ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

今年の尾瀬は異常な寡雪 2/4 ――― 感動! 尾瀬ヶ原を二人占め! ホンドギツネと出遭う

2016年05月09日 | 雪山/尾瀬

2016/4/17  もともとの計画通りなら、今日はススヶ峰山頂近くで目覚め、平ヶ岳までピストンする予定でした。でも、今日は日本海をそれなりに強い低気圧が通過する予報です。
今日の悪天がいちばんの理由ですが、他にもひとつふたつの訳があって今朝目覚めたのは山ノ鼻です。

僕はいつものように山では割と早く目覚めます。S君は昨日ずっと運転し続けましたし、久し振りの本格的登山で疲れているようです。まだ、ぐっすり寝ています。
今日は天候が回復するまでは何もすることがありませんから、静かに寝続けさせてあげたいと思っています。 


▲そっとテントを出て、外を散歩しました。まだ雨は降っていません。6:49ころ。


▲テントから少し離れ、燧ヶ岳を眺めます。空は一面の雲。どちらかと言うと南向きの風が吹いていました。まだ、温暖前線の影響下にあるようです。暖かな朝です。高曇りではありますが、標高の高い尾根では風も強そうです。雲が飛ぶように北へと流れていました。6:54ころ。


▲空の様子が少し変わってきました。ときおり青空がのぞくのです。分厚い雨雲ではなく、積雲の集合のような雲です。ところどころに隙間があるような。疑似晴天と言うほど極端な状況ではないでしょうが、少し似ているかもしれません。昨晩、S君が予測していましたから、これから天候が悪化するなと、思います。7:40ころ。

そのうちS君も起き出し、コーヒーを飲み、朝食を作ります。雑炊です。白飯に玉子スープを混ぜて煮るつもりでしたが、白飯だと思って持って来たのは五目御飯でした。仕方なくそれで作りましたが、意外とそれがよく、美味しい雑炊になりました。


▲雨が降ってきました。気温も急激に下がります。9:26ころ。

けっこう激しく雨が降り続きました。ここは屋根の下なのですが、雨粒が飛び散って外の荷物にもかかります。S君が濡れない位置へと移動させました。フライにも少しですが水滴が付きます。
ラジオの天気予報では昼過ぎには天候が回復すると告げています。でも、ここは山。どうなるでしょう?


▲いつ天候が回復するのかと待っていました。11時になっても、12時になっても雨は降り続きました。すると、急激に雨は止むし、青空も広がってくるではありませんか。急いで外に出て、尾瀬ヶ原散策スタートです。
木道と木道の間で水芭蕉の花を見つけました。結局尾瀬ヶ原で咲いていたのはこの一輪だけでしたけれど、四月中旬に尾瀬ヶ原で水芭蕉が咲くなんて! 13:32ころ。


▲尾瀬ヶ原の西側、至仏山の麓には少ないながらもまだ雪が積もって残っています。燧ヶ岳の山頂にはまだ雲がかかっていました。13:36ころ。


▲積雪がわずかなので、木道が出ている箇所も多いのです。13:40ころ。


▲まだ新鮮(?)な獣の糞が木道上にありました。S君が言うにはおそらくキツネの糞なのだとか。自分の存在を主張するための目印でもありますから、わざと目立つ木道上でするのだそうです。白いのは何故でしょうね? 餌になった動物のせいでしょうか? 13:41ころ。


▲川に架けられた橋に渡してある板は全部外されていました。グリーンシートにくるまれています。板はなくとも橋は渡れます。13:43ころ。


▲左右の池塘も見え始めています。本当に雪が少ししか積もっていませんね! 13:50ころ。


▲この辺りの雪はすぐに消えてしまいそうですね。13:53ころ。


▲これは何の糞でしょう? 毛や産毛のような細い毛にも見えるのがありますし、細くて長い骨のようなのや、固い殻の実のようなものもあります。ちゃんと水で洗って、きちんと観察しないと分かりませんね。S君は木道上の糞をたくさん持ち帰って調べたそうでした。でも今日はその道具がないとかで断念。13:55ころ。


▲雪が周囲からどんどん消えて行きました。再びの橋を渡るころには雪は消えていました。晩秋の枯草色の尾瀬ヶ原の雰囲気です。さっきからS君は鳥の鳴き声や飛ぶ姿にひとつひとつ反応して、僕に名前を教えてくれたり、双眼鏡を貸してくれて、「あそこの木の枝に・・・・」と見せてくれます。猛禽類も3、4種類いたようですが、名前を憶えていません。覚えている鳥の名前はヒバリくらいでしょうか。ヒバリってこんな高山にもいるんですね! あとはノビタキを教えてもらったような・・・・ 何回教えてもらっても、そのたびにすぐに忘れてしまいます。14:14ころ。

このころだったかと記憶していますが、牛首のあたりの山際でホンドギツネを見ました。
僕にとっては生まれて初めてのキツネとの遭遇です。キタキツネは割と人慣れていて、姿をよく見ることがあるのだそうですが、ホンドギツネはそうはいきません。
僕たち(と言うよりS君)が気付くと、キツネさんもすぐにこちらに気付いて、そそくさと山の中へ入っていきました。写真を撮る間もなく。


▲牛首付近です。左へ東電小屋方面の木道が分岐しています。左へと入ることにしました。14:25ころ。


▲アカハライモリの遺骸が横たわっていました。どうしてこんな場所で死んでいるのでしょう? 喰われてしまったものの、毒を持っていますから、ここで吐き出されてしまったのでしょうか。14:33ころ。


▲糞の分解がかなり進んで、白っぽい毛ばかりがよく見えます。キツネの糞でしょうが、何を食べたのでしょう? 14:41ころ。


▲中央の山は景鶴山ですね。14:43ころ。


▲水に満ちているのが尾瀬らしい風景です。14:57ころ。


▲ヨッピ橋。もちろんまだ板は渡されていません。通行禁止なのですが、鉄骨を踏んで渡れますから渡ります。15:07ころ。


▲東電小屋が見えて来ました。いつの間にか燧ヶ岳上空も青空が広がっています。15:23ころ。


▲東電小屋の軒の下にスズメバチの巣がありました。そのこと自体はよくあることですが、その素に穴が開いています。どうやら鳥がこのスズメバチの巣を再利用していたようですね。S君は「アカショウビンかなぁ?」と言っていたような記憶が。間違っていたら御免なさい。奄美大島に行った際、島中どこででも聞こえていたあの特徴的な鳴き声の主がこんな場所にも棲息していたのかと思うと、不思議な感覚になりますね。
冷暖房完備のような快適な巣になるでしょうから、今年はどんな鳥が営巣するのでしょう! 15:28ころ。

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