写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

金沢の老舗ーいまも息づくものー

2012年01月24日 | 写真
私の住む町は金沢の市街地から農村への境界線にあたる場所で、その旧街道には農山村から入ってくる生産物を扱う商店や農家が仕入れていく農機具や消費物資などを扱う店があり、かつてはその交流の人たちで賑わっていたそうです。いまはその店のほとんどは閉められ流通環境の変化で旧街道は商店街の体をなさない状況ですが、そんな中でも頑張って生き残る老舗があります。
写真は旧街道から私の家の近くの国道沿いに移転させた店舗をリニューアルしたガーデンショップが気の置けない客を通す上がり框をもつ土間と囲炉裏のある床です。このガーデンショップは金沢で「種もん屋」と呼ばれる農家で使う農産物の種や苗などを扱う老舗で、いまは一般家庭用の庭木や花の苗などの商いが主なものとなっていますが、季節になるとやはり野菜の苗などを求める近郊農家の方の姿が目立ちます。
店主の方の意向でしょうか、かつて遠くの村から来られる客を囲炉裏で沸かしたお茶の一杯も出してもてなしたであろう場所をその新しい店の一角に復元し、私はこの店の前を通る度に窓から覗き込んでしまいます。そういう気持ちを大切にする人たちがこの街の魅力を作り出しているのでしょうね。
コメント
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