春の気配

朝いつものようにリハビリを兼ねて散歩していますとふと気配の様なものを感じて振り向けば




「福寿草」が凍てつく雪の元で一株ほほ笑むように咲いていました
朝夕の寒さはまだまだ大変なものですが何だか春を身近に感じてうれしくなりましたそれならばと


見に行けばやっぱり「スノードロップ」咲き始めています
今年の冬は殊に厳しかったから
なんとなく無事に冬を越えることが出来たように思ってほっとします
うつむいて咲く姿は可憐で可愛い花姿です


　冬枯れの芝生の日溜まりに地面に輝いてに這うようにして咲く「おおいぬのふぐり」です
私はこの雑草ともいえます草が個人的には好きです
瑠璃色に一面に咲いて逞しくて春を身近に感じるからです
つい先日まではここには踏み固められた雪がしっかりとあったはず


毎日の散歩の途中に有ります「しゃくなげ」です
蕾が膨らんでくるのを楽しみにして眺めています
陽ざしに向かってしっかりと枝を伸ばしているように見えます
周りは一面の雪景色で銀色の閉ざされたような世界の中で
春に向かう命がキラキラと光っているようです

立春に寄せて

節分　暦の上では春です
我が家も珍しく家内中集まって　本堂　不動堂とお勤めして豆まきしました
終わってから温かいこたつで年の数だけ豆をつかむ事を昔ながらの行事としてやっています
「多すぎた」「すくなかった」と大騒ぎです
ふと私は心の中まで温かくなって春だなあ～と実感しました
先人たちは素晴らしいこの寒いさなかに家中こたつを囲んで温かくなるような行事をする
まさに先人の知恵とも言うべき事ですね



時を合わせたように年末に剪定をしました梅が一輪咲きました
香りはなくてもなんという優しさでしょうか
凛とした気品に心がなごみます…そして翌朝


冬と春が目まぐるしく入れ替わるような季節
お観音さまもしっかりと雪をかぶっています
この足元には野菊が秋には咲きます
厳しい寒さの中でも土中では新たな芽ふきの準備を始めていることでしょう



このお観音様にはヤマザクラの枝が添えられるように咲いてくれます
今は固いつぼみが北風にじっと耐えているかのようです


そして仁王様も雪をかぶって怖い顔でじっと寒さに耐えておられます
季節になれば肩のあたりピンクのしだれ桜が咲きます
その時は仁王様のお顔も和んで見えます



自宅の前に実生で生えたヤカザクラがこんなにおおきくなりました
まだまだ寒い北風の中でも窓越しの日射しは優しく心身がほぐれ春にお向かって解放されていくようです


水墨画の様な世界でここだけ華やかな南天です
容赦なく雪が積もりました
これもまた美しいものです
全てが美しいと思えることは平和と豊かのさお陰です
同じ日本にいても雪に埋まって身動きすらできないかたもいるとおもえば・・・・

光に向かって

一月三十一日午後十時　我が家でも月食を観察することが出来ました


天気予報では曇りとのことでしたので半ばあきらめていました
ニュースをみながら障子を開けてみますと目の前に
赤いお月さまがだんだんとかけていくのがみえました
騒音とスピードに囲まれた現在・・・・と思いながら
私たちは寒さを忘れてゆっくりと静かにかけてゆく中天の月を呆然と眺めていました


年末に縁起物として頂きました「ふきのとう」です
黄緑の綺麗な花を咲かせています
庭は未だ深い雪の中凍った大地を動かすような
柔らかな丸い線に温かさを感じて光に向かって伸びようとする気配を感じて感動します