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山形山は、天空の聖なる畑

2021年05月31日 | ホーテロ村「山形山農場」

 

 細い山道を登っていくと、鬱蒼とした木々の向こうに突然、明るく開けた空間があらわれた。
5月の眩しい日差しが畑一面に降りそそぎ、作物の葉が気持ちよさそうに風に揺れている。まるで、天空の聖なる畑だ。
 この日は、朝から松田さんと大沼さんが落花生の定植を行っていた。米山さん曰く「良い作物を作るためには、良い種を植えることが大事」とのこと。種を一粒ずつ人の手でチェックし、選別された良質な種のみを植えるという。また、生育のバラつきをなくすために、土の深さや土のかけ方などを細かく決めて、すべての種を同じ条件で植えることも大切なのだそうだ。
 体調が悪い日でも、ここに来ると元気になるという米山さん。“虹色クラブ”にちなんで紫のポロシャツと緑色のオーバーオールというカラフルな出で立ちで「体は衰えても、心は衰えない」と語るその顔は、イキイキとして実に楽しそうだ。 「ここを歩いてごらん」と言われ畑の上を歩いてみると、予想以上にフカフカでびっくり!「この土は、野菜たちの高級ベッドなんだよ」と米山さんが笑う。もともとは岩山のように硬い土地だったところに、水はけと保水を良くするための排水を整備し、毎年100トンもの堆肥を運び入れ、米山さんが30年以上耕し続けてつくった土だ。
 「僕はいつも、ああ、あの人にこれを食べてもらいたいなあと、相手の顔を思い浮かべながら育てている。“美味しかった”と言ってもらえることが、一番の喜びだからね」。そう言って米山さんは、ニコニコと嬉しそうにトラクターに乗って畑へと戻っていった。作る人の想いや人柄というのは、必ず作物にあらわれる。今年も、山形山の野菜たちは元気に美味しく育つに違いない。


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