紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

8・ドイツを旅する

2005-02-24 07:15:41 | 8・山と旅の思い出
ドイツのフライブルグで、良流娯さんがその後10日間ほど、一緒に旅をする、Dさん一家、Oさんと会った。みんなでそこで1泊した。
私と子どもたちは、その後まだ3日間ドイツにいて、日本に帰ることになっている。

良流娯さん一行は、オーストリアに向けて旅立つことになり、私と子どもたち2人で、どこに行こうかと考えた。その時になって、初めて気がついたが、スイスの旅のことばかり考えていたので、ドイツのガイドブックなど何も持ってきていないのだった。おまけに、ドイツ語など何もわからない。

子ども達2人と一緒に駅にいってから、お城を見に行こうと思いつき、列車にのって、ライン川沿いに進んでいった。列車の中で知り合った、英語の話せるドイツ人の女性と話しをした時に聞いた地名、ザンクトゴアールという駅でおりたのは、もう夕方だった。

それからホテルを探したのだけど、表通りには、空き部屋がない。路地裏の小さなホテルに行くと、英語が全く通じない。最初のうちは、子どもと荷物を持ったまま、探し歩いていたが、だんだん暗くなる。

仕方ないので、息子に、
「じっとして荷物を見てなさい。妹(小学1年)の手を離さないように。」といって、一人で探し歩くことにした。

唯一知っている言葉といえば、列車で会った女性に聞いておいた「ドライ ベット ツィンマー」訳すと三つのベッドのある部屋。
それだけの単語を並べて、ようやく小さなホテルに泊まれるところを見つけた時には、もう真っ暗になっていた。息子のところにもどると、妹の手をにぎって、じっと立っていた。

「Hotel Zurpost」の夕食は、おいしく、ホットプレートを前に、心細げだった子どもたちも生き返った。
(写真:やっと見つかったホテルの前で翌日撮影)

翌日、ライン川を船で渡り、ラインヘルツ城を見に行った。
旅ももう終わりだった。

その翌日フランクフルトにたどり着くと、空港への行き方を調べ、翌朝、日本に向けて飛び立った。

毎回そうだけれど、無事に旅が終わり、ホッとしていた。

◆スイスの旅のBlog
1・スイスへの旅立ち 
2・ニューシャテルへ 
3・プランスモンの田舎の家
4・プランスモン・つづき
5・あこがれのスイスアルプス
6・ミューレン村
7・ルガノで過ごす
8・ドイツを旅する

2 コメント

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じっと手を握って (あいあい)
2005-02-25 13:18:52
言葉の通じない初めての外国の土地で妹の手をしっかり握っていたお兄ちゃん。きっとハラハラ・ドキドキだったでしょうね。以前にあったお話というより、進行形の物語のようで「夕食が美味しくて本当によかったなぁ」とホッとしてしまいました
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あいあいさんへ (紅蓮)
2005-02-25 20:32:53
私も書きながら、その時の不安そうだった息子と娘のようすを思い出していました。それで、今の話しのようになっちゃったかな。

でも、旅のあと、息子はちょっと顔つきが大人っぽくなった気がしましたが、これは単に親バカかも。
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