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ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

天覧山平日岩トレ№7 ――― すべての岩場で順調に進歩しています

2023年06月15日 | 岩登りトレーニング

この日は一日中快晴で暖かな岩トレ日和でした。前夜には雨が降ったようで、飯能も道路は濡れていましたけれど、岩場はすでに乾いていました。

 

2022年11月25日(金) 天覧山平日岩トレ№7

▲10:01。天覧山麓の樹々も黄色く色づいていました。

 

▲10:04。モミジもこの鮮やかさ!

 

▲10:55。最下部岩場に着くと、HTさんは早速トラバース10往復をスタートします。ムーブには無駄がなく、身体に滲み込んでいて間違いもありません。

 

▲11:08。まだぎこちない1往復目や2往復目から4分を切っています。回数を重ねるごとに、1往復にかかるタイムも縮まっていきました。

 

▲11:10。最終的な10往復にかかったタイムは31分38秒38でした。1往復平均は3分9秒84です。

 

このトラバースはタイムを競っている訳ではありません。ただ、タイムが縮まるということは体が岩の形状に合わせて、正しく動いているということです。指や腕にも無駄な力が加わらず、最適なバランスで動けている証拠でもあります。ですから、タイムが縮まることは良いことなんです。

 

幸先良いスタートを切ったHTさん、続けて最下部岩場の3ルートを登りました。左の3級+ルート、中央の小ハングルート4級+、その右隣りのフェースルート4級+です。僕がリードし、HTさんフォロウ、懸垂下降で下降しました。小ハングルートもスムーズにフォロウして来ました。フェースルートも問題なくフォロウしました。いつの日か、このルートもリードして欲しいですね。

 

▲11:41。最下部岩場の左にある3級+のルートです。僕がリードして、上でセカンドのHTさんを確保。

 

▲12:10。小ハング4級+をフォロウするHTさん。

 

▲12:21。そして、懸垂下降。ザイルのセットはHTさんにやってもらいました。

 

▲12:46。最下部岩場の最後はフェースルート4級+です。

 

その後、荷物も持って、上の鏡岩の基部に登ります。鏡岩にトップロープをセットして、HTさんがトライ! 僕と交代で何度もトライしましたが、まだまだぶら下がることが多いものの、何とか上まで到達することが出来ます。そのうち、必ずテンションなしで登れるようになると思います。

 

▲14:25。鏡岩のほぼ中間地点。右足、左足ともに、この写真の位置まで上がると、あともう一歩。何度も失敗を繰り返し、次第に最善のムーブを作り上げていき、バランスも良くなっていきます。

 

続いて、蛇岩にトップロープをセットしました。1年半ぶりのことですね。

蛇岩に4つのルートを設定し、トップロープですが全部登れました

 https://blog.goo.ne.jp/sacchan1025/e/c50197a10723ff3d3dc0cb6d70e7e98e

僕は4本とも登れていたんですね。このブログに沿って4本のルートを説明します。まず、蛇岩は縦に出っ張った岩とその右のフェースとに分かれます。左から言うと、出っ張った岩のさらに左を登るルート、5.5だと言ってますね。出っ張った岩を登るルート、5.7と去年は言っていますけれど、昨日は5.8に感じました。出っ張った岩の右のフェースを登るルート、5.8です。出っ張った岩を使っても構いません。フェースの右端のルート、5.9くらいかなと言ってますね。このルートでは出っ張った岩は使ってはいけません。(その後、この4ルーとは5.5、5.7、5.8、5.8+ということで落ち着きました)

 

▲15:36。4本のルートの内、右から2番目の5.8のルートですね。

 

▲15:43。ノーテンションとは行かなかったでしょうが、HTさんは上まで到達することが出来ました。

 

▲15:53。左から2番目の5.7ルートの取付きだと思います。HTさんはここも苦労しながらでしたが、上まで到達できました。

 

この日は4本のうち、中央の2本を登りました。昨年は比較的上手く登れていた僕だったようですが、この日は駄目でしたね。上までは行けましたけれど、とっても苦労しました。蛇岩は得意だったんだけどな~ぁ。HTさんは苦労していました。でも、なんとかかんとか上までは到達。蛇岩は岩に対して体をどのような向きに持って来るのか、バランスを要求されるルートです。横ホールドが少なく、縦ホールドや斜めホールドが多いんです。僕も昨年のように上手に登れるよう、頑張ろうと思います。

 

最後にはHTさんが「トラバース岩をやりたい」と言うので、メットとシューズはそのままで、帰り支度をしました。左から右への3分の1くらいまで、練習してもらいました。まだ駄目でしたけれど、すぐにこの部分は出来るようになると思います。このトラバースでは、必ず後ろに誰かが立っていて、安全を見ていてあげなければなりません。下手をすると、下の崖に転落してしまいますから。転落しないまでも、着地の仕方次第で、足首を捻挫する可能性もあります。細心の注意を払いながら練習する必要があります。

HTさんも地道に練習を続けていますから、着実に上達していっています。今後は最下部岩場のトラバース10往復をウォーミングアップとして、鏡岩、蛇岩、トラバース岩中心のトレーニングになると思います。筋持久力も相当付いて来ました。今後は、一段階上の筋持久力養成も視野に入って来るかと思います。


天覧山平日岩トレ№6 ――― F沢さんが来てくれて、大いなる刺激を!

2023年06月14日 | 岩登りトレーニング

この日の天覧山平日岩トレは何よりもF沢さんが来てくれたことが最大のイベントでした。木曜日でしたから、声掛けはしたのですが、初心者ばかりのYYDの岩トレに来てくれる可能性はほぼゼロだと思っていました。それがトラバース岩に着いてみると、見慣れた姿がトラバースしているじゃあありませんか! 来てくれたんですね。 感謝です。「何往復したの?」と聞くと、「13往復」との返答。トラバース終了したF沢さんに「片道でいいから二人に見せてあげて」と頼んで、軽々と移動する様子を見てもらいました。HTさんと哲さんも近いうちにここの本格的トラバースにチャレンジするでしょうから参考になったと思います。「このトラバース、5.7くらいかな?」と僕が聞くと、「それくらいでしょうね」と同意してくれました。

皆で最下部岩場に降りて、のんびりと準備をし始めました。

 

2022年11月17日(木) 天覧山平日岩トレ№6

▲11:12。哲さんが僕とF沢さんとのツーショットを撮ってくれました。(撮影:哲)

 

▲11:02。HTさんはまだ最下部岩場のトラバース中でしたが、小ハング4級+にトップロープをセットすることに。F沢さんがリードして、上でセットして、クライムダウンして来ます。彼女の登る姿を見学するだけで、HTさんや哲さんにとって凄くいい勉強になります。勢いではなくて、静かに登る姿が印象的です。一瞬一瞬、どの瞬間も完璧にバランスが取れているからこその静けさなんですね。

 

▲11:05。HTさんのこの日最初の課題は最下部岩場のトラバース10往復です。1往復目、2往復目こそまだ調子が出ていないようでしたけれど、最初は5分ペースだった1往復が、次第に4分に近づき、さらに4分を切るペースになってきました。

 

哲さんもHTさんの移動の合間を見ながらトラバース練習します。でも、ほぼ最初から完璧に出来てしまっていました。HTさんをよけながら、1往復成功! あまりにも簡単に成功してしまって、拍子抜けですね。哲さんは天覧山2回目ですが、1回目は雨後の日で、岩場はびしょ濡れ、クライミング練習は出来ずにカラビナの掛け替えなどの練習しかしていません。実質、天覧山初見参なのに凄いですね。

 

▲11:23。F沢さんがセットしてくれた小ハングルート4級+を、哲さんはトップロープとは言え楽勝で登ってしまいました。後で登ったHTさんもこれまででは一番綺麗に登って行きました。これぞF沢効果でしょうね。

 

▲11:39。最下部岩場10往復を終了させたHTさんです。

 

▲11:40。最終のタイムは40分12秒32でしたね。1往復が約4分1秒ですね。HTさんが「何分くらいで10往復できればいいですか?」と聞きます。この10往復トラバースは筋持久力を高めるための練習なので、タイムを目指している訳ではありません。でも、強いて言えば、30分あたりを目指したらいいと思いますね。ちなみに僕の最高記録は1年前の21分34秒91です。

 

▲11:47。続いて、フェースルート4級+も同様にF沢さんリードでトップロープをセットしてもらいました。

 

▲12:05。哲さんも問題なく登りました。

 

▲12:17。HTさんも比較的綺麗に登って行きました。

 

▲12:55。その後、僕は獅子岩の三段ハングにトップロープをセットしました。

 

僕にとって何年ぶりでしょう? 獅子岩3段ハングを登るのは! 30年ぶりくらいかな? F沢さんに僕たち初心者の世話ばかりさせたのでは申し訳ありません。今は5.12クライマーになっているF沢さんですけれど、ハング系が苦手なんだそうです。自分の弱点克服のため、この三段ハングにトライしたいということなんです。三段ハングのノーマルルートは5.11bだったと思います。でも、3段目のガバホールドが欠けてなくなってしまいましたから、5.11dになったと聞いています。僕も30代のころはこの三段ハングをトップロープですがノーテンションで登っていました。S子もノーテンションで登れていました。天覧山の主・M田さんが言うには「この三段ハングを完登している女性の中ではS子が最も小柄だ」と言ってました。身長が低いと、使うホールドもかなり違うんです。

 

▲13:18。F沢さんがトライし始めました。矢印で示したノーマルルート(ダイレクトルート)はハングのいちばん出っ張っている箇所を繋げるルートですが、F沢さんはとりあえずそれには拘らずに登ろうとしています。手は勿論ですが、足も自在に動きます。探しながら試しながら登っていることが分かります。この三段ハングは簡単にグレード表現すると、1段目が5.9、2段目が5.10、3段目が5.11というように次第に困難になるんです。見ている僕たちには真似できるレベルではありませんが、見ていると自分にも出来そうな気になって来ますよね。F沢さんにも最も出張っている3段目は容易に登ることは出来ませんでした。

 

▲13:18。このあたりは楽そうに登って行くF沢さんです。僕たちにとっては困難極まりないんでしょうけれど。

 

▲13:28。様々なルートからの登攀可能性を探っているようです。

 

▲13:28。確保者は僕です。後ろの木からセルフビレイもしっかりと取っています。

 

▲13:30。3段目を右端から登って行きましたね。いろんなルートを試せるだけでも凄いことです!

 

▲13:47。せっかくなので、哲さんにもトライしてもらいます。哲さんも1段目の乗っ越しで精一杯。

 

▲14:02。僕もトライしましたが、昔の面影は失せ、1段目突破が精一杯でした。写真は落下し、空中浮遊中の僕。

 

▲14:07。3段ハングのノーマルルート(ダイレクトルート)に挑戦するF沢さん。1段目を乗り越え、2段目に手を掛けたところです。

 

▲14:07。2段目を突破し、3段目にかかる直前ですね。ダイレクトルートはザイルの方向なんですが、そこは最難ルートのはず。右の方が易しいのかと。

 

▲14:23。HTさんが1段目を乗っ越そうと奮戦中。

 

▲14:27。何とか1段目は乗り越えたと思いますけれど、HTさんも空中遊泳。

 

▲14:32。哲さんも再度トライ。少しの進歩はありましたけれど、まだ2段目の乗っ越しは出来ませんでした。

 

F沢さんも天覧山に課題が残ったので、またいつか来てくれるかもしれませんね。三段ハングをしている途中で、仕事を済ませてから合流することになっていたN村さんが来ました。F沢さんも用事があってそろそろ帰らなければなりません。僕は鏡岩にトップロープをセットしに行きます。鏡岩の上から僕はF沢さんと別れの挨拶を交わしました。

 

4人が鏡岩に集まります。鏡岩は5.7。細かなホールドとスタンスを繋げて登る4mほどのルートです。鏡のようにツルツルの岩場で、岩の傾斜は80~85度くらいだと思います。腰を岩にくっつけるように寄せて、体重を足に乗せる姿勢を保たなくてはいけません。それが出来ないと、腕に強烈な力がかかってしまって、腕が持ちません。小さなホールドを保持する能力と、体全体でのバランスが要求されるルートです。クライミングにおいて大切なことが学べる良いルートだと思っています。

僕は30代のころは得意なルートだったのですが、最近はまるで駄目でした。去年、F沢さんと鏡岩を久し振りに登ると、F沢さんはすぐに登れるようになったのに、僕は全然登れなかったんです。ですから、F沢さんに「先日の日曜日、鏡岩がちゃんと登れたよ」と報告すると、「やったじゃん、進歩してるね」と喜んでくれました。僕が鏡岩を登れなかったことを、覚えてくれていたんですね。

 

さっそく、哲さんがトライ。最初のホールドやスタンスは教えてあげてはいたのですが、スイスイと登って行きます。あっけないくらいに簡単に上まで到達してしまいました。鏡岩を初トライでこれほど問題なく完登した人を僕は初めて見ました。

 

▲15:29。続いて、HTさん。彼女も苦労はしましたが、ザイルにもぶら下がりましたが、上まで行くことが出来ました。素晴らしい!

 

▲15:34。完登直前のHTさん。

 

▲15:54。哲さんが再度トライしました。腕にかなり来ていると言いながらも、先ほど同様とってもスムーズに上まで行きました。バランスがいいですね。腰が岩に吸い付いています。僕も登ることが出来ました。嬉しい!

 

▲15:55。最上部のプチガバに手が掛かって、ほぼ終了直前の哲さんです。

 

▲16:11。N村さんはこの日クライミングシューズを忘れたので、無理でしたね。小さなスタンスが続くので、運動靴や沢靴では難しいです。

 

▲16:14。それでも頑張って登ります。哲さんが的確な指示を出してくれます。哲さんは今日初めての鏡岩なのに、教え方が上手いですね。

 

▲16:18。その哲さんが登ります。

 

▲16:19。イェ~イ! ってな感じですね。

 

日没時刻になって、この日の練習も終えることにしました。

YYDでも最下部岩場の10往復や小ハングやフェースの4級+ルートを達成するメンバーが多くなって来ました。鏡岩も上まで到達できたメンバーが3人になりました。今後は蛇岩やハイキング道沿いのトラバース岩での練習にも進出していけるかもしれませんね。

僕は古いクライミング様式に馴れ親しんでいる人間なので、この日もF沢さんに数多くのお小言をもらいました。確保器のルベルソ5を購入して使っていることは誉めてもらえました。8環からATCなどへの変換期には当時一緒に登攀していた若者たちに叱られ、教えてもらいました。今また、若者たちに指導されています。F沢さん、Y山さん、N村さん、哲さん、皆、最新の技術をしっかりと学んで最高の安全を確保しようとしています。皆から見ると、僕が持っている道具は骨董品のように見えるのかもしれませんね。それでも、僕はヌンチャクを使うようになり、ATCを使うようになり、今はルベルソ5を使っています。

新しい道具や技術は若い人に学ぶのが一番ですね。トップロープで確保していても、全く関係ないと思われるザイルの末端も結んでおくようにと、F沢さんから教わりました。天覧山最下部岩場では実質的には意味がないことはF沢さんも重々承知なんですが、習慣化しておくことが大切なんだと言われました。教わることが多いです。N村さんも哲さんもすごく勉強熱心ですから、僕の知らないことをたくさん知っています。少しずつでもいろいろと教わりたいと思っています。


天覧山岩トレ ――― N村さんもW科さんも最下部岩場10往復できました!

2023年06月13日 | 岩登りトレーニング

当日の飯能市は午後に雨が降るような予報が前日にも出ていましたが、実際には降ることもなく、日没後にほんの少し霧雨のような降雨があっただけでした。良かったなぁ!

 

2022年11月13日(日) 天覧山岩トレ

▲10:42。天覧山最下部岩場には6人グループの方々が先に来て練習していました。労山のO田山岳会(だったかな?)の方々でした。その方々が最下部岩場のトラバースをしているので、僕はN村さんの影響かなと思ったのですが(N村さんは1時間ほど早く来て、トラバース練習していたのです)、そうではなくて、O田山岳会の方々もここでのトラバースをご存知だったようですね。YYD以外でここのトラバースする人を初めて知りました。写真の左端がN村さんで、ハーネスをすでに装着している3人はO田山岳会メンバーです。

 

▲10:46。N村さんは僕たちが到着した時はすでにだいぶんトラバースの数を重ねていました。でも、8往復半過ぎたところで、まさかの落下! 簡単な何でもないところで足を滑らせたのです。でも、気を取り直して、10往復は完成させました。連続記録は8往復ですが、10往復(1フォール)でした。1往復が出来るか出来ないかのころはすぐに腕がパンプしていたのに、今は10往復しても平気です。腕や指の筋持久力が付いて来ていることもありますが、力に頼らないバランスで登る(トラバースする)ことが出来ているからでしょうね。

 

▲11:36。O田山岳会グループは3級ルート中心の練習でしたから、4級以上のルートにトップロープを張る予定の我々とはダブルことなく練習できました。写真で見えているザイルはO田山岳会のですが、この後相談して、岩場の左半分を僕たちYYDが、右半分をO田山岳会が使用することとなりました。手前(右)にW科さんがいますが、黙々とトラバース中です。

 

▲11:41。最初に張ったのは左端のカンテルート4級穴ルート4級+です。全員次々にクリアしていきます。Sa藤さんも腕の痛みがおさまって来て、スピーディーに登ります。写真のO崎さんにはまだ少し難しいと思いますが、何とか登りました。

 

▲11:47。O崎さんですね。穴ルート4級+を登ったんだと思います。

 

▲11:55。Sa藤さんも登ります。

 

▲12:11。O崎さんも繰り返し練習しています。

 

▲12:12。その頃、W科さんもトラバース10往復に挑戦中! 何と! 1回の落下もなしに10往復を達成させました。 凄い!

 

▲12:48。小ハング4級+にもトップロープを張りました。写真はN村さんがリードしている様子です。N村さんはこの前にトップロープの状態でリードする練習をしました。

 

▲12:48。今回はプリプロテクションでなくて、自分でセットしながら登りました。写真は核心部のプロテクションを取った直後、これで安心です。

 

この小ハングルート4級+、W科さんは楽勝! O崎さんはどうだったんだろう? 僕は目にしていません。Sa藤さんは何と! リードして登ってしまいました。さすがですね。

 

▲12:53。W科さんが穴ルート4級+を登ろうとしていますね。

 

▲13:00。O田山岳会の面々もトップロープで登っていない時にはトラバース練習していましたから、O崎さんも落ち着いてトラバース練習は出来なかったと思います。落ち着いてトライできれば、1往復できたと思いますけれど、次回への持ち越しとなりました。写真のSa藤さんは初めてのトライですから、今後に期待ですね。

 

▲13:51。穴ルートなどのさらに左のフェースルートにもトライしてみました。短いルートですが、これも5級あると思います。登っているのはSa藤さん。

 

▲13:54。穴の左のルートにもトライしてみました。穴の右よりも少し難しそうに見えたからです。案の定、難しい。5級はあると思います。Sa藤さんが登ってますね。

 

ルート名を改めました。右から、右カンテルート4級、穴ルート4級+、左カンテルート5級、さらにその左のフェースは5級-。最後のフェースはまだ名無しです。

 

▲14:02。O田山岳会が登っていた右側の3級ルートが空いたので、O崎さんがそこで練習です。

 

▲14:53。僕は小ハング右のフェースルート4級+をリードします。W科さんがフォロウ。彼女はこのルートがまだ苦手なようです。何とかフォロウして来ました。

 

そして、続いて僕とW科さんはすぐ上の鏡岩5.7にトップロープをセットしに行きます。僕は昔は得意だったこの鏡岩が今はとても苦手になってしまっています。F沢さんと練習していた時も、彼女がたちまちスムーズに登れるようになったのに、僕は登れずじまいでした。11日も全然登れませんでした。

 

▲15:39。鏡岩を登るW科さん。足が長いのか、柔軟性があるのか、登ったことのある人には分かりますけれど、この写真の右足の位置からあの左足の位置まで上げるとは! いくらトップロープとは言え、ビックリですね!

 

▲15:49。W科さんは初見なのに登ってしまいました!

 

今回、僕に嬉しい出来事が! 何とか上まで登れたのです。それはW科さんのお陰でした。彼女が下部のスタンスで、「ここも使った方が楽みたい」という発見を僕も活用させてもらったのです。すると、不思議に楽に登ることが出来ました。嬉しいです! 感謝です! W科さんも何とか上まで登ってしまいました。初回で登り切るとは凄いですね!

 

▲16:08。そのうち、N村さんとO崎さんが鏡岩に来ました。N村さんは右足を2歩目まで、左足を1歩目まで上げることが出来ました。O崎さんもそれぞれ1歩目まで何とか上げられたかな?

 

ここ鏡岩は指の保持力が強化される岩場です。そして、クライミングにおける最も基本的なバランスを学べるところでもあります。傾斜が80~85度くらいのツルツルの岩場です。僕は30代の最初にトライしたころはなかなか地面から足が離れませんでした。

ただ、一ノ倉沢の南稜最終ピッチで悔しい思いをして以来、鏡岩に力を入れ始めたんです。セカンドで登っていたのですが、最終ピッチをフリーでフォロウ出来なかったんです。4級+A₀、もしくはフリーで5級-だったんです。フリーでフォロウしたかったんですよね。最終ピッチがこの鏡岩にとてもよく似たルートだったのです。

 

▲16:59。陽は沈み、辺りはだんだん暗くなって来ました。急いでトップロープのセットを外し、帰り支度をします。中腹の公園に来た時には真っ暗になっていました。

 

▲17:11。天覧山の麓のレストランは光で飾られていました。

 

▲17:11。左奥がレストランです。

 

居酒屋『のんのん』でも楽しい語らいの時が続きました。各自それぞれ克服すべき課題を見据え、成長していって欲しいと思います。鏡岩5.7の次には、蛇岩5.8、地蔵岩5.9があります。本当のトラバースも残っています。トラバース岩5.7(5.8?)のことです。さらには獅子岩の3段ハング5.11もあります。かつてはザイルにぶら下がることなく、3回続けて登れていました。リードにもチャレンジしていました。でも、何時の頃からかまったく登れなくなっていました。せめて、もう一度ぶら下がってみたい、そんな願いを持っています。今シーズンは天覧山に拘ってみたいと思っています。F沢さんも天覧山で成長しました。天覧山はクライミングのとても良い教室なんだと思います。


天覧山平日岩トレ№5 ――― HTさんが最下部岩場の10往復を完成させました!

2023年06月12日 | 岩登りトレーニング

天覧山平日岩トレもこの日で5回目を迎えました。1回目には不可能と感じたかもしれない課題が続々と達成されていっています。まさに継続は力なり、ですね。HTさんは前回最下部岩場のトラバースが6回出来ていましたから、「途中で落下してもいいので、そこから再スタートして10回やんな」と僕は言いました。このトラバースは回数争いではなくて、あくまでも腕や指の筋持久力アップのための課題ですから。HTさんはもし途中落下しても10回続けられる持久力はすでにあるので、是非10回はやって欲しかったのです。10回に要する時間も計ることにしました。

 

2022年11月11日(金) 天覧山平日岩トレ№5

▲12:14。1往復目は久し振りですから、失敗しがちです。でも、HTさんは無事通過。2往復目も完璧。ところが、3往復目にまさかの箇所で手が滑って落下。これまで失敗したことのない箇所でした。その場所から再スタートして続けます。

 

▲12:28。かかる時間は1往復あたり5分と10秒くらい。ところが、HTさんのぺースが後半アップしていきます。どうやら1往復5分未満のペースになっています。疲労が蓄積するはずの後半も問題なく通過していきました。そして、最終ラップは49分03秒61でした。ところで、HTさんが落下した1回は2往復半の箇所でした。僕はHTさんに提案しました。「続けてあと2往復半やんな! それで10往復完全達成だから」 で、HTさん継続。

 

▲12:40。2往復半を追加で実行しました。これで正式に最下部岩場トラバース10往復が完成しました。

 

▲12:41。本当は12往復半までで良かったのですが、HTさんは切り良く13往復までやってしまいました。このトラバースを始めたころは1往復どころか半往復で疲れていた筋肉が 13往復してもまったく疲労を蓄積しないようになりました。時間で言えば、1時間以上岩場にへばりついていたことになります。凄いことですね! まあ当然ですけどね。このトラバース練習の目的がそこにありますから。

 

▲13:17。続いて、最下部岩場の左端にトップロープを張りました。前の週にHTさんが「ここ登れそうですね」と言ったルートです。ほんの僅か前傾しているんですが、見る限りガバ続きで、易しい可能性もあります。HTさんが最初にトライして、結構苦労しています。

 

▲13:37。(最初は写真の矢印で示したルートの右からチャレンジ) この右ルートを仮にカンテルートと呼びます。最上部をHTさんは右に逃げてしまいました。続いて、その左のルート、仮に穴ルートと呼びますね。僕はここに限定を加えました。穴を体の正面に置いて、右足右手は穴の右側、左足左手は穴の左側に置くこと。ここでも、HTさんは苦労しています。左手左足が穴の右側に来てしまいます。これではカンテルートと同じになってしまいます。何とか戻りましたが、最上部では左に逃げてしまいました。

 

▲14:00。穴ルートを登っての最上部だと思います。左に回り込むと簡単なので、このまま直上するルールです。

 

今度は僕がトップロープで登ってみました。登ってみると、HTさんが苦労した理由もよく分かります。カンテルートは4級でしょうか? 穴ルートは4級+あると思います。穴ルートは左手左足のホールドスタンスが途中ガバでなく、細かくなっていました。最上部も確かに難しい。面白いルートですね。最下部岩場に4級ルートが新たに2本加わったことになります。ピンを打ってリード出来るルートにしたいところですが、能仁寺の許可が下りないでしょうね。

 

▲14:36。続いては、いつもの小ハングルートとフェースルート、2本の4級+ルートです。2本とも僕がリードしてHTさんフォロウ。小ハングルートではこれまででは一番スムーズにフォロウして来ました。(それでもまだ苦労していますけれどね)

 

▲15:18。フェースルートは苦手なようですね。でも、フォロウできました。この2本のルートをプリプロでいいのでリード出来るくらいにはなって欲しいですね。

 

▲15:25。フェースルートの上部核心部です。写真の右へ行くと易しくなりますから、あくまでもザイル通しに登って欲しいですね。

 

そしてこの日、ひとつ上の岩場、鏡岩にトップロープをセットしました。昔は鏡岩の最上部に2本のボルトがあったのですが、それがなくなってしまったので、工夫が必要です。鏡岩は5.7です。4級+が5.5くらいですから、困難さは2段階アップです。僕は30代のころは鏡岩をソロで登り、ソロでクライムダウンもしていましたが、今は何故だか苦手になっています。僕もスムーズに登れるようになりたいルートです。

まずは足が地面から離れるまでがひと苦労。HTさんはなかなか足で岩場に立ち込むことが出来ません。でも、何度も何度も繰り返し、いろいろな工夫を試して行くうちに、立ち込むことが出来るようになりました。力ではなくバランスのとり方が分かって来たからですね。立ち込んで、次のホールドを右手で掴むのですが、何とか触るところまでは漕ぎつけました。そのホールドをしっかりと掴めば、左手を伸ばし、右足を上げることが出来ます。それは次回の課題ですね。

鏡岩にトライしている最中に西の空は黄金に輝くようになりました。僕たち二人は急いで帰り支度をととのえます。暗い中、岩場の坂を登り、ハイキングコースを下って、中腹広場へ。 ここでやっと下山報告しました。5時でした。

 

いつもの居酒屋さん『のんのん』は珍しくお休みでした。それでお隣りの『呑』へ入ります。『のんのん』よりは少し高級感のあるお店ですね。少しですけれど。 でも、僕の好みは地元庶民が多く集う居酒屋さんですね。『のんのん』の方が好きだな。でも、「天覧山」の純米酒があったのでそれを飲みました。HTさんと二人の酒ですが、話も弾みたくさん飲んでしまいました。それなりに金額もいってしまいました。 反省。


YYDのみんなと大勢で日和田での岩トレを楽しみました

2023年06月09日 | 岩登りトレーニング

K野さんとT橋哲〇さん(以下、哲さん)との間で「ガシガシ登攀練習しましょう!」と、日和田での岩トレ計画がスタート。すぐに阿弥陀南稜メンバーが参加となり、さらに5名も増えて、総勢10名の岩トレとなりました。N村さんやS藤さんも参加してくださって、スタッフも充実し、安心して岩トレが出来る態勢に。あとは当日の日和田の混雑具合が心配なだけとなりました。

K野さんと哲さんの最初の願望を尊重し、S上さんも加えて、3人にはガシガシと登ってもらうことにしました。N村さん、S藤さん、SS木さん、僕の4人でW科さんとT内さんとH田さんの今年入会の新人の面倒を見ます。面倒を見ると言っても、新人の方が元気で、登攀センスもあります。新人たちに煽られるようにして、旧人たちも頑張って練習しました。

心配されていた混雑具合もさほどではありません。午前中は男岩南面の右端のマイナールートで練習しましたけれど、 午後になると、男岩南面の明るくて日当りの良い岩場からもクライマーの姿が消えて、思いっきり練習できました。

 

2022年11月6日(日) 日和田岩トレ

▲9:50。男岩右端のなだらかなフェース3級。N村さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。その後、ほぼ全員がリードで登攀。H田さんやT内さんは初リードなのかな? SS木さんも久し振りのリードでした。(嬉しいです)

 

▲10:30。男岩の天辺。青空広がる好天です。

 

▲10:45。僕たちとは別メニューですけれど、K野さんチームは女岩南面の易しいルート3級。哲さんがリードしたのかな?(撮影:K野)

 

▲10:47。男岩右端のなだらかなフェースルートの左、上部でクラックを登るルート4級。僕がリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。H田さんが登っていますね。

 

▲10:48。左に見えるクラックを登ります。ここがこのルートの核心部。

 

▲11:00。W科さんもこのルートにチャレンジ。ただチャレンジするだけでなく、より難しいルートにチャレンジしています。W科さんが今足を置いている場所でなく、もっと右の岩場を使えば易しいのですがね。

 

▲11:16。女岩西面チムニールート4級。K野さんがリードして、上で確保。S上さんがフォロウしてますね。(撮影:哲)

 

▲11:19。N村さんもW科さんと同じ少し難しいルートで挑戦。

 

▲11:43。W科さん、T内さんが登っていますね。

 

▲11:46。女岩南面の右端ルート。トップロープで登攀練習。(核心部にピンがないのでリードは出来ないかと)5.5~5.7のルートがある。この写真ではS上さんが5.5のルートを登攀中ですね。(撮影:K野)

 

▲11:55。僕が女岩のK野さん達を見に来た時は、ちょうど哲さんが5.7のルートを登っていました。

 

▲12:04。T内さんも確保の練習をしています。

 

▲12:15。中央でW科さんが3級ルートのリードをしています。左下にはN村さんが、彼を確保するH田さんが右にいますね。

 

▲13:00。H田さんもリードにチャレンジ!

 

▲13:39。T内さんもリードにチャレンジしました。

 

▲14:12。男岩南面中央クラックルート4級-(5.5とか4級+とかの表記もありますが、そんなに難しくはありません)。N村さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。S藤さんが登れるようになりました。

 

男岩南面右の3段フェースルート4級+(カンテを使わない限定ルールなので5級-かも)。K野さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。ここは1段目のフェースを乗り越えるところが核心部。小さくて滑り易い斜面の足場に立って、甘いホールドを左手で1秒間以上保持できるかどうかが鍵。体全体のバランス感覚と腕指の保持力がポイント。全員、ここで悪戦苦闘。その中でも次第にコツを掴んで来たのは、哲さん、W科さん、N村さん。初日にここを越えられるのは凄いことだと思います。普通、何日もかかりますから。他のメンバーも惜しいところまで行っていますから、近いうちに克服できると思います。

 

▲14:16。左手で僅かな窪みを保持し、左手で持ちこたえている間に右手でガバを掴みます。H田さんが登っている写真ですが、右足をもう少し右上に上げて、右手を右上に伸ばせば突破できます。言うは易し、行なううは難し、ですね。

 

▲14:23。男岩西面右端のカンテルート5.7。おそらくK野さんがリードして、トップロープをセットしたと思います。(彼はここのリードは出来るので)各自トップロープで登攀練習。S上さんが挑戦中!(撮影:K野)

 

▲14:37。S藤さんがカンテルート5.7に挑戦中でしょうか? 僕が右端に写っていますね。(撮影:K野)

 

▲14:53。W科さんが3段フェースの核心部を越えていきました! 凄い!

 

▲15:04。W科さんは3段フェース4級+の2段目も越え、この写真では3段目も越えようとしています。

 

▲15:42。男岩西面左のクラックルート4級+。K野さんがリードして、トップロープをセット。各自トップロープで登攀練習。ここは出だしと最上部クラックが核心部。トップロープですから、出だしは何とか登れると思います。問題は最上部のクラックです。クラックに腕を入れると、ガバがあって、レイバック気味に体を上げることが出来ます。クラックに手を入れるために、体を上げる(足を上げる)ことが重要。体が上がると、左足と左手は左のフェースを使って登れるようになります。全員を見ていませんが、ほぼ全員が何とか登れたのではと思います。ここは軽々と登れるようになって欲しいですね。写真は誰だろう? T内さんかな?

 

▲15:56。H田さんかな? 3段フェース4級+に何度もチャレンジしていますね。

 

▲16:32。男岩南面(東面?)の脆いフェースルート5.9。K野さんがリードでチャレンジ! 前半と中盤は前傾はしているけれど、ガバの連続で比較的易しい。(5.7~5.8くらいか?)3本のプロテクションを取ってからの最上部が難しく、2度3度とクライムダウンして、小テラスで休憩し、筋肉疲労を回復させていました。でも、日没も近かったので、断念。

 

▲16:43。この日はリード出来ず残念そうでしたけれど、YYDでのトップクライマーぶりを発揮していましたね。(撮影:K野)

 

W科さん、T内さん、H田さんも確保等やってくれていました。全員がスタッフでもあった感じです。思いの外、充実した岩トレが出来たように思います。全員の岩登りへの熱心さがもたらしたものでしょう。

 

▲17:17。薄暗い中の下山でした。楽しさと熱心さの当然の帰結ですね。(撮影:K野)

 

▲17:28。馴染みの店へと向かいます。(撮影:K野)

 

▲17:46。左からS藤さん、H田さん、W科さん、K野さん、N村さん、SS木さん、S上さん、T内さん、哲さん。

 

▲17:51。生ビールが配られて、乾杯!

 

YYDは沢登りの会です。沢屋はクライマーでもあり、岩登りを練習するのは当たり前。YYDのクライミングレベルが向上することで、より安全に沢登りを楽しむことが可能になります。さらには遡行できる沢の範囲も広がります。より登攀的な沢へも行くことが可能になります。

しかも、クライミングはすべての登山の基本です。 (この場合の登山とは、ヒルウォーキングではなくマウンテンクライミングのことです)アルパインクライミングにも直結しますし、ヒマラヤクライミングにも結び付きます。YYDのメンバーの中にもヨーロッパアルプス秀峰への憧れを抱く人がいると思います。モンブラン、マッターホルン、アイガー、等々。ヒマラヤの8000m峰とまでは言わなくても、6000m峰登攀の夢を抱いている人はいるのではないでしょうか。

僕もそうでしたが、夢は叶いませんでした。僕の憧れの6000m峰はイムジャツェ(アイランドピーク)でした。ニュージーランドのマウント・クックにも憧れましたけれど、あまりものレベルの高さに諦めました。実現はしなくても、そのような夢を抱くことが出来たのは幸せでした。夢を抱き、具体的な登攀目標を持って、それを実現するために努力する。そして、目標を達成して、充実感に浸り喜びを噛みしめる。登山とはそのような感動が常に付随しうる素晴らしい遊びです。

 

僕の腰は徐々に治っていっていると思います。年を取るということは、こういうことでもあるのですね。上手く付き合い、上手に克服しながら、夢を追い続けようと思っています。今の僕の夢、80歳まで沢登りを続けること。