本日4月3日の、両親からの連絡です。インターネットはまだですので、引き続き、電話で父と母と交互に話されたことを、長女の私がまとめて書いています。
●綾里の気候と状況●
日蔭の空気は冷たいですが、日差しの暖かさは日に日に増し、今日は縁側にいるのが気持ち良いくらいのぽかぽか陽気です。庭の水仙のつぼみも一気に膨らみ、明日にでも開くのではないかという勢いです。
ハウスで育てている苺も、一粒だけ赤く染まり、同居の姉(私の伯母)に食べてもらったところ、 甘くて美味しいと喜んでくれました。季節のエネルギーが凝縮された初物。今年の有難みは、例年とは少し違います。これから、さまざまな初物に出会える季節がやってきます。
そんな春の訪れを、着実に感じる毎日。今日は久々に庭の草むしりをしました。
●メール●
昨日、合同庁舎のPCで、家のPCに届いていたメールを、震災後初めて開きました。娘から開き方は聞いていたものの、時間と覚悟が必要だろうと、まとまった時間が取れるのを待ち、意を決してでしたが・・・
その数、なんと340通!夫婦で一つのアドレスですが、想像以上の数でした。共用PCのため、周囲に気を使いながらでしたが、2時間近くかけて閲覧しました。
そこで、皆さんに多大なご心配をおかけしていたということ、改めて、ではなく初めて、わかりました。すぐ身近に、被災者と呼べる方々がたくさんいらっしゃる中で、自分たちは家も流されず、生活もできています。被災者や避難者だとは、これっぽっちも思っていなかったのです。
自分たちの無事をすぐに発信しなかったことで、こんなに波紋を広げてしまったこと、たいへん申し訳ないことをしたと感じ、反省しました。
すぐにでも返事を書きたいところですが、時間がないのと…それから実は、言葉にするゆとりがまだないことにも、気づきました。応えたい気持ちがあるのに、対応しきれず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
↑↑ この事態なのに、すぐの答えを望む人は誰もいないから大丈夫だよ、無事が解ればそれで十分だと皆思っているよ、と伝えておきました。
●電話、そしてブログ●
固定電話が通じたという書き込みを見て、早速たくさんの方からお電話をいただきました。お気持ち本当に有難いです。ただ、電話のある新宅よりも、母屋にいる時間が長いため、受話器を取れない方々も多く、こちらも申し訳ありません。
皆さんから、「何か欲しいものは?何ができますか?」というお声をいただくのですが、既にお知らせしているように、物資は溢れかえっています。地域に配れるものは必死に配っていますが、そろそろ仕分けや整理の手間も気にかかるようになってきました。
お話しできた方には直接お伝えしましたが、応援してくださるそのお気持ちだけで十分ですし、気持ち以上に嬉しいものは、今は、ないのかもしれません。
そのような点で、このブログとコメントも、勇気づけられる手段です。思わぬ人の繋がりがあったり、自分たちの暮らしの軌跡を感じることができたり。コメントを書き込もうかと思うのですが、メールの返信同様、言葉や文章にするのは、思った以上にエネルギーを要するようで、有難く閲覧だけさせてもらっています。
皆さま、本当に本当にありがとうございます。
●何をするか、すべきか、何ができるか●
見渡すと、どこでも被災した方々、当事者と言える方々が、いちばん頑張っています。自分たちが被災者かどうかは置いておくとして、今でも「何かできることがないか」と模索中です。焦らず、でも何か行動したいという想いがあります。
明日からは、農作業を再開します。今日から始めようかと意気込んだのですが、カレンダーを見たら日曜日でした。ですので今日は休み、月曜日から、仕事再開です。
皆さんに聞かれる「何ができますか?」。実は私たちも、とても知りたいことです。きっと世界中の多くの人が、同じ想いを持っているのでしょうね。このエネルギーを無駄にせず、実を結ぶ形で維持できるよう、今は適度に動きながらじっくり観察し、そして折に触れ情報発信していきたいと思っています。