熊本モーツァルト協会の設立20周年記念コンサートが、昨日無事に終わりました。
今回の場合、「無事に」という言葉には、普通とはちょっと違うニュアンスが含まれています(笑)。
このコンサートの実質上の運営責任者であったH氏は、ご高齢でもともと足がお悪い上、昨年お怪我で入院され、退院後もしばらく身動きがご不自由な生活をなさっていたりで、このコンサートの準備をお一人で切り回すのは大変だったと思います。協会にはH氏の手足になって動いて下さる方がいなかったようですから、きっとだいぶご無理をされただろうと思います。
この状況ではいろいろ漏れが出てくるのも当然で、先日ブログに書いた通り、私の二重唱の件も直前に近い時期に初めて知りましたし(私の聞き漏らしかもしれませんが)、ソロの伴奏者も、以前からH氏がお願いしてあった方が様々な事情で変更になり(私の伴奏者もです)、極めつけに、会場のホールを午前中は別の団体が使うことなっていて、リハーサルがホールでできない、ということが直前にわかったのです。練習室を借りて下さったので直前練習はできましたが、ホールでのサウンドチェックや立ち位置決め、出入りの練習ができません。調律師のS氏も、ものすごくタイトな時間で頑張って調律して下さいました。サウンドチェックをする時間がないため、やむを得ずピアノの位置決めをしながら、つまりピアノをあちこち動かして響きを確認しながら調律を続行して頂くという離れ業をして頂き、H氏から「吉田さん、「手紙の二重唱」であなたの相手役の方に使ってもらうテーブルとイスの位置を決めて下さい」と言われたため、調律中に大声で歌いながらテーブルの位置を決めたり(結局このテーブルとイスは本番では出さないことになったのですが)、また、プログラミングも事前に出演者に知らされていなかったので、当日プログラムを頂いて初めてわかりました(チラシでは3部構成と書いてあったものが、実際には2部構成でした)。また、楽屋が1階、ホールが2階、楽屋にはモニターがなく進行状況がわからない、という状況で、自分たちで時間の見当をつけて舞台袖に上がっていくわけですが、その舞台袖がどこなのか、誰も知らない(笑)のです。11人の出演者が、誘導係もドア係もいない中で何となく補い合いながら、しかし誰一人文句を言う人もいません。さすがに皆さん慣れていらっしゃいますね。
さて、肝心の演奏は...このホールで歌うのは初めてでしたが、ここは半円形の多目的ホールで反響板もないので、残響がほとんどありません。ナマの声しか聞こえないので、太い声、強い声、低い声の方に比べて、私のような綿菓子みたいな声には不利な会場だったようです。終演後、友人のIさんが気の毒がってくれました(笑)。よほど響き具合が他の方と違ったのでしょう。二重唱も、相手方の若いソプラノさんがわりと強い声でしたから、私の声はあまり聞こえなかったかもしれません。でも、私はとても楽しく歌えました。最近何度も背中を痛めたので、歌うときの上半身の使い方がわからなくなっていましたが、数日前にW先生のところに伺った時、「鼻筋の緊張と足のつま先のことだけ気を付けていれば、後は何も考えなくていいのよ、上半身は全く気にしなくていいから」と言って頂き、鼻筋の緊張、という意味がやっとわかってすごくラクになったので、その感覚をなるべくキープしたまま本番に臨むことに集中しました。今回急遽伴奏をお願いしたSさんも、もともとモーツァルトが得意なピアニストですし、気心の知れた友人ですから、ソロは気を遣わずのびのびと楽しく歌えました。デュエットの方は初めてのお手合わせでしたが、若い方と一緒に歌うと元気をもらえますね。いい声をお持ちですから、これから活躍されることでしょう。応援したいと思います。
しかし、このところの熊本の空気の汚れはひどいです。私は花粉症ではありまんが、いつものどがいがらっぽくて、吸入が欠かせません。ただでさえ更年期で声帯粘膜の粘液の分泌が減っているうえ、その粘膜にゴミがいっぱいくっつくわけですから、声帯の吸い付きが悪くて困ります。昨日も出だしの一声がひっくり返ってしまいました。10分以上のモテット全曲を歌いきって楽屋に戻り、靴を脱いでみるとスネがぱんぱん。足で相当頑張ったんですね。でも、幸い瑕疵はそれだけで、あとはモーツァルトの晴れ晴れとした曲想に乗って、心の翼を広げて飛び回る心地で歌えました。楽しかった!3楽章の長ーいゆったりとしたカンティレーナでは、会場のお客様が一心に聴いて下さっているのが伝わってきて、すごく一体感を味わえました。これぞ本番の醍醐味ですね。
さあ、これから4月1日に向けてしっかり切り替えたいと思います。
今回の場合、「無事に」という言葉には、普通とはちょっと違うニュアンスが含まれています(笑)。
このコンサートの実質上の運営責任者であったH氏は、ご高齢でもともと足がお悪い上、昨年お怪我で入院され、退院後もしばらく身動きがご不自由な生活をなさっていたりで、このコンサートの準備をお一人で切り回すのは大変だったと思います。協会にはH氏の手足になって動いて下さる方がいなかったようですから、きっとだいぶご無理をされただろうと思います。
この状況ではいろいろ漏れが出てくるのも当然で、先日ブログに書いた通り、私の二重唱の件も直前に近い時期に初めて知りましたし(私の聞き漏らしかもしれませんが)、ソロの伴奏者も、以前からH氏がお願いしてあった方が様々な事情で変更になり(私の伴奏者もです)、極めつけに、会場のホールを午前中は別の団体が使うことなっていて、リハーサルがホールでできない、ということが直前にわかったのです。練習室を借りて下さったので直前練習はできましたが、ホールでのサウンドチェックや立ち位置決め、出入りの練習ができません。調律師のS氏も、ものすごくタイトな時間で頑張って調律して下さいました。サウンドチェックをする時間がないため、やむを得ずピアノの位置決めをしながら、つまりピアノをあちこち動かして響きを確認しながら調律を続行して頂くという離れ業をして頂き、H氏から「吉田さん、「手紙の二重唱」であなたの相手役の方に使ってもらうテーブルとイスの位置を決めて下さい」と言われたため、調律中に大声で歌いながらテーブルの位置を決めたり(結局このテーブルとイスは本番では出さないことになったのですが)、また、プログラミングも事前に出演者に知らされていなかったので、当日プログラムを頂いて初めてわかりました(チラシでは3部構成と書いてあったものが、実際には2部構成でした)。また、楽屋が1階、ホールが2階、楽屋にはモニターがなく進行状況がわからない、という状況で、自分たちで時間の見当をつけて舞台袖に上がっていくわけですが、その舞台袖がどこなのか、誰も知らない(笑)のです。11人の出演者が、誘導係もドア係もいない中で何となく補い合いながら、しかし誰一人文句を言う人もいません。さすがに皆さん慣れていらっしゃいますね。
さて、肝心の演奏は...このホールで歌うのは初めてでしたが、ここは半円形の多目的ホールで反響板もないので、残響がほとんどありません。ナマの声しか聞こえないので、太い声、強い声、低い声の方に比べて、私のような綿菓子みたいな声には不利な会場だったようです。終演後、友人のIさんが気の毒がってくれました(笑)。よほど響き具合が他の方と違ったのでしょう。二重唱も、相手方の若いソプラノさんがわりと強い声でしたから、私の声はあまり聞こえなかったかもしれません。でも、私はとても楽しく歌えました。最近何度も背中を痛めたので、歌うときの上半身の使い方がわからなくなっていましたが、数日前にW先生のところに伺った時、「鼻筋の緊張と足のつま先のことだけ気を付けていれば、後は何も考えなくていいのよ、上半身は全く気にしなくていいから」と言って頂き、鼻筋の緊張、という意味がやっとわかってすごくラクになったので、その感覚をなるべくキープしたまま本番に臨むことに集中しました。今回急遽伴奏をお願いしたSさんも、もともとモーツァルトが得意なピアニストですし、気心の知れた友人ですから、ソロは気を遣わずのびのびと楽しく歌えました。デュエットの方は初めてのお手合わせでしたが、若い方と一緒に歌うと元気をもらえますね。いい声をお持ちですから、これから活躍されることでしょう。応援したいと思います。
しかし、このところの熊本の空気の汚れはひどいです。私は花粉症ではありまんが、いつものどがいがらっぽくて、吸入が欠かせません。ただでさえ更年期で声帯粘膜の粘液の分泌が減っているうえ、その粘膜にゴミがいっぱいくっつくわけですから、声帯の吸い付きが悪くて困ります。昨日も出だしの一声がひっくり返ってしまいました。10分以上のモテット全曲を歌いきって楽屋に戻り、靴を脱いでみるとスネがぱんぱん。足で相当頑張ったんですね。でも、幸い瑕疵はそれだけで、あとはモーツァルトの晴れ晴れとした曲想に乗って、心の翼を広げて飛び回る心地で歌えました。楽しかった!3楽章の長ーいゆったりとしたカンティレーナでは、会場のお客様が一心に聴いて下さっているのが伝わってきて、すごく一体感を味わえました。これぞ本番の醍醐味ですね。
さあ、これから4月1日に向けてしっかり切り替えたいと思います。
お疲れ様でした‼︎
日曜なので普通なら行けたのですが最近仕事に追われて行く余裕がありませんでした。(残念でした) 明後日のレッスンの準備もほとんどできていないのですが(イメージトレーニングと歌詞を覚える事に務めました。さっき少し練習しました)
レッスンを楽しみにしています。
水曜日、お目にかかるのを楽しみにしています!