575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

夏きてもただひとつばの一葉哉    芭蕉

2022年11月30日 | Weblog

金華山ロープウェイ山頂駅から岐阜城へ向かう山道の左側にある石碑に書かれている、と 後で調べてわかりました。

歩きにくい道で、下ばかり見ていて気づきませんでした、残念。

11月6日帰省した息子と急遽、岐阜城へ行くことになり、息子達は馬の背コースを私はロープウェイで金華山に登り、岐阜城のシルエットや、川から見た月を想像しながら、天守閣から長良川の写真を撮りました 。

名和昆虫館にも寄りました。

本当に黄金色のコガネムシが展示されていてびっくりしました 。

コガネムシの俳句で 色のことを詠んだものを探していて見つけた句。

           葉と落ちて紫金まどかや金亀子   石鼎

紫金という色のあることを初めて知りました。

                        千香子

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せめてもと父の供する湯豆腐や  須美

2022年11月25日 | Weblog

湯豆腐を通して父と娘の情の通い合いが見える秀句、こちらもたくさんの票を集めました。

「一人暮らしの父の所へ行った時、何も無いけれどと湯豆腐を振舞ってくれました。」と作者。

今でこそ「男の料理教室」なども珍しくなくなり、厨房にはいってプロ並みの腕前を見せる方もおられるでしょうが、この世代の男性はどうでしょうか。「ちゃんと食べているかな」と心配して覗きに行く娘、お父さまは一人暮らしの冷蔵庫から豆腐をとりだし湯豆腐をふるまってくださったのでしょう。薬味のネギはおそらくちゃんと切れていないか不揃い、鍋の中でコトコト揺れる湯豆腐。温かくやさしい時間が流れていたにちがいありません。

結宇さん:今の若い世代には、湯豆腐の味はあまり歓迎されないかな? 父の場に合わせてあげるなどは、いい雰囲気です。

晴代さん:「せめてもと」に父上の愛情があふれていますね。

千香子さん:「何もないけど旨い豆腐を見つけたよ」という父の愛情こもった豆腐、美味しさも増すことでしょう 

亜子さん:「せめてもと」にお父さんと一緒に分かち合いたい気持ちが出ている。これも人生の中の心の動きがあり⑨と似ている。

佐保子さん、竹葉さんもとられました。

亜子さん指摘の⑨ というのは

 

湯豆腐や反芻いくど寝る(いぬる)まで  結宇

 

私は読み切れずにおりましたが

◆「反芻いくど」に心にある葛藤がうかがえる。それが寝るまで何度もよみがえる。

湯豆腐は、他の鍋ものと違って「日常生活の何か」を引き出してくれる。

「待つ時間」が人生の何かに通じる。 と亜子さんからのコメントがありました。

 

なるほど。昨日の句に続き深いです。

何の薬味で食べようか、豆腐だけでは物足りないかなアなどと思うだけの私、

今夜は湯豆腐にしようかしら。  郁子

 

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湯豆腐やあみだくじめく鍋の罅  千香子

2022年11月24日 | Weblog

湯豆腐句会いかがでしたでしょうか?

湯豆腐そのものを描写した句。湯豆腐から湧き上がってくる思い出や風景。繊細な湯豆腐の表情。そんな俳句が集まった気がします。そんな中見事トップ賞に輝いたのは千香子さんのこの句でした。湯豆腐の土鍋の底のひび割れ。恥ずかしながら「罅」という字を初めて知りました。確かにあみだくじのように梯子模様に見えます。その着眼点に驚きと共感のコメントが集まりました。

能登さん:土鍋の罅をあみだくじと見ましたか。面白い。

晴代さん:「鍋の罅」 使いこなしていますね。 豆腐も一味違いそう、、、。

泉さん:年季が入った鍋での湯豆腐の様子がわかる。

亜子さん:◎の句。土鍋の罅を「あみだくじ」に見立てたところがすばらしい。私も土鍋の罅を詠もうと思ったが詠めなかった。あみだくじは先がわからないからどこか人生に通じるものがある。

佐保子さん、竹葉さんも採られています。

作者の千香子さんからは

「土鍋に入った罅を見て これまでの生活で思いもかけないところで自分の意思とは別のところで、あっちへ行ったりこっちへ来たりしていたかもしれないと 思い返しておりました。あみだくじを引くみたいに。」という一文が添えられていました。

確かに人生はあみだくじのように先は見えません。そんな不安定さも湯豆腐には込められているのかも知れません。

久保田万太郎の有名な

   湯豆腐やいのちのはてのうすあかり

という句にも人生のはかなさが感じられます。死後に見えるかも知れないぼんやりとした薄明り。決して明るい句ではありません。湯豆腐はどこか人生を振り返るしみじみとした鍋料理であることがわかりました。麗子

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11月「湯豆腐」結果発表!

2022年11月23日 | Weblog

題詠「湯豆腐」

  1. 湯豆腐や京のあの店あのお庭  (佐保子)麗子・須美・千香子
  2. 湯豆腐やかすむ手と顔大原で (泉)結宇・遅足
  3. ひと揺らぎして湯豆腐の掬はるる (亜子)能登・遅足・佐保子・郁子
  4. 湯豆腐や阿吽のなかのちりれんげ (晴代)結宇・郁子・須美
  5. 湯豆腐のもう食べ頃と身を揺らす (能登)麗子・遅足・郁子・泉
  6. くつくつと煮える湯豆腐寄る辺なき (麗子)能登・竹葉・千香子
  7. 湯豆腐やあみだくじめく鍋の罅(千香子)能登・麗子・佐保子・竹葉・晴代・亜子・泉
  8. 湯豆腐や推しの薬味のアラカルト (郁子)須美・晴代・泉
  9. 湯豆腐や反芻いくど寝る(いぬる)まで (結宇)亜子
  10. せめてもと父の供する湯豆腐や(須美)結宇・佐保子・竹葉・晴代・千香子・亜子
  11. ラニーニャや湯豆腐メニュー今日もまた (竹葉)

 

自由題

  1. 機窓より富士全容の文化の日 (佐保子)麗子・遅足・須美・亜子
  2. 文化の日読めても書けぬ字数増え (晴代)佐保子・郁子・千香子
  3. 北陸路トンネル毎に紅葉して(麗子)結宇・郁子・竹葉・須美・晴代・亜子
  4. 一枚と同じ物無し柿落ち葉 (須美)麗子・佐保子・泉
  5. 一枚のモザイク落ち葉踏み踏まれ (竹葉)
  6. 秋日和城での勝負若き棋士 (泉)遅足・佐保子・千香子
  7. 韓鶴子とふ人知らず去年の秋 (千香子)能登・麗子・
  8. 大泣きの保育カートや落葉道(郁子)結宇・能登・遅足・竹葉・須美・晴代・泉
  9. よれよれのパジャマに馴染む夜長かな (亜子)結宇・能登・郁子・晴代
  10. リフォームの床に増えたり木の葉髪 (能登)竹葉・千香子・亜子・泉
  11. 山頭火のぼりに名染め秋の空 (結宇)

 

予想はいかがでしたか?

11月句会

トップ賞は 題詠が千香子さん  自由題 郁子 でした  

 

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「湯豆腐」句会の投句が揃いました。

2022年11月22日 | Weblog

小春日和が続いていますが、そろそろ湯豆腐の季節がやって来ますね。投句が揃いました。明日の結果もお楽しみに。

題詠「湯豆腐」

  1.    湯豆腐や京のあの店あのお庭  
  2.    湯豆腐やかすむ手と顔大原で 
  3.     ひと揺らぎして湯豆腐の掬はるる 
  4.     湯豆腐や阿吽のなかのちりれんげ 
  5.     湯豆腐のもう食べ頃と身を揺らす 
  6.     くつくつと煮える湯豆腐寄る辺なき 
  7.     湯豆腐やあみだくじめく鍋の罅 
  8.     湯豆腐や推しの薬味のアラカルト 
  9.     湯豆腐や反芻いくど寝る(いぬる)まで 
  10.     せめてもと父の供する湯豆腐や 
  11.  ラニーニャや湯豆腐メニュー今日もまた

自由題

  1. 機窓より富士全容の文化の日 
  2. 文化の日読めても書けぬ字数増え 
  3. 北陸路トンネル毎に紅葉して
  4. 一枚と同じ物無し柿落ち葉 
  5. 一枚のモザイク落ち葉踏み踏まれ
  6. 秋日和城での勝負若き棋士 
  7. 韓鶴子とふ人知らず去年の秋 
  8. 大泣きの保育カートや落葉道  
  9. よれよれのパジャマに馴染む夜長かな 
  10. リフォームの床に増えたり木の葉髪 
  11. 山頭火のぼりに名染め秋の空 
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秋祭り社務所に並ぶ一升瓶  須美

2022年11月18日 | Weblog

収穫に感謝する秋祭り、神様にお供えする御神饌はやはりお米からつくられた清酒でしょうね。

一升瓶の並ぶさまが目に浮かびます。

結宇さん:祭りに酒はつきもの。直会には、おおいにピッチがあがるのでしょうね。

直会(なおらい)とは、祭りの終了後に、神前に供えた御饌御酒(みけみき)を神職をはじめ参列者の方々で戴くことをいうのだそうです。

 なおりあい=もとに戻る という意味もあるとか。

私自身、神社のお祭りにはあまり深く関わった覚えはないのですが、お囃子の音や太鼓の音が私のDNAにすりこまれているようで、

神さまも人も一緒になって歌い踊る高揚感を昔から知っていたような気がします。

 

とはいえ、祭りといえばお酒と密集、無礼講の賑わい。

コロナ感染予防が叫ばれ、いろんな行事や祭りが遠ざけられれば、日本の伝統や文化の継承が危ういのではないでしょうか。そういったところから学べるものもあるはず。わずらわしいと思われがちな横とのつながりやコミュニケーションを欠けば、孤立化して他人との差異にこだわり、そこから生まれた猜疑心が争いの種となります。

祭りを通して学べるものが少なくなったとしたら、今の子どもたちは可哀そうですね。

 

 秋祭り鼓笛の子らの光る頬  郁子

地元市民祭のパレードで見た鼓笛隊の小学生の句です。大勢の人に見守られ、子どもたちは金管楽器を誇らしげに吹き鳴らしながら行進しました。

いろんなことを経験させてあげたいものです。  郁子

 

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御岳のくつきり見ゆる今朝寒露  佐保子

2022年11月17日 | Weblog

名古屋からも御岳山がくっきり見える日があります。空気が澄んで来て気温も下がり、そういえば今朝は寒露だったと、作者は納得されたのでしょう。

寒露は二十四節気のひとつ。新暦の10月8日頃に当たります。

御岳は私たち東海地方の者には身近な山。標高3067メートル。修験者たちの修行の場でもある霊峰です。スキー場もあり登山を楽しむ方も多い山です。それだけに8年前の噴火の大惨事には心を痛めました。活火山だったことを思い知らされました。

亜子さん:御岳を詠んだ句は多いが、リズムがよく、ぴたっとはまった一句。御岳と「今朝寒露」がはまっている。

泉さん: 少し寒い季節になると空気が澄み、御岳がくっきりと見えるようすがわかる。

千香子さんも採られています。

この575の会でも霊峰御岳山を詠んだ句が多くあります。

   東には雪の御岳野蒜つみ  千香子

   秋思あり肩に雲おき御嶽山  晴代

   御嶽の煙立つ見ゆ小六月  佐保子

   御嶽山ひつぎの通る草もみじ 能登

すでに御岳山の頂上付近は氷点下の気温です。雪を抱いた御岳山が名古屋から見える日も近いですね。また御岳山の俳句が生まれそうです。麗子

 

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柿をもぐわれをみつめるめじろかな  千香子

2022年11月11日 | Weblog

庭の木蓮の葉が色づいて、はらりはらりと葉を落とすシーズンがやってきました。

裸木になって、すずめやめじろが止まり木として遊びにくるのもまた楽しみです。

  この句へのコメントです。

結宇さん: めじろも生きてるから。 今か今かと手の空くときを待ってるという景色ですね。

能登さん: めじろと目が合ってしまったのでしょうか。ユーモアも感じます。柿以外はひらがなのも狙いでしょうか。それが生きています。

       能登さんご指摘のとおり、「柿」以外全部ひらがな なのですね。

  俳句は表記も大事と再認識する秀句です。

  めじろの愛らしさと、食べごろのつやつやの柿がひらがなにすることで浮かびあがります。

  めじろと一緒に読み手も「柿」に目がいってしまいますね。

 

◆ ちんまりと栗きんとんの供え物  晴代

    こちらも ひらがながきいています。

能登さん: 小さいけれど、心のこもったお供え。それを句にする作者。すてきです。

等さん: 広い仏間?の仏壇の前に、小さな栗きんとんが供えられている様はユーモラスで面白いですね。

須美さん: ちんまりがよく効いている。

竹葉さんもとられました。

  「ちまり」 「き」 このひらがな効果と同時に「ん」の響きもリズムを生みます。 

  口にしてみても楽しい 俳句は面白いですね。 郁子

 

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黄昏や稜線に月夕星と  泉

2022年11月10日 | Weblog

 一昨日夜の442年ぶりの皆既月食と惑星食のダブルの天体ショー。多くの方が夜空を見上げました。徐々に月が欠けていき、やがて赤銅色になった立体感あふれる皆既月食に魅了されたことでしょう。そして肉眼では見えなかったけれど小さな小さな天王星食。こちらはネットのライブ映像で鑑賞。宇宙の壮大さと不思議さを堪能しました。ちなみに信長の時代に起きた1580年の惑星食は土星だったのですね。今回の天王星食は記録をたどれる4000年間では一度もないそうで、その意味でも貴重な天体ショーでした。

次に日本で皆既月食と惑星食が見られるのは325年後とか。今生きている私たちはだれもこの世にはいないけれど、月や惑星はその道をたがえず周り続けるのですね。天王星の公転周期は84年だそうでうす。遠いはずです。325年後の人たちもまたダブルの天体ショーを見る時、同じように「前回は2022年の11月8日でした。」という情報を見聞きするのでしょう。

さて、泉さんのこの黄昏時の空。夕方西の空に輝く明るい金星。宵の明星のことを夕星(ゆうずつ、ゆうづつ)というそうです。稜線に月も出ていて思わず見とれてしまう美しさを俳句にされました。作者の故郷、綾部ではなおさらはっきりと見えることでしょう。

万葉集に「夕月も通う天道(あまぢ)をいつまでか仰ぎて待たむ月人をとこ」という歌があります。万葉時代の人も同じように夜空を眺めて思いにふけったのですね。

   吊り尾根の壁屹立す星月夜   能登

こちらは山での星月夜です。圧倒的な星の数なのでしょう。

竹葉さん:穂高連峰の写真を見てる感じがしました。

晴代さん:こうゆう場所で星月夜を見たい。

亜子さん:「吊り尾根」という言葉に初めて出会ったが、危険な断崖絶壁が屹立している様子が想像できる。「星月夜」という言葉で美しくも厳しい非日常の世界に心魅かれた。

 

作者の能登さんに句の背景をお聞きしました。

「吊り尾根とは、前穂高岳と奥穂高岳を繋ぐ細い痩せ尾根のことです。上高地河童橋から見ると、両峰から尾根が吊るされて岩の壁のようです。星月夜の条件下では、その壁が覆いかぶさってくるような圧迫感があります。今から40年ほど前、この場所で越冬取材をしたことがあり、その時の実体験です。随分古い記憶ですが、それ以来、それに勝る星月夜は見ていません。」

カメラマンをしている能登さんならではの一句。人を寄せつけない厳しさもあるでしょうが、こんな夜空も見てみたいものです。

それにしても、いつの時代も人は夜空を見上げて祈り、月や星に何かを感じます。月食でなくても時々は一昨日のように夜空を見上げる時間を持ちたいものです。麗子

 

 

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翡翠探しの旅  麗子

2022年11月08日 | Weblog

先月末に富山・新潟方面に一泊で旅行をしました。今回の目的は翡翠海岸を訪ねること。新潟県糸魚川市の親不知海岸はテレビでも紹介された翡翠が打ち上げられるという海岸です。全国から翡翠マニアが訪れるとのこと。前から興味があった翡翠海岸。この番組を見て、ぜひ海岸で翡翠探しをしたいと長靴、スコップ持参で新潟入りしました。

当日は汗ばむほどの陽気で「いざヒスイ探し!」と海岸に行きましたが、砂浜ではなく小石の浜なので足場が悪く、波の勢いも思ったより強くて小一時間探しましたが、残念ながら翡翠には出会えませんでした。(強者は膝まで水に浸かり、長い柄の自家製の柄杓を持っておられました。)

でも打ち寄せる透明な海水と真っ青な水平線を眺められて命の洗濯ができた感じでした。

芭蕉も見たこの親不知海岸。「一つ家に遊女も寝たり萩と月」はこのすぐ近くの市振の宿で詠んだ句でした。「伊勢参りに行くという遊女に一緒に旅をしてほしいと頼まれたが断った」という話がおくのほそ道に出て来ますが、当時はどんなに険しく危険な旅だったことでしょう。

翡翠探しを諦め、その後訪れたフォッサマグナミュージアム。ここは翡翠好き、化石好きにはたまらない場所でした。命をかけて毎日ヒスイ探しに出かけた人の膨大な翡翠のコレクションを見ることが出来ます。

帰宅後、翡翠に関する本を読んでみました。翡翠と出会うには

①白い石を探す

➁角ばった石を探す

③キラキラしている石を探す

④重たい石を探す

⑤滑らかな表面の石を探す

⑥波打ち際を探す

⑦がんばって探す

とのことでした。いきなり海岸に行って短い時間ではやはり翡翠とは出会えないようです。近くに住んでいたら毎日出かけて行くのにな~。翡翠には出会えなかったけれど、きれいな白い石をたくさん拾ったので庭の植木鉢に飾っています。

    キラキラの翡翠探しの秋の海  麗子

 

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口ずさむ小学唱歌良夜かな  亜子

2022年11月06日 | Weblog

       

「良夜」とは元来、深夜あるいは月のよい夜の意味ですがとくに十五夜に言います。

◆皆さんからのコメントです。

晴代さん: 盆のようにまんまるな月見ですね。

結宇さん: 最近は、唱歌なるものもあまり耳にしませんね。 雰囲気がいいです

須美さん: 名月の夜と小学唱歌の取り合わせが良い。幸せな気分になる気持ちの良い句。

 

 先日のお茶会で、どんな歌を口ずさんだのですかと尋ねられた亜子さんは

 ♪うさぎ うさぎ何見て跳ねる・・と美しい声で歌ってくれました。

 晴代さんは

 ♪出た出た月が 丸い丸いまんまるい・・じゃないのね?と

口々に月の歌を探ってメンバー全員 童女のようになる瞬間がありました。(笑)

   

年代で思い浮かべる歌は様々。

野口雨情の「十五夜お月さん」 はちょっと寂しすぎますね。。

今の小学生は音楽の時間、どんな月のうたを唄っているのかな。

周りに小さい子がいなくなって久しいので、わかりません。

月の美しい夜が続いています。気づけば明日は立冬です。 郁子

 

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子狐の瞳に揺れる彼岸花  麗子

2022年11月04日 | Weblog

11月に入りますと、花屋さんは待ってましたとばかり、シクラメンやポインセチアの鉢を並べ始めます。

クリスマス商戦を意識した人為的なものを感じますが、彼岸花に関しては自然界のなすがまま。

気候変動でどんな異常気象であろうとも、不思議に時期をたがえず、お彼岸に合わせるように咲いてくれます。

作者は、愛知県半田市にある ごんぎつねの里で、矢勝川の堤防に広がる一面の彼岸花を見てきました。

皆さんからのコメントです。

竹葉さん: 子狐と彼岸花が幻想的な絵本の世界を想像させてくれます。

等さん:本当に子狐の瞳の中が見えたかは分かりませんが、子狐と彼岸花の取り合わせがよく合っていていると思いました。

泉さん:  新美南吉の「ごんぎつね」が浮かびました。

  私もいただきました。

作者は瞳に「映る」か「揺れる」か迷ったそうです。花が揺れていたのでということでしたが、

彼岸花の群生に驚く子ぎつねの瞳と童話そのままの里山の風景に目をうるませる作者の眼が重なりました。

 

 

  青森の捨て子よ見たかいわし雲   結宇 

この捨て子は誰だろう、句意はどのような?という声が聞かれました。

句を選んだ佐保子さんは、読まれていた本から昭和史に残る連続射殺事件の永山則夫の凄惨な生い立ちが重なったということでしたが

作者によると 寺山修司を思ったとのことです。

既成の枠にとらわれずに詩や演劇など前衛的な活動をした寺山修司の創作の原点は、中学時代に始めた俳句だったと知りました。

戦争で父を亡くし、青森で一人置き去りにされた修司。その母との確執は生涯続き作品などにも影響を与えました。

青森の捨て子は  いわし雲をどのように見たのか、作者の思いなどまた機会があれば聞いてみたいと思います。  郁子

 

 

 

 

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香りナビ角を曲がれと金木犀  竹葉

2022年11月03日 | Weblog

自由題でトップ賞となった竹葉さんの秀句。香りに導かれ思わず道の角を曲がるとそこに金木犀がありました。カーナビの声でなく「香りのナビ」。その表現が新しくて面白いと思いました。乾いた10月の空気に乗って幸せな俳句が生まれました。

皆さんのコメントです。

千香子:ナビ を使ったのが今の時代らしく面白いと思いました。

能登さん:「香りナビ」が面白い。

須美さん:香りナビとはまさしくピッタリ。

泉さん:先日、テニスをやっていると、どこからとはなく金木犀の香りがしました。やはり、こ の季節の屋外の楽しみです。

亜子さん:カーナビの声ではなく、香りに導かれて角を曲がる。「香りナビ」という造語がユーモアたっぷり。

遅足さんも採られています。

やはりこの句のポイントは「香りナビ」という言葉に尽きると思いました。こういう斬新な一言で句が活き活きとしますね。思いつきそうでなかなか難しい表現です。11月に入りもう金木犀の香りは漂わなくなりましたが、来年またこの「香りナビ」に導かれそうです。文化の日。よい休日をお過ごし下さい。麗子

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