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ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

天覧山平日岩トレ№9 ――― HTさんの最下部岩場トラバース10往復、ついに30分を大幅に切りました!

2023年06月24日 | 岩登りトレーニング

この日の飯能市は一日中晴天で暖かなとても素晴らしいクライミング日和でした。天覧山からは富士山も見えていました。

 

2022年12月7日(水) 天覧山平日岩トレ№9

▲10:46。HTさんにとっての最下部岩場トラバース10往復はウォーミングアップとしてのルーティンになっています。

 

▲11:04。左端のちょっと難度の高い箇所も問題なく、スムーズです。

 

▲11:09。HTさんは着実に伸びています。トラバース10往復のタイムは26分34秒68でした。ただ、これは僕がストップウォッチを止めるのに手間取ってしまいましたから、実際は10~20秒ほど早いです。ですから、1往復平均2分38秒くらいでしょうね。ついにと言うか、簡単に大幅に3分を切ってしまいました! 凄い!!

 

▲11:49。続いて、小ハングルート4級+をトップロープで3回登ってもらいました。

 

その後、僕がリードし、ヌンチャクをセットしました。一番上のプロテクションはハーケンにセットしますから、さらに上のリングボルトにも連結して、補強しておきます。

 

▲12:17。続いて、トップロープ状態のまま、HTさんのハーネスから後方へ垂らしたザイルにヌンチャクを掛けていく、リードの真似ごとをしてもらいました。

 

本来ならば、リードしているザイルに確保者がいて、トップロープの方はただ単に念のためのような感じでバックアップしていればいいのですけれどね。平日で二人だけですから、仕方ありません。

 

▲12:25。続いて、ヌンチャクのプリセット状態のままでHTさんがリードします。

 

▲12:26。核心部のヌンチャクにザイルを掛け終わると、僕もひと安心。

 

▲12:27。右足も真上に上げて、その後、腰の前のスタンスに立ち込めばほぼ終了です。まったく不安なくレッドポイント!

 

▲12:35。再度同じことを繰り返してもらいました。

 

▲12:36。こちろん問題なくクリア!

 

HTさん、人生初のリードだったのかな? もちろん、数多くトップロープでトライした末ですから、ほんの初歩的な一歩に過ぎませんけれどね。それでも大きな一歩です。

最初のころは、トップロープでビンビンに張ってもなかなか登れませんでした。それをレッドポイントするようになるのですから、素晴らしいですね。そういう成長に立ち会えるのも嬉しいことです。

 

昼食後は鏡岩へ。小ハングルートの時もそうでしたが、鏡岩の際もHTさんは必ず僕がトップロープをどのようにセットするのかを見に来ます。近々、HTさんにもトップロープのセットを任せることもあると思います。HTさんが残置ハーケンをひとつ見つけてくれましたから、岩角の代わりにそれを使います。他には木の根っこと、獅子岩基部のハーケン、3ヶ所を使用します。

 

▲13:39。HTさんはまだノーテンション(ザイルにぶら下がらずに)で登ることは出来ていませんが、少ない回数のテンションで登り切ることが出来ています。鏡岩の完登も近いことでしょう。僕も2回登りました。2回ともノーテンで登れたので嬉しいです。

 

最後に、トラバース岩へ行きました。まずは僕が2往復トラバース行ないました。10往復できる持久力は現状ではないと感じていますけれど、僕も頑張ろうかなと思います。

HTさんは前の週に課題となった4つの関門がやっぱりまだ未解決。それぞれの課題をひとつひとつチェックしていきました。第1関門は、やっぱりまだ左手を離して下のホールドを掴めません。ここは体全体のバランス、とりわけ右足の安定度が弱いのかなと思います。第2関門は右足を置いた場所を左足に置き替えるのが課題でした。これは色々と工夫して、解決。第3関門はコーナーでの移動です。右足左足のスタンス移動をスムーズに行なうことが鍵ですね。ここの課題は手数が多いですから、まだ完全解決とは言えませんが、解決の糸口は掴めましたね。

 

▲15:53。第4関門は最後の前傾壁での移動からのアンダーホールドを掴むまでです。腕力に頼ることなく、腕にかかる力をセーブしつつ、足でもしっかりと支えることが必要です。ここも最終的にはやり方自体は解決していますが、今一歩力不足ですかね。次回には行けると思います。

 

▲15:59。第4関門の最も辛いあたりですね。右手を下ろして、左足を右足より先に出し、左手も右手の先に出してアンダーホールドを掴むのです。前傾壁でのムーブが連続しますから、腕や指の持久力が試されます。

 

HTさんにとっては第1関門が最大の課題のようですね。第2は解決済み、第3~第4は筋力と持久力とバランスとムーブなどトータルの能力が絡んで来ます。それも、すぐに解決できると僕には感じられました。

 

この日はHTさんが早く帰らなければならない用事がありましたから、いつもより小1時間早く終了。大切な反省会はいつも同様に時間を確保しました。


Y山さん主催の日和田岩トレで、僕はルベルソ5の使用法を教えてもらいました

2023年06月23日 | 岩登りトレーニング

Y山さんの今回の岩トレにはぜひ参加したいと思っていました。と言うのも、僕自身古い山屋、沢屋、岩屋ですから、最新の道具や技術に乗り遅れている部分が多々あるからです。ネットで調べれば分かることなんでしょうが、大切な安全(生命)に関わる技術でもありますから、どうしても実際に目の前で見て、教えてもらいたかったんです。その願いが今回かなってY山さんには感謝しかありません。まだまだ最新の技術が体に沁み込んだわけではありませんが、今後使っていく中で自分のものにしていければと思います。

現代の技術レベルから出発している皆さんにも、10年後20年後先になれば感じられることもあるでしょう。その技術で、様々な危機(死地)を乗り越え続けると、その技術への信頼感が安心感が圧倒的なものになるのです。ですから、より安全な道具や技術が現われてもなかなか変更する気分にはなれません。でも、その新しいものを受け容れる寛容さや柔軟性を失わないようにすることが大切なんだと思います。僕自身もその気持ちの部分がいちばん大きな葛藤でした。

戦前から沢登りをしていた大ベテランと一時期沢登りを共にしていたことがありました。彼は昔なりのスタイルを貫き続けていました。ヘルメットは被らずに、手ぬぐいを巻いているだけ。ハーネスはしていますが、懸垂下降で8環は使わずに、肩絡みで降りていました。でも、岩登りは上手くて、高巻いている滝でも、「この滝登ってもいい?」と僕に聞くのです。彼には容易に登れると分かるので、「いいですよ」と僕は答えます。 僕は彼が実践し続けている彼のスタイルを尊重しました。ところが、彼は自分から変更することにしたのです。それは比較的傾斜の緩いナメ滝で懸垂下降した時のことでした。肩絡みの懸垂下降は傾斜が緩いと若干やり難いようなんですね。ですから、その際彼は少しバランスを崩して危なかったんです。そんな経験をした次の沢登りで、彼はヘルメットを被り、8環を持って来ていました。使ってみると、「これはいいね」と喜んでいましたね。思えば、それは彼の60歳台半ばのこと、今の僕は00歳(秘密っ!)ですもんね! 何歳になっても、新しい技術は取り入れた方がいいですよね。

 

美しいエイトノットの結び方、エイトノットを止める結びとなるダブルフィッシャーマンズ(でいいのかな?)ノットの結び方を練習しました。実は前日に、僕はユーチューブを見て、練習しました。ただ、エイトノットを美しく結ぶコツはまだ習得できていません。確実に出来るようにはなりたいですね。

 

2022年12月4日(日) 日和田岩トレ

▲9:15。続いて、クローブヒッチ(インクノット)を片手でカラビナにセットする方法を学びました。これも前日にユーチューブを見て、練習しました。岩場の下での練習時間だけではすぐには理解、習得できませんからね。家で何度も何度も繰り返し練習しました。カラビナのゲートが左にあったりすると、右手では確実には出来ません。左手なら出来るんですけどね。今後の課題ですね。(撮影:K野)

 

▲9:49。いよいよこの日一番に僕が学びたかったことを教えてもらいました。それはATCガイドやルベルソでのセカンド(フォロワー)の確保法です。これはユーチューブでは見ませんでした。変な理解をしても嫌なので、実際にY山さんの行なうのを見て学びたかったんです。詳細の説明は省きますが、なんとか理解できました。今後そのやり方を実際にも使って行きたいと思います。まだまだ手際も悪く、時間もかかりますが、繰り返すことで慣れることが必要ですね。

 

▲9:56。K野さんと哲さんは別メニューでガシガシ登っています。Y山講習のすぐ左の男岩南面3段フェース4級+をK野さんがリードして、トップロープにセットし、懸垂下降で降りて来たようですね。

 

▲10:04。その3段フェースを哲さんがトップロープで登っています。今、1段目の核心部ですね。

 

▲10:31。A宮さんがルベルソでのセカンドの確保を練習しています。

 

▲10:59。男岩南面の最右ルート(3級)でリード練習させてもらった際に初めて僕もその方法で実践しました。まだ課題は残っていますけれど、確実なものにし、応用力も付けていきたいと思います。

 

▲11:04。僕の確保でフォロウして来たのは、YYDの重鎮(と言っても僕の方が年輩なんですが)F川さん。

 

▲11:31。YYDの女性実力者、N坂さんもまずはリード。

 

▲11:31。N坂さんの確保をA宮さんがします。

 

▲11:39。N坂さんが終了点でセカンド確保の準備をします。ATCガイドのようですね。

 

▲12:05。F川さんもリードしました。

 

昼食後は実際にいろんなルートを登ることにしていたのですが、この日の日和田は久し振りに大混雑。易しいルートはトップロープが張りっぱなしの状況でした。僕はK野さん達(K野さんと哲さんは最初から別メニューでガシガシ登っていました)を見に行きます。すると、女岩西面の中央ルート5.10dにトップロープを張っていました。それを見学していると、Y山さん達も集まって来ました。最終的には全員がそのルートにチャレンジ。

 

僕も休み休みではありましたけれど、かなり上部まで行けて、大満足。A宮さん、N坂さん、哲さんの3人はかなりザイルの魔法を借りたかもしれませんが、最上部まで抜けることが出来ました。凄いことだと思います。Y山さんにはザイルの魔法は発動しませんでしたけれど、最初の核心部は突破出来たように思います。F川さんもこんな岩登りは初めてだと思いますけれど、勇敢にトライしました。K野さんは上手いです! まだノーテンションでは抜けられませんが、その内できるようになるでしょうね。最初の核心部の越え方なんかはさすがです。なめらかでした。

 

▲13:18。女岩西面の下でひと息つく哲さん。

 

▲13:21。K野さんが登り始めます。

 

▲13:33。降りてきたK野さんは、今度は女岩西面のチムニー4級をリードしました。

 

▲13:43。A宮さんですね。ここから上部が難しい所。

 

▲13:56。Y山さんも5.10dへスタート。

 

▲14:07。K野さんがセットしてくれたチムニールートで誰かが登ってますね。(撮影:K野)

 

▲14:31。F川さんも果敢にチャレンジ!

 

▲14:39。Y山さんも再度チャレンジ! 確保者は僕ですね。(撮影:K野)

 

▲14:58。誰でしょうね? ザイルの魔法の力を借りたものの、ゴールまで登り切ることが出来ました。十分すごいことです。

 

▲15:42。これも誰だろう? ゴールまで行けたようですね。確保者は僕ですね。(撮影:K野)

 

▲15:50。男岩南面中央のクラックルートをN坂さんがリードしたのかな? フォロウしているのはA宮さんでしょうか?

 

▲その後、男岩南面もガラガラになっていましたから、N坂さんとA宮さんがリード練習(と言うよりも、確保練習)。中央クラックへ抜けるルート3級+~4級-くらいだと思います。これは簡単にクリアして、下山にかかりました。(撮影:Y山)

 

▲16:06。同じルートをA宮さん(写真中央)がリードしているようですね。

 

▲セカンドの確保をするA宮さん。(撮影:Y山)

 

▲16:35。全てを終了し、懸垂下降して降りて行きました。A宮さんですね。

 

▲17:06。Y山さんはもっと早く終了にする予定だったようですが、皆の熱心さもあって、結局は日没後終了。懐電で下山することになりました。反省会も楽しく過ごせました。(撮影:K野)


甲府幕岩で爆弾低気圧5.12aレッドポイントのビレイ役を頼まれました

2023年06月22日 | 岩登りトレーニング

F沢さんは今フリークライミングの成長に邁進中! 良き山岳会と素晴らしい先輩実力者たちに恵まれて、楽しく過ごせているようですね。それも彼女の人柄がなせる業なんだと思います。

ただ、先輩方は優れたフリークライマーではあるのですが、それ以上にアルパインクライマーですから、この時季はアイスクライミングなどに集中しているのだとか。F沢さんと付き合ってくれる仲間がいなくて、僕に声がかかったという訳。名誉なことです。

自宅前まで車で来てくれ、僕はピックアップされ、山梨県へ。

 

2022年12月1日(木) 甲府幕岩

▲10:24。山間部を縫うように走る車道と林道を進み、駐車スペースで下車。山腹に付けられた踏み跡を岩場へと辿ります。幕岩という名前の通り、横長の広い岩場でした。そのほぼ最奥へと向かいます。

 

▲10:35。この日に甲府幕岩を訪れた目的は、第4幕「山椒王国」にあるルート「爆弾低気圧」5.12aをレッドポイントするためでした。レッドポイントというのは、トップロープで登ってみたり、 リードしても成功しなかったりの経過を経たのちにきちんとリード出来たことを言います。

 

▲10:52。まずはオンサイト狙い。オンサイトとは初見のことで、まったく情報なしの状態で初めてのルートを落下せずにリードすることです。

 

▲10:55。途中、少し左に寄った箇所でレストします。

 

▲11:52。この日、F沢さんは3トライ目くらいだったでしょうか、レッドポイントに成功! 5.12台は2本目、この幕岩での5.12台は初めてだそうです。僕もこれほどの高難度のルートのビレイをさせてもらったのは初めてでした。嬉しいことです。

 

F沢さんは今後5.12台のコレクションを増やし、5.13はもちろん、5.14も目指すつもりのようですね。

 

▲13:08。思いの外早くレッドポイントできたので、隣りの「トカゲ北上中」5.11b/cを登ってみることにしました。F沢さんは惜しくもオンサイト出来ずに、ワンテンで登って行きました。この日は太陽も出ずに、気温が低く指も痺れるほどでしたから、それがなければオンサイト出来ていたと思われます。

 

その後、僕もそのルートをトップロープで登らせてもらいましたが、3分の1くらいしか登れませんでした。しかも、10回以上ザイルにぶら下がり、A₀も使って。下部は易しいので、5.9とかせいぜい5.10だと思いますが、まったく歯が立ちません。

 

▲14:02。本当は僕がトップロープの状態で最上部まで登り、プロテクションで使用したヌンチャクを回収するはずでした。でも、僕がまったく登れませんでしたから、最後にF沢さんが登りました。もちろん、ザイルは抜いて、リードで登ります。

 

▲14:05。F沢さんにとっては解決済みのルートですから、スイスイと登って行きます。

 

▲14:20。冷たい風も吹き始めましたから、早めに終了しました。この日の目標は達成できたので、F沢さんはもちろん、僕にとっても嬉しい1日でしたね。写真は第4幕のさらに奥の岩場だと思います。この先も続いているようですね。

 

今回はF沢さんの確保役ということで誘われたのですが、僕にとっては良い勉強になりました。これほどのギリギリのレベルでの確保というのは、僕などが登るルートではまずないことです。このレベルになると、確保者の上手下手も結果に影響してくるのですね。F沢さんからいろいろと確保法を教えてもらいました。


天覧山平日岩トレ№8 ――― 1日中、トラバースしました

2023年06月21日 | 岩登りトレーニング

前夜の2時ころまでが降る予報でしたから、翌朝には乾く岩場もあるだろうなと思っていました。でも、予報通り2時ころには止んだ雨なんですが、再び朝の8時ころから2時間ほど弱い雨が降ったのでした。中腹の公園で合流したHTさんと僕は直接最下部岩場へ向かわずに、トラバース岩、蛇岩、鏡岩と見回りながら最下部岩場へ向かいました。蛇岩も鏡岩も濡れています。でも、トラバース岩は乾いていました。トラバース岩は周囲を樹々で覆われていませんし、陽当たりも良く風通しもいいので乾き易いのです。最下部岩場はというと、びしょ濡れではありませんが、湿っていました。上部の方は黒光りしていますから、びしょ濡れのようです。

 

2022年11月30日(水) 天覧山平日岩トレ№8

▲11:32。「今日はどんな風にトレーニングしようかな?」と考えていると、HTさんがトラバースを始めています。

 

▲11:46。核心部の左端以外は岩が湿っていても、さほど問題はありません。HTさんが左端に来た時、落下しました。濡れているので、しっかりと掴めなかったのでしょう。HTさんはそんなことにお構いなくトラバースを続けています。「10往復するの?」と聞くと、「する」との返答。本当に熱心ですね。

 

▲11:51。僕もHTさんの4往復目からタイムを計り始めました。ですから7往復にかかった時間しか計れませんでした。29分17秒32です。1往復にかかった時間は4分11秒05ですね。湿った岩でしたから、滑らないように気を付けながらトライした割には良いタイムだと思います。

 

HTさんは10往復でウォーミングアップを終え、僕はストレッチや柔軟をして整えました。それで向かった先はトラバース岩。午後の全時間をトラバース岩での練習に費やすことにしました。まずはお手本として、僕が左から右、続けて右から左と、1往復しました。(自分でも、それが出来たことが嬉しかったです)

 

▲12:51。次はHTさんの番です。数ヶ所で繋がらない場所を抱えながらですが、左から右への片道トラバースをまずは実行。写真は片道トラバース終了後、右端で休憩するHTさん。

 

それからは出来なかった箇所をHTさんは関門と称し、その関門の解決に取りかかりました。それを日没まで時間を掛けてじっくりと取り組みます。腕や指の筋持久力が相当増してきているようで、当然パンプはしているのですが、最後まで使えていました。最下部岩場10往復トラバースの賜物だと思います。

 

▲13:07。スタートから両足とも1歩ずつすすんだ状態。第1関門の直前ですね。

 

▲15:02。ここが第1関門です。僕がモデルになって、第1関門の説明をしますね。この写真から赤丸で囲んだ左手を動かすのをHTさんは怖がるのです。右足が滑ってしまうような感覚があるのでしょうね。トラバース中ではここが一番高い位置になりますし。

 

▲15:02。左手を前の写真の赤丸の位置から下の赤矢印で示しているホールドまで移すのです。

 

▲15:02。この写真の赤丸の位置までですね。

 

▲15:02。前の写真から足を下ろし、左手を右手のホールドに揃えます。そして、右上のガバホールドを掴むんです。この辺りはHTさんは大丈夫。

 

▲15:02。ここが第2関門です。ここで難しいのは足の運び。前の写真から両足(とりわけ右足)を、いかに移動させるかがポイント。最終的な右足の位置がなかなか決まらなかったのですが、位置さえ決まれば第2関門は解決です。

 

▲15:04。この写真からは第3関門。コーナーの移動です。まずはコーナー直前の足の移動がポイント。

 

▲15:04。前の写真の右足の位置に左足を運びます。

 

▲15:04。右足は1段下のスタンスに移します。(今の僕はこの一連のムーブを簡略化して、3つ上の足の位置から直接下の写真に移っています)。手はコーナーの自分のお腹あたりの位置にあるガバを掴みます。

 

▲15:05。左足をクロスさせて、右下のコーナー直下のスタンスに置きます。左手も右手のそばを持って、両手で支え、左足を軸に体を沈めて行きます。ここまでが第3関門ですね。

 

▲15:05。第3関門を通過した直後から第4関門のスタートです。第4関門はパワー系ムーブが続きます。

 

▲15:05。左足も比較的ピンポイントなんですが、右足も赤丸地点にしっかりと納めないと滑り易いです。手の動きですが、この写真からはまず右手を斜め上のホールドに移します。続いて、左手を右手が持っていたホールドに移し、続いて右手を右下へと移すんです。

 

▲15:06。この写真の右手が角のホールドを掴んだら、左足をこの写真の位置まで移動させ、左手でこの写真のようにアンダーホールドを掴みます。そして右足も移動します。これで第4関門は終了ですね。

 

▲15:44。HTさんは黙々とトラバースにチャレンジし続けます。

 

▲15:49。第1関門は心理的な関門で、恐怖感を克服しなければなりませんから、ムーブが分かっただけでは解決できません。この写真は第2関門ですが、ここは足の位置、とくに右足の位置が分かれば解決できます。

 

最終的には第1関門にまだ不安を残していますが、第2、第3、第4関門はムーブ等解決できました。次回には4つの関門を繋げて、片道トラバースを完成させたいものですね。


天覧山岩トレ ――― N村さんもW科さんも最下部岩場は卒業でしょうね

2023年06月16日 | 岩登りトレーニング

同じゲレンデ、同じルートを繰り返しトライ練習していると、自分の進歩具合が実感できます。短いルートがほとんどの天覧山では尚更で、前回できなかったことが今回はできる、そんなことが常にありますから、喜びもあり、やる気も強くなるんだと思います。

 

2022年11月27日(日) 天覧山岩トレ

▲10:31。W科さんが最下部岩場のトラバース10往復のタイムトライアルに初挑戦です。前回も10往復したのですが、他のパーティーの人も多くいて、タイムを計るような状況ではありませんでした。登山靴で行なっていましたが、途中ほんのちょっとしたミスで3回フォールしました。

 

▲10:43。根元で破損しているハーケン。鏡岩にトップロープをセットする際に使用していたハーケンです。蛇岩のバンドに打ってあったものですが、錆びて腐っていたのでぽっきりと折れてしまいました。

 

▲11:08。結果は41分50秒71、1往復平均は4分11秒07ですね。クライミングシューズの方がやりやすいと思いますよ。慣れて来ると、30分もかからずに、ウォーミングアップとしての10往復が出来ると思います。

 

▲11:21。N村さんは10往復は時間のこともあってしませんでしたけれど、小ハングルートのリードをしました。今では問題なくこの4級+ルートをリード出来ます。写真はそのリードをスタートするN村さんです。

 

▲11:25。核心部のハーケンにヌンチャクを掛けようとしているN村さん。右に見えるヌンチャクはフェースルート4級+用です。

 

▲11:27。小ハングルート4級+を綺麗にリードしました。

 

▲11:59。N村さんがリードした小ハングルートをW科さんがフォロウ、二人が懸垂下降で降りて来ます。N村さんがセットしたプロテクションは残しておきましたから、それを使って今度はW科さんがリード。

 

▲12:04。核心部のヌンチャクにザイルを掛ければもう安心です。

 

▲12:05。危なげなくリードしました。

 

▲12:08。ロワーダウンで降りながら、セットしたプロテクションを回収。

 

次はすぐ右のフェースルート4級+です。二人とも同じ4級+でもこちらの方を苦手としています。僕が前もってプロテクションをセットしておきました。しかも、僕がリードする際には3ヶ所くらいでしかプロテクションを取らないのですが、念のために4ヶ所セットしておきました。(W科さんの時は5ヶ所

 

▲12:18。N村さんも初めてのリードだと思いますが、大丈夫できると思います。実際、問題なく出来ました。

 

▲12:21。写真の位置から右上に登れば終了です。

 

▲13:05。W科さんは小ハング同様、まずフォロウして、次にリードします。

 

▲13:09。ちょっと苦労して、ちょっと右に逃げかけることもありましたが、順調にリードを続けます。

 

▲13:10。フェースが2段になっています。でも、ここまで来るとほぼ大丈夫。

 

続いて、鏡岩へ行きます。前回までは蛇岩と獅子岩の2つのハーケンと1ヶ所の岩角の3ヶ所を支点としてトップロープをセットしていました。でも、蛇岩のハーケンが根元が腐食して折れてしまっていました。このブログの最初あたりにその折れたハーケンが映っています。その代わりに木の根を見つけたので、それを代わりに使いました。

 

▲13:52。W科さんは前回に初トライで登れています。N村さんがやる気満々! W科さんからのアドバイスを受け、到達高度を徐々に上げて行きます。何度もぶら下がり、何度も交代して休んで、再度のチャレンジを繰り返しました。まだスムーズにとは言えませんけれど、ゴールには到達できました。鏡岩はしっかりと足で立つ練習には最適です。N村さんももっと足で立つことが出来るようになると、スムーズに登れるようになるでしょう。

 

▲13:54。右手の1手目はこのピンチ(挟むようにして持つ)ホールドです。

 

▲13:54。左足の1歩目かな?

 

▲13:56。これが両手両足で地面から離れた最初の姿です。ここまで来るのも意外と難しいんです。

 

▲14:09。直前のN村さんの位置から、右足が1歩上がり、両手ともに1手ずつ上を掴んだ状況ですね。位置が違うので必ずしも正しくはないかもしれませんが、N村さんとW科さん、二人の姿勢を比較すると、その違いがよく分かりますね。W科さんは安定して、無駄な力が腕に加わることもなく登って行きます。しっかりと足で立てている証拠ですね。

 

▲14:15。W科さんも何回もトライしていますから、前の写真とは別のトライ時だと思いますけれど、ムーブ的には前の写真よりも右足が1歩上へ上げられています。安定感が見てとれますね。

 

▲14:36。二人をどうしても比較して見てしまいますけれど、N村さんはすごく腕に力が入っていることが一目瞭然ですよね。腕に力が入る原因は、足に体重が乗っていないせいです。腰が岩に吸い付くように近づいていないので、重心が足裏の外側に来てしまっているのです。

 

僕もこの日初めてのクライムを鏡岩でさせてもらいました。W科さんの登り等を見た後でしたから、スタンスやホールドもよく分かっていて、最近になくスムーズに登れました。嬉しかったですね。

 

蛇岩も登りたかったのですが、もう1パーティ―の2人が蛇岩で練習していました。という訳で、ハーネスも外して、トラバース岩へ行きます。まずは僕が左から右への片道トラバースを実演。(久しぶりでしたが、何とか出来て、ホッとしますね)

 

▲15:14。W科さんがトライします。3ヶ所くらいで綺麗に繋がらない箇所がありましたけれど、落下箇所からやり直して、片道トラバースが繋がりました。凄いことですね! 写真は右端終了点の杭の上に立つW科さん。もう次回には片道トラバースが完成するに違いありません。

 

▲15:29。右の核心部の練習をするW科さん。次は右から左への帰りの片道トラバースですね。両方できたら、それを繋げて1往復。1往復の次は1往復半、次は2往復、2往復半、3往復、・・・・と記録を伸ばして行きます。最終目標は10往復ですね。

 

▲15:48。N村さんもトライします。W科さんに比べると、腕の力に頼る傾向が明らかに強いですね。それはつまり、足に体重を乗せられていないということ。右端付近のムーブでも、右腕を伸ばして支えることが出来るのに、右腕を曲げて、右腕の力に頼ろうとするのです。僕とW科さんで、「そこは腕を伸ばさなくちゃ!」と、何度も言って、やっと腕が伸びるようになりました。どちらでも支えられる場合、腕を伸ばして支えた方が圧倒的に腕力は要らないんです。男性全般に言えることですが、腕力に頼りがちになってしまいます。鏡岩や蛇岩やトラバース岩では、バランス重視のクライミングをしなければなりませんから、N村さんのようなタイプには良い練習課題だと思います。写真は右端で見返り美人ポーズを決めるN村さん。

 

W科さんもN村さんもこのトラバース課題のことを「とても面白い」と言ってくれたので、僕は嬉しいです。指の力、腕の力ももちろん必要ですし、バランスも重要です。それに、普段のクライミングではあり得ないようなちょっとアクロバティックなムーブがあったりもしますから、楽しいと思います。ただ、すぐ横は崖ですから、必ず後ろに誰かがいてあげて、万が一の際は体を支えてあげなければなりません。不意に落下すると、足首捻挫しそうな場所もありますから、そこでも助けてあげなければなりません。心配なくトラバースできるようになるまでは、補助者が必要ですね。

1年8ヶ月前のブログを読むと、何10年ぶりにトライしたトラバースの苦労が分かりますね。F沢さんと「あ~でもない、こ~でもない」と良いムーブを探しながら練習しているんですね。今は良いムーブを完成させていますから、W科さんとN村さんにも的確に教えることが出来ます。その時のブログも興味のある方は読んでみてください。

ほぼ3ヶ月ぶりの天覧山岩トレは惨憺たるものでした。岩登りに必要な筋肉の衰えは壊滅的! - さっちゃん 空を飛ぶ (goo.ne.jp)

良いムーブを二人で見つけた翌週のトレーニングの様子はこちらのブログです。

先週の為体(体たらく)を乗り超えて、今週は1往復できました! - さっちゃん 空を飛ぶ (goo.ne.jp)

ついでに妻のS子(さっちゃん)のこともこのブログの読者の方々にはオープンにしようと思います。(ひとつ前のブログですでにオープンにしてましたね)

 

▲16:58。この日の記憶はあやふやになっていますけれど、この写真は東飯能駅のホームから撮ったような気がします。この日は反省会はなしだったのかもしれませんね。

 

調べてみると、この日はワールドカップカタール大会の予選でコスタリカとの試合があった日なんですね。せっかく反省会せずに急いで帰宅してテレビ観戦したのに、日本は0-1で負けてしまいました。