「かたつむり 星降る音を かぞえつつ」 <遅足>
雨音でなく星。
それも星の降る音。
童話のような書き出し。物語の続きを読んで
みたい。作者の雄大な発想の飛躍にはいつも
感服させられます。
ところで、星の瞬きは饒舌と表現されます。か
たつむりは鳴くこともなく静かに暮らしていま
す。静寂な夜、かたつむりは星の語らいに耳を
すましているのかもしれません。
「かたつむり 星のまたたき 耳すます」<殿>
梅雨の晴れ間など、かたつむりは乾燥を嫌い
膜を閉ざしています。仮寝をしているのでしょ
うか。きっと、みている夢は雨。
「かたつむり 雨降る夢の 仮寝かな」<殿>
文と写真<殿>