咲ちんのパパ上日記

子育て日記のはずがいつの間にやらラーメンとツエーゲン金沢とマンガのことを書いてます。

憧れたライフスタイルがいま蘇る 「なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル」

2011-09-27 09:36:29 | マンガ
かつてモーニングで連載されていた前川つかさ先生の「大東京ビンボー生活マニュアル」がこのたびイースト・プレスより「なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル」として作品を選り抜き、描き下ろしを加えて出版されました。
連載当時愛読していた身としては懐かしさのあまり即買いしてしまいました。

さてこの作品が掲載されていた1986年から1989年というのはバブル景気に突入していく頃、みんな金に糸目をつけずうまいものを食べ高い買い物をしているような時代でした。
当時高校生だった私もそんな風潮がさも当然とばかりDCブランドの服を買ったりしておったのです(今から思えばバカ野郎と怒鳴りつけたくなるな)。
そんな時この作品を読んだときとてつもない衝撃を受けました。
住まいは6畳一間のおんぼろアパート、定職はなく持ってる電化製品は電気ポットのみ、時間だけはたっぷりあって本を読んだり散歩したり。
そんなライフスタイルがあったのか!しかもとても楽しそう!
まさに目からウロコでした。

この作品の主人公コースケは金はないけどそれを補って有り余る時間とみんなから親しまれる人間関係で、気持ちが豊かな生活をしていてうらやましい限りでした。
しかもなによりこんな男にかわいい彼女(ひろ子さん)までいるなんて!
東京に行ってこんな生活すれば彼女もゲットできるのか…と甘い妄想を描いておりました。
現実はそんな甘いモノじゃねえって大学進学してから気づくのですけど。

なによりこの作品で印象深いのが登場する食べ物がおいしそうなこと。
とくにホカ弁はシャケ弁よりのり弁がいいと力説しているのがずっと心に残っています。
のり弁とはおかかをまぶしたごはんの上にのりを乗せ、その上にコロッケとちくわの天ぷらが乗ってる弁当なのですがこれがとてもうまそうで。
しかし残念ながら私が知ってる限りではコロッケじゃなくて魚フライのお店ばかりで未だにコロッケのお店に巡り合わせたことがありません。
あと本作では割愛されてますが牛丼を注文して頭の部分をビールのつまみにし、残ったごはんに紅しょうがをたっぷり乗っけてお茶漬けにするってのも当時吉野家が近くになかった地方在住の身としてはとても憧れました。

読んでみて思ったのは内容が全然色あせてないこと。
世の中が不況で行き詰ってるからとかじゃなくて、パソコンや携帯電話などが必要不可欠なこの時代においても全然違和感のない生活ができそうな感じです。
それだけ金やモノなどなくても時間と気持ちに余裕があれば満足な生活ができるのだなと。
高校生のとき憧れた生活は大学に入ると実際サークルやらバイトやらで忘れてしまい、社会人になってからも仕事や家庭を持っている限り不可能なものです。
それでも心の片隅にいつかはできるかな?などという気持ちに火がつきそうです。
疲れたときに読むと癒される一冊ですぞ。

あと描き下ろしで現在のコースケやヒロ子さんたちが登場する話が6本掲載されているのですがなんか若い!
アラサーでも通用しそうな感じ。
連載当時彼らは20代半ばだったとしても50前後になってるはずなのに?
やっぱビンボー生活は歳をとるのを忘れるほど快適なのかもしれませんww

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