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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

秋の草花 その4

2011年10月24日 | 草花

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アキノノゲシ(秋の野罌粟)

ハルノノゲシやオニノゲシのようなトゲがなく、葉は柔らかです。

淡黄色の小さな花が、高い秋空の流れる雲に良く似合います。

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ナンブアザミ(南部薊)

岩手県産のアザミで日本固有種。

昨年は、ナンブアザミにたくさんのチョウやハチが蜜を吸いに集まってきましたが、今年は昆虫の飛び交う姿はほとんど見られませんでした。

巡り巡ってくる季節ですが、今年は昨年より、生き物の活動が下火だったように思います。

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ヤクシソウ(薬師草)

名前の由来は、葉の形が仏像の光背に似ているからとか、また薬用(民間薬として皮膚の腫れものに外用)にされたから等,諸説があります。

広葉樹が葉を落とし始め、鈍色の背景の中でひときわ輝いていたヤクシソウです。

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マルバフジバカマ(丸葉藤袴)

大小迫の里地・里山で繁殖を広げています。

北アメリカ原産の帰化植物で、箱根の強羅公園に植栽(1896年)されたものが広がったそうです。

”通常の帰化植物が定着できるような場所は、造成地や畑や河原などのように攪乱が多い場所だが、マルバフジバカマは本来なら帰化植物が侵入できないと考えられる植生が安定した林地にも侵入できるため、従来種との競合が懸念されている。

「ミルク病」・・マルバフジバカマは、トリメトルという有毒物質を含み、家畜がこの植物を食べると肉や牛乳に有毒成分が混入し、それらを食べた人も有毒成分を摂取することになリ、トリメトルによる中毒症状が発生し、ミルク病と呼ばれた。”・・百科事典より

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杉の植林地に侵入し、繁殖しているマルバフジバカマ。

マルバフジバカマは、現状では環境に影響を与える種とは認識されていないようですが、いたるところに大繁殖している実態から要注意の外来生物に指定する必要性を感じます。

動物がこの有毒植物を抵抗なく食べ、結果として中毒症状(無気力とだるさ、鼻汁、よだれ、呼吸困難)をおこし死に至ったようです。また動物の肉やミルクを口にした人が「ミルク病」になり、その原因がマルバフジバカマという植物にあったと判明するまでに十数年かかったそうです。

マルバフジバカマを鹿が食べている痕跡が見られます。清楚で美しい花ですが、異常なほどの繁殖力に、植生や動物への影響も含め、行く末が懸念されます。