気仙地方もようやく桜が満開となり、4月のお茶っ子会は、「春を食べよう!」ということで、里山を散策しながら山野草を摘み、天ぷらにして食するということにしました。
風はまだ冷たかったですが、春の日差しを浴び、カタクリやキスミレ、ニリンソウなどの花々を鑑賞しながら、野山で食べられる野草を採取しました。カタクリの花の傍らに、シロバナエンレイソウが咲いており、思わず見とれてしまいました。
山の林縁には、もうトリカブトが茂っていましたが、その近くにはユキザサが芽を出しています。はじめてユキザサを知ったヒロちゃん、生えているユキザサを手に取り、野草収穫第一号の喜びをかみしめていました。
このあと、カタクリ山に登り、カタクリやシュンラン、エイザンスミレ、オオバキスミレなどの花を満喫してきました。
足の不自由なタカコさんたちは、平地でニリンソウの群落を見ながら、ミツバやノビル、ヤブカンゾウなどを摘んでいます。
山野草の採取も終わり、タカコさんとおしゃべりしながら、摘んだノビルの外葉を取り除くミエコさん。
春の山野草を愛でたあとは、つむぎの家に戻り、摘んできた野草の食材を新聞紙に広げ、仕分けしてみました。
15種ほど集まりました。ユキザサ、ヤブツバキ、ノビル、シドケ、タラノメ、ヤブカンゾウ、ミツバ、カタクリ、アシタバ、ウド、ヨブスマソウ、ニワトコ、葉ワサビ、フキノトウ、それに椎茸です。
ムツコさんは、「これが今日摘んでも、明日にはまた生えてくるという”アシタバ”か」と手に取って見つめています。
早速、役割分担をして、天ぷら作りの作業に取り掛かりました。
ミロクさんは、収穫が少なかったタラの芽を人数分に切り分けています。
台所では、天ぷらを揚げ始めました。
お昼には、15種の天ぷらがお皿に盛られ、山野草のそれぞれが持つ独特の味を楽しみました。
まだ、芽を出したばかりの山菜が多く、フキノトウ以外のすべてが初物です。皆さんも、はじめて賞味するものが多かったようでしたが、今回の最年長のタカコさんが「カンゾウを食べると、75日も長生きすると言われたもんだなあ」とつぶやき、それを受けてミロクさんが「今日、これだけ食べたら、なんぼ長生きになるがなー」との言葉に、みんな大いにうなづきながら、自然の恵みに感謝したひと時でした。