のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

サンタクロースっているんでしょうか

2005年12月26日 22時18分48秒 | 読書歴
■ストーリ
 サンタクロースって、いるんでしょうか?
 そんなしつもんに、ぴたりとこたえた人がいます。
 いまから90年ほどまえのアメリカのニューヨーク・サンという
 しんぶんにでた社説です。この本は、その社説を訳したものです。
 さあ、サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?

■感想 ☆☆☆☆☆☆
 「くつしたをかくせ!」を読み終わった後に
 無性に読みたくなって読み返しちゃいました。
 初めて読んだのは小学校二年生のとき。
 今もそのときの感動は鮮明に残ってます。

 生まれて初めて、自発的に感想文を書いた作品。
 感想文、というよりは、訳者(作者)の方への
 ファンレターのような文章です。。
 それぐらいつたない感想文。
 結局、送ってないけれど、
 今もそのとき書いた文章は覚えてるわけです。

 「読んでいて涙が出ました。」とか
 「やっぱりサンタはいるんですよね。」とか
 「たくさんの人に読んでほしい。」とか
 「サンタさんはいるんだよ、と叫びたい。」とか・・・。


  はずかしい・・・・・。

 いや、あの頃の私はとってもまじめに書いていて
 それはそれでかわいらしいんだけどね。
 何が恥ずかしいって、
 今も基本的に感想が変わっていない自分?

 小学二年生から基本部分は変わってません。
 なのに、この基本部分がどろどろしたもので
 包まれて、こんなんになっちゃいました☆

 まあ、私の成長はさておき、
 それぐらい感動、感銘、共感した作品です。
 高校二年の英語の教科書に掲載されていたため
 原文でも読むことができ、更に思い入れが大きくなりました。

 毎年、クリスマス時期になると飽きもせずに
 読み返す大切な大切な作品。

 私の一生の中で、この作品以上に
 大きな感動で読むことが出来る作品って
 そんなにはないと思う。

くつしたをかくせ! /乙一

2005年12月26日 22時14分30秒 | 読書歴
■ストーリ
 「サンタがくるぞ! くつしたをかくせ!」
 クリスマスの夜、大人たちはおびえながら子どもにそう言った。
 雪の降る町で、砂漠の国で、南の海で。子どもたちは決して
 サンタに見つからないようにと、くつしたを隠した。
 犬やラクダに見張ってもらった子もいた。けれど翌朝には、
 世界中の子どもたちのくつしたにはおくりものが入っていた。
 「たいへんだ! サンタがきたぞ!」

■感想 ☆☆☆☆
 クリスマスは終わってしまいましたが
 昨日、読んだので、感想を書くのは今日。
 なんだか季節をはずしているようで恥ずかしい。
 クリスマスって、一日過ぎただけで
 「季節はずれ感」が大きい行事ですね。

 さて、今年のクリスマスプレゼントにいただいた絵本。
 「絶対に今日渡しとかんと、間抜けな気持ちになるから」
 と、昨日の夜、渡されました。包みを開けて納得。

 うん。これは、今日読むべき作品だね。

 淡いパステルカラーの絵がかわいらしい絵本。
 サンタさんが表紙にも裏表紙にも。
 そのファンタジックな挿絵を見るだけで
 わくわく感は募ってくる。そんな作品。

 「サンタさんがくつしたにいたずらをするから
  ちゃんと隠しておきなさい。」
 と、子供たちに注意する世界中の親たち。
 一生懸命、くつしたを隠すちびっこたち。

 それでも、クリスマスの朝、
 サンタさんは贈り物をくつしたの中に
 ちゃんと届けてくれている。

 世界中の子供たちに。

 あっという間に読める絵本だけれど
 ラストの見開き1ページの余韻は大きい。
 そして、このページのイラストのちびっこたちの表情は
 「サンタさんが来た!」というような幸福感ではなく
 「贈り物をもらえた!」という即物的な喜びでもなく
 「眼に見えないものが存在する」ことへの恐れ
 「かみさまのようなもの」に対する畏怖
 そういった少し不思議なもの。

 どんなに念入りに隠しても
 サンタさんはちゃんと贈り物を届けてくれる。

 世界中の子供たちに。

 でも、そのためには、周囲の大人たちも
 サンタさんを、眼に見えない不思議の存在を
 信じる必要がある。

 いつか私も親になって言いたい。
 「くつしたをちゃんと隠しておきなさい」

 うん。幸せな気持ちになりました。