ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

6年ぶりのS﨑くんと日和田で岩トレして過ごしました

2022年04月15日 | 岩登りトレーニング

S﨑くんから電話がかかって来ました。実に懐かしい声です。S﨑君とは6年前の歴史的寡雪の尾瀬へ4月と5月に行って以来です。

2016年4月中旬の尾瀬は木道も現われ、季節が1ヶ月以上早まった様子でした。小屋関係者もまだ入山していない尾瀬でS﨑君と僕は尾瀬ヶ原をふたり占めして、その独特な感動を味わいました。

今年の尾瀬は異常な寡雪1/4

続くGWの計画も考えていました。当然どこかで雪の春山を楽しむつもりでした。でも、尾瀬の寡雪は歴史的珍事です。これを見逃す訳にはいかないと、僕はS子とS﨑君は家族を連れて、それぞれが雪のないGWの尾瀬を体験しようと、計画を立てたんです。それぞれ別パーティーですが、どこかで会おうと。

前代未聞の雪のないGWの尾瀬ヶ原 1日目

それぞれ過去のブログ、よろしければ読んでみてください。

 

その時以来のS﨑君との山行になります。

 

では、2022年3月13日日和田での岩トレのご報告です。

1ヶ月以上前のご報告になりますね。

 

同じ日にYYDのY山さんたちも日和田で岩トレをします。Y山さんたちは今シーズンの沢登りへ向けての基本的ザイルワークの練習です。僕たちとはまったく練習内容が異なりますから、別パーティーとしました。岩場では別メニューですが、その他は一緒です。

この日の参加者はS﨑君の他、彼の息子のS平君とS﨑君の職場の後輩K森さんです。二人とも岩登りは初めて、装備も持っていません。ですから、最初から子供岩でのトレーニングを予定していました。一般的には日和田と言えば男岩と女岩のことです。子供岩は小さくて低い岩場で、岩登りの超基本トレーニングをする際に利用される程度ですね。この日は僕たちの他に10人ほどの中高年パーティーが利用しました。

 

▲10:40。子供岩の左側面は3級あるかないかの易しい岩場。ここでまず、岩登りの基本である3点確保とクライムダウン(手足を使って岩場を降りる)を練習しました。写真はS平君ですね。

 

▲10:50。K森さんもここでの登り降りを繰り返した後、ロワーダウン(ザイルで確保されながら下降していく)の練習もしました。誰しも、初めてザイルに体重を預けるのは不安で怖いものです。トップロープで確保しているその安全性がどの程度なのか、まだよく分かりませんからね。K森さんは問題なく下降していました。

 

▲10:55。左からK森さん、S﨑君、S平君。

 

▲11:00。S平君、ロワーダウン中。ところがこの後、体が右に振られてしまいます。岩場に手をぶつけて、少し擦り傷を作ってしまいました。それを機に、S平君はやる気消失。まったく登らなくなりました。(でも4月の今はまた登りたいと思っているようですね。ロワーダウンは嫌みたいですけれど)

 

▲11:08。易しい岩場での登降練習を終え、少しだけ難しいルートを登ってみます。いまK森さんが登っているルートは3級くらいでしょうか。彼女はバランスよく登って行きました。センスはいいようですね。

 

▲11:25。次は少しだけ左のルート。このまま真上に登ると、3級+くらいでしょうか。ここも問題なく登りました。さらに左もトライしたのですが、ちょっと難し過ぎました。左端の角のカンテは使わずに、いちばん左側面を登るルートです。S﨑君も僕もトライしてみましたが、難しかったです。5級+はあるかもしれません。

 

▲12:20。次に山の斜面で懸垂下降の練習です。この懸垂下降をK森さんには何度も繰り返してもらいました。

 

▲12:23。下の方まで降りて行きます。

 

▲12:32。続いて、傾斜のあるさっきの子供岩でも懸垂下降の練習。K森さんは基本をしっかりマスターしたようですね。

 

▲13:33。Y山さん達と一緒にお昼を食べて、僕たちはちょっと日和田山へ歩いて来ることにしました。S平君にも楽しんでもらわなくちゃいけませんからね。女岩の天辺から見晴らしの丘経由で山頂に向かいます。写真は途中にある神社直下の岩場です。

 

▲13:34。神社と鳥居が見えて来ました。

 

▲13:34。ここからは高麗の町がよく見渡せます。この写真の中に巾着田と呼ばれる歴史的な場所があるのですがどこでしょうか?

 

▲13:34。黄色い線が川の流れているコースです。川が巾着袋のような形をしていて、その袋の部分に田んぼがあったので、巾着田と呼ばれています。8世紀に朝鮮半島から来た渡来人が当時の最新灌漑技術で稲作地にしたそうです。7世紀末に唐と新羅によって滅ぼされた高句麗の一族がこの地まで来たようですね。

 

▲13:43。S﨑くん親子。日和田山305m。

 

▲14:22。日和田の岩場のすぐ東の尾根を登って、日和田山へ至りました。今度は岩場のすぐ西の尾根を下って戻る予定でした。ところが、僕の記憶がいい加減で、日和田山から北西方向の物見山の方へどんどん進んでしまったのです。途中、南へ下る山道があるはずと気を付けながら進んでいたのですが、見つかりません。だいぶん先にしっかりした登山道が南に分かれていましたから、そこを下ってみることにしました。でも、いくら下っても僕の記憶にある山道とは違っています。それほど急斜面ではない植林地ですから、東へ山腹をトラバースすることにしました。尾根を2つか3つ越えたでしょうか?

 

▲14:38。K森さんのスマホの地形図で現在位置を確認しながら進みました。S﨑君はルートファインディングが得意ですから、彼に任せておけば大丈夫。結局、日和田山山頂直下の登山道に出て来ました。降りるべき山道は山頂を踏まない巻き道の途中から出ていたんですね。そんな記憶は僕には一切ありませんでした。岩登りを止めていたS平君はこの藪漕ぎが楽しかったみたいですね。喜んでくれたようです。良かった、良かった。

 

▲15:05。戻って来てからは、男岩でトレーニングしました。S﨑君がリードして、K森さんと僕がフォロウしました。まずは男岩南面左の3級ルートから。

 

▲15:10。S﨑君は岩のリードは久し振りのはずなのに、易しいルートとは言え、安定していました。

 

▲15:21。K森さんはザイルの中間で登ります。セットされたヌンチャクを回収しながら登ります。安定した登りですね。

 

▲15:25。上で確保するS﨑君と、登って来たK森さん。K森さんはそのまま登ると、少し難しくて4級-くらいですが、左に巻いて易しいルートを登りました。

 

▲15:37。男岩上部のS﨑君とK森さん。懸垂下降が出来るようにザイルをセットしているところだと思います。僕が最初に下降して、ザイルの末端を持つことにします。万が一K森さんが失敗しても末端を強く引くことでK森さんは落下を免れます。8環の正しいセットはS﨑君がチェックします。

 

▲15:42。いよいよK森さんが懸垂下降で降りて来ます。普通の人間なら結構怖がると思うのですがK森さんは問題なく落ち着いて降りて来ました。

 

▲15:54。続いて、男岩南面中央部の凹角を登ります。リードするのはS﨑君。

 

▲16:01。写真に写っているのはY山さんグループのS藤さん。S﨑君は彼の右に見えるザイルでリードして、もう上にいます。

 

▲16:04。K森さんがフォロウしています。彼女は易しい3級の岩場は問題ありませんね。

 

▲16:07。上で確保するS﨑君とS藤さん、K森さん。S藤さんは今いる場所の突破に苦労していました。K森さんにも次の機会にはチャレンジしてみましょう。

 

▲16:28。K森さんの懸垂下降。この日初めてやり始めたとは思えないような落ち着きです。

 

この日はこれで終了です。Y山さん達グループも終了したので、一緒に下山しました。

下山後にいつも行っているうどん屋さんは蔓防の期間中はアルコールが出せません。という訳で、飯能市まで電車で出て、駅ビルの居酒屋さんに入りました。S﨑君たちは遠いですし、小学生のS平君もいるので、途中で帰りました。

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