575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

カマツカ

2011-11-30 22:03:23 | Weblog

 カマツカ                                        草女


 今年の秋、海上の森では赤い実が極端に豊作で、しかも美しかった。赤い実と言えばオオカメノキ、ガマズミ類、ウワズミザクラ等など。その中でカマツカは群を抜いていた。いつもの年はパラパラという感じ、今年はビッシリと言う感じで実が付いている。海上大正池への曲がり角に赤い実をたくさん付けている木をにつけた。「今まできずかなかったけれど、ウメモドキだね。」即座に断言して写真を撮った。帰宅後、「ごめんなさい。カマツカでした。」とメールをしたのを覚えている。
あれは5月、山の中腹に植えから下までまっ白な花を付けた木を見つけた。近寄ることはできなかったが、カマツカと確認した。頻繁に海上の森に来ている仲間が、今年はカマツカの花がすごく咲いていると言っていた。その結果がウメモドキと見違えるほどの実付きになった。

 なぜ?と皆思っているが、誰も答えることができない。ハクウンボクという木は5,6年に1度満開になり、他の年はパラパラと花を付ける。カマツカもそんなふうかもしれないし、違うかもしれない。私達の胸をよぎるのは、植物ことに樹木では、枯れる前にいつもより多くの実を付けること。なんか不安を感じているが、誰も口にしない。

 カマツカは従来の分類では、バラ科カマツカ属の落葉小高木。材が固く丈夫なので鎌の柄に使われたので鎌柄。鉄製の牛の鼻輪が高価な時代、この木を使ったのでウシコロシとも呼ばれる。この名前を使う人も多い。

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数千人見つからぬまま神無月   能登

2011-11-30 18:58:02 | Weblog
採った方の読み。
①震災による沢山の不明者を指していらっしゃると思いますが
神無月と相まってしみじみとした感じがして、いただきました。

②あの大地震と津波。そして原発事故。この世に神はいるのか、と
思わせる出来事。神々は、出雲の集まって、なにを話し合って
いるのか?と問わずにはいられない。

神様に対するスタンスに微妙な違いが出ていますね。(遅足)

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独り居や辛夷の葉落ち蓬莱泉     朱露

2011-11-30 18:55:58 | Weblog
    女房が東京の妹の家へ三泊で行った。
    庭の辛夷(こぶし)が葉を落しだす。
    酒は奥三河田口の蓬莱泉と決まった。
    上の三行を無理矢理五七五に縮めた。

              


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金の鈴あげよ  鳥野

2011-11-29 17:21:44 | Weblog
小さな旅から戻ってきました。
相変わらずの不安定な天候。降るやら照るやら、暑いのやら寒いやら。

冬の雨は旅人泣かせです。

こうなったら、頼みの綱は「てるてる坊主」。話題は真剣味を帯びてきました。

そんな時ふと立ち寄った池田町の道の駅。まるで待ち受けていたかのように、

そこは、てるてる坊主だらけ。

そうなんです。長野県北安曇郡池田町は、あの歌の作詞者、浅原六朗の出生地。
文学記念館があり、「てるてる坊主童謡碑」も建っています。

願いが叶って晴れたなら、金の鈴もお酒もあげる、もしも雨が降ったなら「首をちょんと切る」
という直截な表現に惹かれます。
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不愉快なテレビを切って冬の山    朱露

2011-11-28 18:31:44 | Weblog
    記事というものは殆ど不愉快である。
    テレビは更に刺激的に不愉快である。
    大阪市長選で落選した現職平松さん。
    毎日放送アナウンサーの彼じゃんか。

               


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京都・高雄の紅葉     遅足

2011-11-28 09:14:21 | Weblog
先日、京都の高雄に紅葉見物に。目指すは西明寺。
ここの紅葉は高雄川の川霧の影響で一段と美しいとか。
山門近くに、濃い紅のモミジ。イロハモミジです。

ちょうどNHKが朝のニュースで紹介していました。
地元では「いろはもみじは高雄のもみじ。よう照る紅葉」
と、言って自慢しているそうです。

午前の早い時間に行ったので、人出もほどほど。
のんびりと紅葉を楽しみました。

この西明寺、創建は9世紀。
一時、荒廃していましたが、自性上人が再興。
境内に自性上人の石碑があり、こんな歌が。

 白露のおのが姿をそのままに紅葉におけば紅の玉

帰り道は、嵐山・高雄パークウェイで。
途中、池のほとりで紅葉を見ていたら、後ろから声が。
「写真を撮っても良いですか?」と。
初老の夫婦が紅葉を見ているのを後ろから撮影。
もう少し近づいてと、注文。

どんな二人に映っているのか?とにかく初めての体験でした。
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神在月しじみ選り分く猫背かな   結宇

2011-11-28 09:09:27 | Weblog
夫のふるさと出雲ではありませんが、
漁港などがあって、こんな風景が目に浮かびました、という智恵さん。

出雲では、神様が集まるので、神在月。
この句のポイントは、神在月と猫背の取り合わせにあると思いました。
天上の会議に集まった神様たちと、地上に身を屈めて働く人間。

このコントラストをどう読み取るのか?
私は面白いと感じました。みなさんは、どう読みますか?

                   (遅足)

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橡の実を熊に残して拾ひけり   茨木和生

2011-11-27 09:11:41 | Weblog
季語の地球科学。
日本列島は世界でも珍しいくらいメリハリのある四季に
恵まれた地域だそうです。
それは地球の歴史に深く関わっているとか。

こんな講演のタイトルに惹かれて、先日、
名古屋大学の豊田講堂へお話を聞きにいってきました。
お話をして下さったのは、尾池和夫さん。
元京都大学総長。俳人でもあります。
難しいお話もあって、どこまで理解できたのか?
心もとないですが、記憶に残っていることを書いてみます。

①まず大切なのが月の存在。

四季が生まれるのは、地軸が23.4度、傾いているためですが、
この地軸を安定させているのが月の存在。
月がないと、軸がゆれて不安定となり、四季は生まれないそうです。

②プレートの移動。

大陸が移動して現在の日本列島が生まれましたが、
この移動で列島は、四季の生まれる緯度に誕生。
また、この時、さまざまな地層が重なり、
その多様性が多様な自然を作り出す、文字通り土台だそうです。

③日本海の存在。

日本列島と同時に日本海ができました。太平洋と日本海に挟まれた列島。
冬の雪は日本海の水蒸気がもたらすもの。かくして冬も水は豊か。
太平洋側、日本海側、それぞれの四季をつくり出しました。

こうした奇跡的な条件が重なってメリハリのある四季が生まれ、
そこに定住した日本人は季語という文化を生み出して行ったそうです。

              

しかし、良いことばかりではありません。こうした条件は地震と密接不可分。
活断層が砂漠にオアシスをつくったように、日本列島では平野をつくり、
その平野に都市をつくっている現代人。
地震から逃れることは出来ないそうです。

遠い将来、人類は滅亡することは避けられないそうです。
その時に、人類は美しい化石を残すことが大切だそうです。
それまでは生態系を壊さずに、平和に、控えめに生きていく。

  橡の実を熊に残して拾ひけり   茨木和生

尾池さんは、この句が一番好きだと言ってお話を終えられました。

                     (遅足)



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鳥居より一礼のみの神の留守   晴代

2011-11-27 08:53:38 | Weblog
神様はお留守の様子、ではそこそこに。現世万事がご利益と一礼。
とぼけた句だという声。
一方、こんな読み方も。
神様はお留守と知った時の微妙な気持ち。留守の方にも敬意を。
神との付かず離れずの関係を詠んだ句だと思います。

作者・いつもはお賽銭をあげ、二礼二拍。
   だが・・・ちょっと省エネして。

(確かに日本人は神様と付かず離れずにお付き合いしているようですね。
ヨーロッパの神とは違う感じがします。
そういえば京都に行って、孫の入学試験のお祈りをしましたが・・・遅足)


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山眠るあくまで低く人囲う     朱露

2011-11-27 08:52:29 | Weblog
    山は笑えば「春」で眠れば「冬」。
    十一月半ばの八時だが皆寝ている。
    しばらく考えていて日曜日と知る。
    十数年働いていないと「私眠る」。

              


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