私的図書館

本好き人の365日

父の背中

2008-12-26 23:04:00 | 本と日常
今日は会社の仕事納めでした。

うちの会社は田舎の中小企業で、エアコンなどの部品を造っていますが、このところの不況で仕事が激減。

派遣社員の方は次々と減らされ、工場も半分ほどの機械が止まってしまいました。

大丈夫かな、うちの会社?

休みが増えたのは歓迎ですが、その分給与も少なくなってしまいました。

うちの社長は、社員を前に何とか社員の首を切らずに、この難局を乗り越えたいと挨拶。

苦しい実情と共に、彼なりの展望を語り、一緒に頑張りましょうと、一年を締めくくりました。

いろいろと問題のある社長ですが、苦しい時に従業員に何を言えばいいのかをちゃんとわかっているあたり、さすがに小さいなりにも会社を経営してきただけのことはあるなぁ、と個人的な感想。

ところが、その彼の息子。

30代の専務が次に挨拶をしたのですが、

社長が挨拶をしている時に、寝ていたり隣と話をしていた人間がいた。いったいどういうつもりだ。社長はああ言っていたが、経営は本当に苦しい。それがわかっていないのではないか。そんな社員ならいらない。私は正社員だろうとリストラする覚悟だ。各自、もっと自覚を持って仕事に励んで欲しい。

と本人は激励のつもり。

あぁ、台無し。
この冷たい空気をどうしてくれる…

本人に自覚はないのでしょうが、これじゃあ、脅迫。

リストラって言葉にみんな敏感になっていることに気が付かないの?

しかも、仕事の成果じゃなくて、社長の話をまじめに聞いているかどうかの態度で判断するって、何? 直立不動で感動の涙でも流してろと?
そんなのあなたのサジ加減ひとつでしょ?

ま、本人はそれくらい厳しい状況なんだと言いたいのでしょうし、話を聞く社員の態度にも問題がないわけじゃありませんが、重要なのはこの不景気をどう乗り越えていくか。

だったら話す内容はもう少し選ばないと。

自分の一方的な気持ちを押し付けて、要求するだけじゃ人はついて来ないよ。

相手の立場に立たないと。

こういうのもセンスの問題だと私なんかは思うのですが。

あくまで個人的な受け止め方です…でも…

お父さんにはまだまだ遠いな。