大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

お手伝いの好きな綾里っ子

2011年10月31日 | 綾里っ子

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4年生のミイカちゃんとミノリちゃんが苗木の植え付けのお手伝いをしてくれました。移植するまわりの草を抜いたり、石を片付けたりたりと下準備を終え、スコップで穴を掘っています。

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二人で協力し、ゆずを移植しています。「私、こういうことが好きなの!」とミイカちゃん。

ブルーベリー、梨、プルーンなどの実のなる樹木10本ほど植えました。「私が何歳になったら実がなるかな?」とミノリちゃん。

つむぎの家に来ると四季折々のフルーツが食べられるそんな日を夢に描いて・・・

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綾里っ子が遊びに来た日、私は、田んぼにレンゲの種まき、夫は種を撒いたところを軽く耕うん作業をしていました。「千田さん何してるんですか・・?」「お手伝いしますか?」と綾里っ子は、お手伝いが大好きです。

レンゲの種まきをしてもらいました。

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お手伝いの後は、生き物観察、ミノリちゃんの指の上ではアマガエルが日向ぼっこ。ユウカちゃんは不思議な生き物のハリガネムシに見入っています。

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モモちゃんは、ハリガネムシが切れるかどうか両手で引っ張って楽器の玄のようないい音がすることに気づきました。ハリガネムシの体を結んで池に戻すと、撚りが戻っていました。

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つむぎの家に来た一番の目的は、木の実を集めることだったようです。今年は椿がたくさんの実をつけました。

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種牛を育てている植木さんのお孫さんのミオちゃんです。

時々、おじいさんと一緒にやってきて、牛舎の周りで遊んでいきます。この日は、熟したヨウシュヤマゴボウの実で色水を作って楽しんでいました。

お手伝いを喜んでしてくれる綾里っ子たちは、2世代同居も多く、日常お家でのお手伝いが身についているのでしょう。


震災後7か月の被災地風景

2011年10月30日 | 震災と復興

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一月半ぶりに被災地を、海岸に向かって早朝散歩してみました。

荒涼とした中に高さ1m程のイチジクの木が目に入りました。津波でなぎ倒されたイチジクの木の、わずかに残った根元から芽を出した、新たな命の芽生えです。

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畑地にするためでしょうか?

瓦礫の撤去から一歩進んで、土に埋もれた陶器やガラスの破片などが掘り起こされ、ところどころに積み上げられていました。

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農地としての活用も広がってきました。

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潮風に強いツワブキは朝日に照り輝き、大地にしっかり根付いていました。

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こぼれ種から芽をだし、生長したと思われるミニトマトが立派な実をつけていました。

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前方の水門近くには、黄色い菊の花が一面に咲き誇る光景が目に入りました。想像を駆り立てられ私の足の運びを促しましたが・・

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水門近くで、懸命に作業をしているおじいさんに会いました。

養殖わかめのブイ(浮き球)と種をつける綱をつなぐ仕事をしていました。

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来月から、海の仕事(わかめの養殖棚を作る)を始めるとのことです。

11月に種付けをして、来年の3月には刈り取る予定の話を聞き、「海の状態は大丈夫なのですか?」と尋ねると、「やってみないとわからない。駄目でもやらなければ進まない」と問題を抱えながらも、歩みだした海に生きる男の心意気を感じました。

菊の花と見間違えたものは、養殖わかめの浮き球で、津波で更地になったあちこちの場所に用意され、海に入る時を待っていました。


綾里川にサケの遡上

2011年10月29日 | 綾里の自然

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綾里川にサケが戻ってきました。

10月初めごろから遡上がみられ、今は川をのぞいてみるとあちこちにサケが泳いでいる姿がみられます。

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 上流の綾里川ダムから河口まで6kmの小さな二級河川ですが、毎年サケが遡上してきており、このブログでも震災前の今年の1月5日付で紹介していました。

 瓦礫で埋め尽くされていた綾里川も6月には整備され、川辺には草花も生い茂るようになり、今、その草花も冬の準備に入り、川面がよくみえるようになって魚の姿が確認できます。

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かつて綾里川の河口には網が仕掛けられ、回帰してきたサケを捕獲し、養鮭場で育て放流していたのですが、その養鮭場も津波で被害を受け、写真のような状態になっています。

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更地になった養鮭場の工場跡地から河口の水門が見えます。

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水門付近で遡上の準備をしているサケの群れ。このあたりは水がまだ濁っており、ヘドロもたまっていますが、回帰してきたサケが、捕獲網の無い河口で、悠然と泳いでいる姿は圧巻です。

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河口から500mほどの小学校付近の川を、産卵場を目指して遡上しています。

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その近くには、産卵前に力尽きたサケが横たわっていました。

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上流700m付近には、無事に産卵を終えたペアのサケでしょうか、静かに横たわっている姿がありました。

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川幅わずか3~4mほどの小さな川ですが、震災時にはここを激流となって津波が押し寄せ、1km先まで瓦礫で覆い尽くされていましたが、今は何事もなかったかのごとく清らかな水が流れています。でも、川端のガードレールは折れ曲がったり支柱のみになっており、下流の養鮭場まで続いていた桜並木も、この写真から下流はへし折られ、今でも無残な姿をさらしています。

 でも、この川にもサケが訪れ産卵し、来春には桜の花に送られながら、孵化した稚魚が大海を目指して下っていくことでしょう。


身近な昆虫たちの命

2011年10月28日 | 生き物

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カマキリの交尾

ナンブアザミの葉かげで、カマキリが交尾をしていました。子孫を残すために、時には共食いもするというカマキリの雌の体は大きいですね。前足を伸ばし、挑戦的な態度でカメラを威嚇しているようです。命をつなぐために必死で生きています。

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使命を果たし、仏になったカマキリ。

ブロッコリーの茎を台座に、座禅を組んで成仏です。成虫では越冬できないカマキリの死の選択、荘厳ですね。

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フキバッタ

ヨモギの茎をしっかりと抱きかかえ、永遠の眠りにつきました。小鳥たちの餌になって、命を循環していくのでしょうか?

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フクラスズメ

成虫で越冬するフクラスズメですが、卵から幼虫、蛹、成虫と寿命をまっとうしたのでしょうか。土壌生物の餌となって、土にかえる日もそう遠くはないでしょう。

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クジャクチョウ

クモの糸に引っかかり、無残にもクジャクチョウの翅だけが残っています。成虫で越冬するクジャクチョウにとっては、まだ生き続けられたかもしれません。

目玉模様で鳥類などの天敵から身を守り、翅を閉じると擬態となって周辺に溶け込み身を隠す知恵も、クモの糸にはかなわなかったようです。

食う、食われる食物連鎖の世界で命をつないでいくための自然界の厳しさを感じます。


裏山の樹木  ナツハゼ

2011年10月27日 | 樹木

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ナツハゼ(ツツジ科)

ナツハゼの名は、夏にハゼのように葉が赤くなることに由来します。

この木は、高木のアカマツやタカノツメなどに隣接し、日当たりのいい場所ではありませんので生憎、紅葉は見られません。

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ナツハゼの実

黒褐色に完熟したナツハゼの実は、光沢があり甘酸っぱく、かつて山野を駆け巡って遊んだ子供たちのおやつとして喜ばれたことでしょう。

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オリゴ糖を入れて煮詰め、ナツハゼジャムを作ってみました。生食した時に口に残った皮や種は気にならず、おいしいジャムができました。さしずめ、日本国原産ブルーベリージャムといったところでしょうか?

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ヨーグルトにスプーン一杯のナツハゼジャムを混ぜてみました。美しい色合い、濃くのある旨味と酸味、素晴らしい自然からの恵みです。

ナツハゼの木の根元に、数本の株立ちが見られました。来年の6月頃には、株分けして増やしたいという思いを強くしました。