山の奥の細道から

今日からブログを始めました。 山野草が好きでこんなタイトルをつけました。

小さな花に育てられて

2012-11-30 15:25:19 | 日記



厳しい冷え込みの中、初冬の日射しを集めて寄りそうように咲いている 「だんぎく」。
耳をすませば、「寒くなってきたけど、もう少し頑張ろうね」って言っている
花たちの声が聞こえてきます。
暗いニュースの多いこのごろ、人の命の大切さ、当たり前のことが失われてしまっているようで
心が痛みます。
このか細い優しい菊にどれほど癒されていることでしょう。
小さなこの花の苗を買ってきたとき、
大事に育てて、綺麗な花をいっぱい咲かせようと思っていましたけれど、
今では、なんだか私がこの花に育てられているみたい・・・・・。


「 (つるひめそば) が赤くなってきて今が一番綺麗、是非見に来て。」というお友達のお誘いを受けて
落ち葉のかたずけで忙しかったけれど、思い切って出かけました。
可愛い小花をいっぱいに付けてまるで絨毯の様に玄関から庭先まで。
仕方なく靴を脱いではだしで花の上をそ~っと,
「ごめんね」って言いながら。
おしゃれなベランダで、美味しい紅茶を頂きながら、
忙しい私を気遣って下さったお友達と、可愛い花に感謝しながら
素敵な時間を過ごさせて頂きました。
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静まり返った樹下に

2012-11-23 10:02:27 | 日記






早朝の霜が落ち葉の上にまばゆく、キラキラと光っています。
本格的な冬を前にして、穏やかな日射しの中、
ひっそりと樹下にたたずむように 「まむしぐさ」 の実。
その怪異な花姿は勿論、真黒な地肌に不気味とも言えるツヤツヤとした真っ赤な実。
でも、よくよく見ていると、寒い冬を前にして、
精一杯の命を燃やそうとする、草木の美しさが有ります。
人からは、怪異な花、花のお化け等と言われようが、
この短い陽ざしの中、ただひたむきに、ただひたすらに生き残ろうとする、
野に咲く花の秘めた底力の様なものを感じます。
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晩秋の冷気を漂わせて

2012-11-16 18:22:40 | 日記




山麓の秋は慌ただしく過ぎようとしています。
霜の降るたびに枯れ行く草木の中で、
ひときわ鮮やかに紅葉を迎えている 「まゆみ」
糸巻きのような形のピンクの実から、赤い種子が出て
冷たい雨にぬれている風情は、また格別です。
この木が弓の材料として使われ、頭に美称の マ を付けて 「まゆみ」と呼ぶそうです。

朝夕の厳しい冷え込みで最後まで枝に残っていた葉っぱや実が
一層鮮やかに色付いてまいりました。
なが~い花茎につるさがった赤紫の実が、やがて五つに裂けて
真っ赤な種子が顔を出し、やがては大地に落ちて 深い眠りにつくのでしょう。
優美な葉と実が人の心にふっと安らぎを与えてくれるような可憐な 「つりばなまゆみ」 です。
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初冬に咲く花

2012-11-10 08:43:01 | 日記




初冬に咲く花の代表とも言える 「さざんか」
殊に白い さざんか の美しさは、格別と思います。
白い花は、さびしげではかなげに思われますが、私には
却って、芯の強いしっかりとした人を思います。
ときとして、控えめで、おとなしい感じの方が
はっきりとしていて、意思が強かったりしていて・・・・。
寒い冬の訪れを待つわずかな一刻、晩秋の寂しさを漂わせて咲く さざんか
寒風に吹かれて はらはらとはなびらを散らす木枯らしの吹くのは もう間近・・・

寒風の中、凛として咲いている、ピンクの 「さざんか」
清楚に 優雅に・・・・。
この花が咲くと、どうしても逝ってしまった人が思い出されて・・・。
花は毎年同じように咲いてくれるけれど、
逝ってしまった人は もう二度とは還らない。
美しくも、悲しい さざんかの思い出です
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苔むす庭に かそけき一輪の

2012-11-03 05:20:38 | 日記

霜が降るたびに、美しく彩られていく木々の紅葉、
赤く染まったはっぱの木の下に、ひっそりと一本の 「しもわらび」
慎ましく、趣のある草姿で咲いています。
晩秋の花と言っては余りにも地味で素朴な、でもなかなか味わいのある花(?)です。


 「とうやくりんどう(せんぶり)」です。
小ぶりで可憐な花で、毎年種をこぼしながら殖えてきました。
胃腸薬としても人気がある山野草です。
以前は山里に沢山自生していましたが、今は自然の中ではほとんど見られなくなりました。
陰干しをして、コップに少し入れ、熱湯を注いで飲みます。
苦いけれど、胃腸の薬としては、良く効きます。
晩秋の、可愛い清楚な花です

朝夕の露に庭の苔も元気になってきました。
冷たい風が吹くたびに枯れ行く草木、
寒い冬を前にして、今精一杯命を燃やす草木、
静かな秋の行く先は・・・・。
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