私的図書館

本好き人の365日

瀬尾まいこ『戸村飯店青春100連発』

2012-01-21 18:46:33 | 本と日常

今年最初の失敗。

病院の検査をすっぽかしてしまった…

間にお正月があったり、病院が変わったりしたこともあって、すっかり失念してしまっていました。

翌日病院から電話がかかってきて思い出しました。
恐縮しながらあらためて予約を取って、先日ちゃんと受けてきましたよ。検査。
看護婦さんに「お正月食べ過ぎたりしませんでした?」と笑顔で訊かれて、グゥと言葉に詰まってしまいましたけど(苦笑)

検査の結果は来週には出るとのことでした(たいした病気じゃありません☆)
今度は通院日を忘れないようにしないと。

帰りに前から気になっていたパン屋さんに寄って買物し、ついでに本屋さんで立ち読みもして来ました♪

幾原邦彦・永野護、著
『シェルブリット』Ⅰ・Ⅱ(角川文庫)

幾原邦彦さんはアニメ「少女革命ウテナ」や「輪るピングドラム」などアングラ演劇を彷彿とさせる作品で知られるアニメ監督。(どちらも面白かった♪)
永野護さんは今はマンガ家? デザイナー? いろいろやっているクリエイターで、声優川村万梨阿の旦那さん。

何年か前に書かれた本ですが、今年2012年春にアニメ映画「ゴティックメード 花の詩女」(監督・脚本、永野護。主役・主題歌、川村万梨阿。制作、角川書店)が公開されるということで、それに合わせて今回文庫化されました。

遙かな未来、人類は3種類にその進化を遂げていた…
というSF物で、宇宙船やロボットが出て来て戦ったりします。でもいくら進化したからって人類が宇宙船になっちゃうって設定はどうなの?
人格を持った宇宙船というと、アン・マキャフリーの『歌う船』があるけれど、あちらはそれなりに説得力があるし…
ていうか、永野さん、「ファイブスター物語」の続き描いてよ。

もう一冊は、まったく毛色の違う作品。
笑いを織り交ぜながら、あったかい気持ちにさせてくれる、瀬尾まいこさんの、

『戸村飯店青春100連発』(文春文庫)

青春100連発!! って(笑)
大阪と東京が舞台ですが、「吉本新喜劇」とか、声優と小説家の専門学校とか、すごく共感できる♪

登場する人物がみんないい人で、でも不器用だったり、うまくいかないことがあったり、親や、兄弟や、恋人や、同級生のことを思いながら、それがなかなかうまく表現できなかったり、進路や恋愛、将来のことで悩んだり相談したり、それが全然解決しなかったりします(苦笑)

だって大阪の下町のおじさんおばさん、気持ちはありがたいけど、応援がちょっとズレてるし(笑)
私は妹しかいませんが、男同士の兄弟っていいなぁ、なんて読んで思いました。

大阪の下町で育った中華料理店の息子たちが主人公なんですが、まったく違う性格にも関わらず、ちゃんと愛されて育ったのが読んでいてわかってしまうのがいい♪
兄貴に憧れる弟の同級生の女の子とか、ピアノの上手な北島君とか、脇を固めるキャラクターもいい♪

あと、料理のシーンがけっこうあるので、お腹が空きました☆

ちなみに私は掛布のいない阪神を想像できる年代です!
「吉本新喜劇」もよく見てたなぁ。

あ~、面白かった。

誰もが、気づくか気づかないかは別にして、みんなに支えられて生きているんですよね。

いい読書ができました。