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フランクフルトの奇跡-女子サッカーワールドカップ

(土手を覆うクズから顔を出すヒメヒオウギズイセン
散歩道でナデシコを探したが、見つからなかったのでその代わり)

結局徹夜になった。午前3時45分まで起きていなければならない。テレビを買い替えて録画が容易になった。しかも、画質に劣化がないから、2時間推理ドラマをこういう時のために録画してあった。それを1本見ている間に、時刻は3時を回った。

それから、朝6時過ぎまで、エンドレスである。一人で小さく騒いでいるところへ、女房も起きてきた。それからははばかることなく応援した。2度ばかりこれで終わりかと思った。銀メダルでも十分だと思った。それだけアメリカは強い。しかし幾つも奇跡が起きて、なでしこジャパンは頂点に立っていた。

前半、アメリカの攻撃はゴールポストやクロスバーに何度も阻まれて、0対0で終えた。勝利の女神がいるとするならば、この前半に大活躍した。まさに13人目のプレイヤーであった。その活躍に、ひょっとしたらと思えるようになった。アメリカとしては前半で2点ほど入っている勘定だったに違いない。

後半はアメリカのカウンター攻撃で、個人の能力に勝るモーガンに突破を許して一点を入れられた。ここまでかと思う気持はあった。しかし、アメリカが1点を守る気持になれば、そこを付けこむことで得点チャンスが生れる。そしてその時が来た。ゴール前でアメリカのクリアでこぼれたボールを宮間が蹴りこんだ。

1対1の延長になって、その後半に、それまでアメリカのエース、ワンバックにぴったりとマークし、自由な活躍を許さなかったが、ゴール前に上げられたボールに、一瞬マークが外れたワンバックにヘディングで押し込まれた。

後半も残り3分、コーナーキックを得た日本、その直前のプレーでキーパーのソロが痛んで、その治療に一瞬、間があった。この間に打ち合わせがあったのであろう。宮間の蹴ったボールはニアへ低い弾道で来る。そこへ走りこんだ沢が右足へあててコースを変え、角度の少ないゴールへ吸い込まれるように入った。カメラからは一番遠い位置で、何があったのか判らない内のゴールであった。

どことの戦いであったか、同じシチュエーションでの沢のゴールを見ていた。その時はボールが高くてヘッディングでのゴールだった。リプレーで何度見ても神業だと思った。このプレーはこの時まで残しておいた秘策だったのだろうと思った。

延長終了直前、ゴール前に突進してきたモーガンをペナルティエリア直前でスライディングでクリアしようとした岩清水が一発退場のレッドカードになった。あの場面、岩清水のスライディングが無かったら、点が入って試合が終っていた可能性が高い。不名誉なレッドカードに隠れて目立たないプレーになってしまったが、勇気のあるプレーであった。

PK戦は明らかにアメリカにプレッシャーが掛かった。アメリカはキーパー海堀の好セーブとプレッシャーに負けた。

前半こそ、勝利の女神に応援を得たが、後半と延長戦は粘る日本が二度も同点に追いつき、さすがのアメリカも最後はその粘りに負けた。
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