ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

金山沢大荒川谷は美しいナメ滝の多い佳い沢でした 2/2 ――― 翌日は好天の中、美渓を堪能! でも、詰めに思いのほか時間が・・・・

2016年08月28日 | 沢登り/荒川水系

2016/7/24  目を覚ました僕は、目のすぐ前のタープの向こう側が明るくなっているのを感じて、「もう朝なんだなぁ。夜も白んで来ている」と思いました。何時なんだろうと時計を確認すると、まったくそんな時間ではありません。寝る頃まではまだ周囲を覆っていた白い霧ははれています。タープの外にまで頭を出して覗いて見る気もないので、断言は出来ませんが、明るく見えている原因はおそらくほぼ真上に上がっている月なのでしょう。これで今日(明日?)の好天は約束されたようなものです。


▲今日は長丁場になりそうですから、早い朝です。タープはこんな感じで低く張ってみました。5:16ころ。


▲右に煙が立ち上っていますが、そこが焚火の場所です。食事も焚火の周りでしました。5:16ころ。


▲天気もいいですし、タープがあると作業がしにくいですから、タープは先に外しました。天気が悪いと、タープの下で作業して、雨具も着たうえで、最後にタープを外すのです。5:40ころ。


▲天場のすぐそばにシカの骨が一頭分ありました。何故この場所だったのでしょう? 5:51ころ。


▲朝食担当はS原さん。メニューは焼きそばです。量が多いので、半分ずつフライパンで火を加えました。6:11ころ。


▲S原さんの見事な焚火クッキング! 6:17ころ。


▲天場のほんの少し下流にゴンザの滝の落ち口があります。昨日は左側の岩場を高巻きました。6:36ころ。


▲出発準備完了直前。7:24ころ。


▲いざ出発。アザミの群生を掻き分けてのスタートでした。7:31ころ。


▲いきなりのゴルジュです。濡れるのも嫌ですから、高巻きます。7:43ころ。


▲高巻きもザレていて、意外と嫌らしい。7:44ころ。


▲沢床に戻るのも嫌らしい。7:58ころ。


▲最後にS原さんが巻き降りて来ました。8:00ころ。


▲ツリガネニンジンでしょうか? それともシャジン? 8:02ころ。


▲シモツケソウの仲間でしょうか? 8:08ころ。


▲黄色い舌状花の数も少なく、葉の形もハート形ですから珍しいのですけれど、名前はまだ分かりません。8:10ころ。


▲S原さんが手にしているのはシカの角。この谷はシカが多いようですね。8:14ころ。


▲小荒川谷出合に来ました。小荒川谷もいつか行ってみたいですね。8:17ころ。


▲小荒川谷出合のすぐ上にも幕営適地がありました。焚火の跡があります。8:19ころ。


▲小滝を二つ三つ越え、釜を持つ小滝が出て来ます。この滝は左を高巻きました。8:28ころ。


▲ナメを歩くのは楽しいですね。8:33ころ。


▲美しい滝です。滝の左側を簡単に登れました。落ち口近くにS原さんが見えますね。8:57ころ。


▲美しいナメの連続する場所です。陽射しもあって沢が輝いてますね。この辺りではSS木さんがトップを務めています。9:00ころ。


▲岩盤の上を光に照らされながら水が流れていきます。こんな瞬間が沢登りでは平安で穏やかな時。9:02ころ。


▲トリアシショウマだと思うのですが・・・・ 9:28ころ。


▲先頭を歩くSS木さん。心地よい流れが続きます。9:31ころ。


▲バイケイソウ(梅蕙草)。花は鮮やかな緑色です。ミヤマバイケイソウかもしれませんが、その違いはなかなか分からないようですね。9:41ころ。


▲滝全体が広く苔の緑に覆われていました。9:46ころ。


▲S原さんが滝の上からザイルを下に投げたところです。9:53ころ。


▲この滝の流れの右を僕は登り始めます。真ん中らへんで、意外と嫌らしいことに気付きました。下で見守っている2人に「上でザイルを出します!」と叫んで伝えました。右へ斜上しながら何とか登り切りました。10:11ころ。


▲結局ふたりは右側を高巻いて登って来ました。10:18ころ。


▲タマガワホトトギス(玉川杜鵑)だと思います。10:21ころ。


▲ナメが続きました。久し振りに高度のあるナメ滝です。10:49ころ。


▲今度の滝も左側を簡単に越えて行けました。11:02ころ。


▲ナメが続いた後にナメ滝が出て来ました。これも簡単に越えて行けます。11:32ころ。


▲奥の三俣。右俣は少し下流にありました。11:43ころ。


▲左俣を行くものとばかり思っていましたが、中俣を行くことに。ナメ、ナメ滝の美しい沢なのだそうです。それならば中俣大賛成! さっそくナメが続きます。12:10ころ。


▲沢床の岩盤の様子がここら辺から変化しました。12:26ころ。


▲僕のあやふやな岩の知識ですが、どうやら花崗岩になって来たようです。フリクションは効きますが、凸凹は少なくなります。12:35ころ。


▲水が枯れそうなので、S原さんは水を補給しました。両岸ともに迫って来ています。稜線ももうすぐ。13:14ころ。


▲苔の中からギンリョウソウが。13:17ころ。


▲沢から離れました。13:24ころ。

稜線に出ました。ところが、登山道がありません。きっと山腹を巻いているんだと思い、その稜線を反対側に下って行きます。でも、登山道は出て来ません。
すぐに、僕たちは間違いに気付きました。登りついた稜線は登山道が通っている尾根ではなかったのです。そこは破風山(2317.8m)北尾根の2210m付近のコルに違いありません。


▲コルに戻り、南へ破風山目指して登り始めました。標高差110mほどを登ればいいだけです。容易だと思っていたのですが、シャクナゲの群生地に植生が変わりました。まだ若木でしたからましでしたけれど、それでもかたい枝を掻き分けながらの前進は大変! 広い尾根ですが、登って行くだけですから、僕はどんどん先に進みます。S原さんとSS木さんはだいぶん後ろから一緒に来ています。14:13ころ。

ところが、シャクナゲの中を藪漕ぎしていると、植生が突然変わりました。な、なんと! ハイマツです!
僕はすぐそばの木に登って行く先を見晴らします。そこにはハイマツの黒い緑がずうっと続いているではありませんか! これはもう無理と言うもの。このハイマツ林は避けて通るしかありません。

僕は下へ行き、S原さんにそのことを伝えます。S原さんは左(S原さんから見て)へ移動することを指示。


▲S原さんと合流すると、この写真のような見事な苔の林に出ます。中俣二回目のS原さんの記憶と合致する風景だそうです。最初からもう少し左気味に登ってきたらよかったのでしょうね。14:30ころ。


▲やっと、やっと登山道に出ました。14:53ころ。


▲破風山山頂で装備解除しました。休憩もそこそこに下山開始です。15:20ころ。


▲東破風山を過ぎ、雁坂嶺2289.2mが見えるところまで来ました。手前には縞枯れ現象も見えます。16:03ころ。


▲雁坂嶺に到着です。16:36ころ。


▲ここは雁坂峠。ここにはよく来ますが、まだまだここからの下山は長いです! 17:20ころ。


▲雁坂峠からの下り始めは笹原の中。九渡沢の流れの音が聞こえるまでも遠いですし、久渡沢沿いに歩くようになってからも長い下山道です。17:37ころ。


▲沓切沢橋にやっと出ました。ここからは林道歩きです。僕とS原さんは懐電なしでここまで来ています。まだ薄暮。19:04ころ。


▲道の駅みとみ到着です。タクシーが来てくれるまでの時間、下山報告をしたり、着替えたり、飲み食いしたり、思いのほか忙しいのです。20:17ころ。

ガイドブックでは大概の本で「前夜発一泊二日」となっています。今回は「当日発一泊二日」ですから、下山がこの時間になってしまうのも致し方ありません。前夜に秩父辺りまで入っていれば余裕が出来そうです。

大荒川谷はさほど困難なところもない佳い沢でした。それなりの高さの滝もたくさんあって、それ以上にナメやナメ滝が多く、しかも美しかったですね。天場は最上級ではありませんが、まずまずでした。どこの天場でも焚火は出来そうです。

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