲山ノ神からは沢の中を進んでいます。SS木さんが少し遅れています。まだまだ沢登り3回目、泊まりの沢は初めてですから、沢歩きにも重荷にも慣れていないのでしょう。今回、4人の中ではSS木さんのザックがいちばん重いように感じました。僕の共同装備だった8mm×30mのザイルはK藤さんが代わりに背負ってくれていますから、僕のザックは13kgくらいしかありません。12:32ころ。


▲東のナメ沢の大滝が見えて来ました。スラブ滝が数百メートルと続きます。沢が即・滝なのです。ここも12年前にH原君、S﨑君、M尾さん達と登ったことがあります。なかなかスリリングな登攀でした。最高グレードは5級。12:40ころ。


▲微妙な傾斜の岩場を、思いっきり渓流シューズのフリクション(摩擦)を効かせ、小さな凸凹を目敏く見つけてそれを拾いながら歩きます。SS木さんはまだまだ「滑るのでは」という恐れに支配されて、大胆になりきれません。まあ、誰でも経験です。12:45ころ。


▲前の写真の先で、こんな箇所がありました。傾斜が急で、どうしても滑りそうなのです。S原さんは諦めて右岸を巻くため戻って行きました。僕も試してみますが、これは滑る確率50%以上ですね。僕も戻ろうとした時、K藤さんが越えて行ってしまいました。彼の渓流シューズはフェルト底ではなくゴム底だったのですが、この乾いた岩にはゴム底のフリクションが抜群に効くようです。で、K藤さんがお助け紐を出してくれました。これで僕とSS木さんはここを渡ることが出来ました。12:50ころ。


▲このあたりの岩は花崗岩だと思います。岩が白っぽいせいでしょうか、流れる水の色がコバルト色に染まります。13:04ころ。


▲西のナメ沢出合です。大昔のことですが、ここでアイスクライミングしたことがありましたね。滝の結氷状態が悪く、アックスを刺すとその穴からピュ~ッと水が噴き出しましたね。それでザイルが濡れてすぐに凍って、針金のようになるのです。ザイルをたたむ際はポキポキと折るようにしてまとめなければなりませんでした。それはともかく、ザイルと滝の氷とがくっついて動かなくなった時は驚き、緊張しました。13:09ころ。

西のナメ沢出合でもしばし休憩しました。


▲先頭を歩いているS原さんが立ち止まりました。この先一歩が出ないようです。傾斜があって濡れているので滑りそうなのです。水流の中は意外と流れが強く、あまり入りたくはありません。13:42ころ。


▲結局、戻って下から対岸に徒渉しました。水の勢いが強いので、S原さんがSS木さんと一緒に歩いてあげます。13:44ころ。

金山沢や信州沢への分岐、つまり釜ノ沢出合に到着し、右へ入ります。


▲釜ノ沢へ入るとすぐに魚留滝が見えて来ます。14:03ころ。

ここは滝の左のスラブをS原さんが登り、お助け紐を下ろしてくれました。


▲釜ノ沢のハイライトのひとつ、千畳のナメが始まったようです。14:14ころ。


▲何回歩いても気持ちの良い場所です。14:16ころ。


▲千畳のナメの心地よさは意外なほど長くは続きません。滝の高巻きが幾度か続きます。14:40ころ。


▲釜ノ沢のもうひとつのハイライト、両門ノ滝30mです。過去2回は右の滝を高巻いたのですが、今日は左の滝を高巻きます。15:04ころ。


▲高巻きは思いの外容易でした。踏み跡が比較的明瞭です。15:30ころ。


▲西俣に入ると、小滝が連続します。15:41ころ。


▲こんなナメもあり、けっこう綺麗な沢です。15:46ころ。


▲シャクナゲが咲いていました。15:57ころ。

天場に到着したのは16時台のいつごろだったでしょうか?


▲さっそくタープを張りました。17:31ころ。


▲タープの下流に焚火の場所を決め、焚火をスタート。芯まで乾燥した流木がたくさんあるので、焚火はすぐに燃えだします。SS木さんは夕食係。17:32ころ。


▲豆カレーの出来上がり。18:19ころ。


▲まだ薄暮ですが、焚火の雰囲気が次第に高まってきますね。18:42ころ。


▲焚火はどんな焚火でも心が癒されます。火を見つめていると、心が引き込まれそうです。19:24ころ。


▲K藤さんはマットを敷いて横になっています。そう言う僕もですが。19:34ころ。


▲S原さんも気持ち良さそう。19:36ころ。


▲K藤さんとS原さんの足と足。みんなでの会話も静かにゆっくりと弾みます。21:43ころ。


▲今晩の焚火の特徴は火床の細長さ。上出来の焚火でした。22:17ころ。

僕は焚火の夜は、語り合う友とチビリチビリと飲める酒さえあれば、何時まででも大丈夫です。
でも、酒もほぼなくなり、みんなだんだん眠気に支配されつつあるようです。


▲向うからS原さん、K藤さん、SS木さん。今晩のタープは僕のタープです。YYDではあまりタープ泊まりはなかったようですね。沢の泊りはタープがいいですよ。22:34ころ。


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