575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

冷やかや庵(いお)の光は手をふれて  遅足

2015-10-31 09:11:57 | Weblog
京都の将軍塚に行ってみました。
青龍殿の大舞台からは上京が一望の絶景でした。
この舞台にガラスの茶室があります。
作者は吉岡徳仁さんとか。
京都とフィレンツェの姉妹都市提携50周年を記念して作られたもの。
柱を除いて、床・窓・壁・る屋根はガラス。まるで温室です。
きっと冬でもお日様があればポカポカでしょうね。
「光庵」と名付けられた茶室。
面白いですが、居心地はどんなものでしょうね?

         

応答の一日一句

  無花果や迷いし末の箸休め      孝

  ワイン煮の無花果われを酔はしめて  亜子

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うぶ毛より光のしずく花薄   能登

2015-10-30 15:27:37 | Weblog
きれいです、と郁子さん。
きらきら光る繊細なすすきの様子。
光のしずくに惹かれました、と麗子さん。
観察力が光ります、と智恵さん。

句会では「光りのしづく」は、露の玉に宿った光か?
あるいは光そのもののしづくか?が話題に。
読者の想像のままで良いのではないでしょうか。

私は上五の「うぶ毛より」に感心しました。
生れたばかりの赤ちゃんの柔らかな毛。
誕生したばかりの光の赤ちゃんを連想させます。
素晴らしい句です。(遅足)

         

応答の一日一句

  凩や裸木風の中にあり   孝

  凩が螺旋階段駆け上がる  亜子
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博士の愛した朗読会     麗

2015-10-29 09:07:49 | Weblog
私の好きな小説の一つに、小川洋子さんの「博士の愛した数式」という作品が」あります。
素数の不思議に目覚めたきっかけをくれた作品です。

さて、昨日、郁子さんと一緒に「天才クイズ」の博士の声でおなじみの鎌田吉三郎さんが主催指導されている朗読会の発表会へ行ってきました。

「つくしの会」という中高年の女性の朗読会で今年で42回目。数人で朗読する長編もあれば、300文字小説を朗読したりとさまざまです。
朗読会の醍醐味は、どの作品を選択するかということから始まると思います。
くすっと笑える作品。心にしみる作品。懐かしい郷愁。
皆さんの朗読を聞いていろんな感情がわき上がってきます。
効果音も鎌田さんがドイツで買ってこられたというCDからのものだったりととても凝っていました。
私は、今回初めて知った斉藤洋さんの「七福鳥」という作品が好きになりました。

音だけで頭の中で登場人物や風景を想像する。一人一人が描くものは違うかもしれませんが、そこがまたいいのですね。
天才博士の愛する朗読会、来年はどんな作品に出会えるか楽しみです。そして、腰が曲がってもステージに立ち朗読する女性達の姿に励まされました。


           秋の声朗読会の誘いあり   麗

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すすき穂の揺る毎に涌く隠れんぼ   結宇

2015-10-28 10:13:19 | Weblog
すすきの揺れる度に、かくれんぼをしてた子供たちが
湧く様に出てくるというか、見えてしまう。
そんな様子を詠ってみました、と作者。

かくれんぼをしたことのない人はいないでしょうね。
町の子でしたから、遊び場はあちこちにあった空地。
夢中になって遊んでいるうちに、時は過ぎ、
家々から「夕ご飯ですよ」と呼ぶ声が・・・
一人また一人と消えて行きます。
ちょっとサミシイ、夕焼けの色。今も脳裏に残っています。(遅足)

      久しぶりに夜には雨。そして


応答の一日一句

  秋焼や一句浮かびて筆を執り  孝

  秋焼や厠に夫の咳払い     亜子
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芒野のすすきの中に立つ阿修羅  等

2015-10-27 09:07:11 | Weblog
古代インドの神だったアスラ。
ある時期から悪者とみなされ、帝釈天と戦って負ける神に。
さらに時代が下がると、両者とも仏教の守護神とされました。
私たちの見る阿修羅は、仏教の守護神となった姿です。

この句は見立ての一句です。
作者は、テレビ局の編成部に勤務していました。
出勤すると各部署からの様々な仕事が机の上に待っています。
まるで、芒原の戦場、芒たちが一斉に押し寄せてくる如く。
阿修羅となって捌いてゆく毎日・・・。

戦いの場を修羅場というのも阿修羅から来ているそうです。

  芒野に阿修羅となって立ちにけり

ですね。ご苦労様でした。(遅足)

         

応答の一日一句

  饒舌の友に頷く月見酒    孝

  誰が決めし国の境や月今宵  亜子
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芒原賢治のきつね探しおり  郁子

2015-10-26 09:03:12 | Weblog
賢治作品にいくつか狐がでますよね。
何となく童話に故郷の雰囲気を覚えます、と結宇さん。

狐の登場する話のひとつは「雪渡り」(ゆきわたり)
狐の幻燈会に招待された兄と妹。
子狐たちの交流を描いた物語です。

もう一つは「土神と狐」(つちがみときつね)
好きな女性(ハンノキ)の前に出ると、ついつい嘘をついてしまう狐。
恋敵の土神。狐への嫉妬に苦しみ、三角関係には悲しい結末が・・・

この地方には、新見南吉の「ごんぎつね」のお話があります。
これも悲しい結末が待っています。

芒原に賢治のきつねを探している・・・
作者は、どんな物語を考えていたのでしょう?(遅足)

         

応答の一日一句

  屋根上ににじり昇りし赤き月   孝

  北設の酒うまきかな月今宵    亜子

(北設は愛知県の奥三河です)

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銀色の芒の原に吸い込まれ   麗子

2015-10-25 08:54:30 | Weblog
芒原のなかに分け入って行く・・・
次第に視野が狭まり、芒に飲み込まれていくようです。
私という存在が小さく儚く感ずる瞬間を詠ったのでしょうか。

風があれば、生きているように。
風が死ねば、静かな不安を湛えて。
銀色以外に色のない不思議な世界。
そんな異界に吸い込まれて行く・・・
ちょっと恐いのですが、吸い込まれてみたいとも。

         

応答の一日一句

  節約は名古屋の美徳豊の秋   孝

  満員のバス通過せり豊の秋   亜子
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中八は許されないのか?   遅足

2015-10-24 09:07:51 | Weblog
  
  秋の日や赤子はあくびの宮参り  すみ

穏やかな秋の日に赤ちゃんのあくびがぴったり。
中日新聞の平和の句に推薦したいです、と郁子さん。
赤ちゃんに会いに行く句と迷いましたが、
かわいい欠伸にやられました、と智恵さん。
句会でも、一番票を集めた句です。

詠みあげていただいた時は気が付きませんでしたが中八です。
俳句の入門書では中八は避けるようにと、書いてあります。

  秋の日や赤子あくびの宮参り

と、中七にすることが出来るのでは?という意見。
いや、この句の場合は中八でも良いのでは?という人。

私は賛成派でした。
声にした時、違和感がなかったのは、中八のリズムが、
欠伸ののんびりした感じに合っていたためと思います。

皆さんはどうお考えでしょうか?

         

応答の一日一句

  山紅葉秋に「火」という一字あり   孝

  山紅葉ぐらりケーブル駅に着き    亜子






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10月句会の最終結果です。    遅足

2015-10-23 08:43:46 | Weblog
秋晴れの10月句会。ちょっと寂しい6人でスタート。
最期の15分間、智恵さんが参加してくださいました。
ご覧の結果となりました。

題詠「芒」
①銀色の芒の原に吸い込まれ(麗子)狗子
②芒原賢治のきつね探しおり(郁子)結宇・すみ
③芒野のすすきの中に立つ阿修羅(等)遅足
④すすき穂の揺る毎に涌く隠れんぼ(結宇)すみ
⑤うぶ毛より光のしずく花薄(能登)智恵・麗子・郁子・静荷・等・亜子・立雄
⑥すすき道五島の海の青段段(晴代)能登・結宇・麗子・佐保子・等・亜子
⑦花札に薄のありや勝負時(智恵)郁子・遅足・静荷・狗子・立雄
⑧負われておいでおいでのすすきかな(すみ)結宇・郁子・晴代
⑨尾花やら団子兎に我は酒(立雄)遅足
⑩特急の窓とび去りぬ花芒(佐保子)智恵・亜子
⑪漢消ゆ箱根千石芒原(静荷)能登・晴代
⑫けものの眼光り月下の芒原(亜子)智恵・麗子・佐保子・等・狗子
⑬芒原声をころして見てしまう(遅足)能登
⑭赤錆の鉄路の先は薄原(狗子)佐保子・晴代・静荷・すみ・立雄


自由題  
①黒鍵に小指おとせば秋の薔薇(遅足)能登・郁子・晴代・静荷・すみ・等・狗子・立雄
②きみ今もアランドロンや秋の星(亜子)結宇
③散歩道盗人萩に襲われる(静荷)すみ
④秋の日や赤子はあくびの宮参り(すみ)能登・智恵・郁子・佐保子・遅足・晴代・狗子・亜子・立雄
⑤金木犀の道赤ちゃんに会いに行く(麗子)
⑥迷い道ススメ団栗音たてる(郁子)結宇
⑦墓標かな色なき風の穂高岳(等)麗子
⑧鱗雲師の跡尋ぬ枕かな(結宇)
⑨スカイブルー花に罪なしトリカブト(能登)智恵・静荷・等
⑩村々に守る教会秋高し(晴代)麗子・佐保子・遅足・狗子・立雄
⑪栗の粒口の端溢れるいつつめの癌(智恵)
⑫坂ひろき函館の町空高し(佐保子)智恵・晴代・亜子
⑬明けの月老女に残すいちょうの実(立雄)結宇・遅足
⑭十月のお天気キャスター髪下ろす(狗子)能登・麗子・郁子・佐保子・静荷・すみ・等・亜子


次回は11月18日(水)午後1時   東鮨
題詠は「七五三」です。

            

応答の一日一句

  虎河豚や腹の立つこと多すぎて   孝

  虎河豚やふくれっ面の涙あと    亜子




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句会欠席して    麗

2015-10-22 09:50:36 | Weblog
連日、夏日を記録する名古屋。一番いい季節なのに昨日は体調不良で欠席。残念でした。
郁子さんもお休みということで句会の開かれている時間にメールがありました。
「今頃、句会の真っ最中ですね」
「郁子さんの句は、うぶ毛より光のしずく花薄ですか?」
「違います。賢治の句です。」
「麗子さんのは?」
「銀色の~です。」
などなど、参加できないので詠み人あてなどしておりました。

さて、一日家にいたのでEテレの「NHK俳句」を偶然見ました。
司会がエッセイストの岸本葉子さんに変わっておられました。
私が大学生の頃、岸本さんの「クリスタルはきらいよ」という就職活動体験談の本が売れていました。
私もしっかり読んでおりました。
思えばあの頃は「就活」などという言葉もありませんでしたね。
その後も岸本さんのエッセイを時々読んでおり、癌を患われたことも知っておりましたが、
まさか俳句の番組を担当されているとは知りませんでした。

お題は「障子貼る」というクラシカルな季語。選者の先生が、類想句の湖とおっしゃり、
飼い猫のために、少し障子の貼り替えを開けておくという俳句がいかに多かったかとお話になっていました。

そんな中でも選ばれたのは「ひと枡は三毛の蔀戸(しとみど)障子貼る」という名古屋の方の俳句。
蔀戸という言葉遣いが活きているとの解説でした。

うーん。やはりプロの解説は説得力があるな~と勉強になりました。
句会には出られなかったけどちょっと俳句の勉強をした午後でした。
夜に結果が遅足さんから送られて来ました。まだまだ勉強が必要と反省しました。(笑)

     まだ何かに選ばれることを期待している   又吉直樹



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