大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ホオジロの毛づくろい

2013年05月31日 | 野鳥

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ホオジロ(ホオジロ科)

農作業の手を休めて顔をあげると、畑の杭に止まったホオジロが、毛づくろいを始めました。

左の翼を広げ、羽の付け根や裏側をつっついています。


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次は、体を膨らませ、くちばしが隠れるほど羽毛をついばみ毛づくろい。

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次は、頭をうずめて胸の毛づくろい。

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見通しの良いこの場所での毛づくろいに、不安や外敵を感じたのか、きりりとした表情に変わり、飛び去るかと思いましたが・・・。


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再び、くちばしを道具に、身なりを整い始めました。

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今度は、右の翼の付け根の毛づくろい、首が180度回転、柔らかな首ですね・・・。

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体全体が膨らみ、ボサボサとしまりがありませんが、毛づくろいのお手入れを終えたようです。


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その後、お澄まし顔で飛び去り、森の中に入っていきました。ホオジロのメスでした。

頭をうずめたり、羽を膨らませたり、首を自由に回転させながらの曲芸とも思えるホオジロの毛づくろいは、農作業の疲れを忘れさせてくれた一服の清涼剤でした。


 綾里小5年生の米作り体験 「田植え」

2013年05月29日 | 小学生の体験学習

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五月晴れの昨日、綾里小の5年生がつむぎの家での田植えにやってきました。

今年も総合的な学習の一環として、5年生20人に担任の菊池先生、特別支援学級の今野先生、そして、校長先生と教務主任の熊谷先生の総計24人が「稲作チャレンジに」に挑戦です。まず、つむぎの家の庭で開会式を行い、米作りに関する予備知識を学習しました。

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その後田んぼに移動し、つむぎの家の代表から、植える本数や間隔、苗の植え方等の説明を受け、いよいよ田植です。

みんな一斉に苗を持って田んぼに足を踏み入れてみました。入れた瞬間「ワア~! キャ~! ヌルヌルする!」などと、歓声が上がりました。

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でも一旦、田んぼに入ってしまうと、泥の感触の心地よさが伝わったようで、懸命に苗を分けながら植え始めました。

丁寧に苗を根元から5~6本ずつ切り離すのに戸惑っている子、泥に足を捕られて四つん這いになって植えている子、後ろ向きになって植えている子など、子どもなりに工夫をしながら、田植えの体験を楽しんでいました。

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ようやく田植えが終わった男の子たち。ソウタ君は、白いジャージに、泥で手形をつけて喜んでいます。まだ泥が恋しいようで、友達のジャージにも手形をつけてあげようとしています。


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早く植え終えたホナミちゃんは、この日休んだ友達の分まで頑張って植えました。ホナミちゃんは、足首だけでは物足りないとでもいうように、膝をついて田んぼの感触を楽しんでいます。

「あっ クモがいる!」と、田んぼを走っていたクモが怖くてなかなか足を入れられなかったアイリちゃんとナオミちゃんも無事に田植えが終わったようです。

モモナちゃんは、泥に足を取られながらも、両手でバランスをとりながら戻ってきました。


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田植えが終わった後は、みんなで川に入って泥を落としています。

川の水は、ほど良い冷たさですが、上流から引いているパイプを伝って流れ出る沢の水は、冷たく澄んでいます。その冷たさもなんのその、水しぶきを造って遊んでいる子どもたちです。

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田植えが終わり、着替えた後は自然観察のフリーな時間ということで、それぞれ班ごとに里山に入っていきました。

氏神様から駆け下りてきた子どもたち、「何をお願いしてきたの?」と声をかけると「ゲームが増えるように!」「お金がいっぱいたまるように!」の返事が返ってきました。


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川の上流に向かって、歩き出した子どもたちは「でっけーカエルだ!」と叫びながらヤマアカガエルを捕まえたようです。傍らで「さわらしてー!」と手を出しているハナカちゃんとソラミちゃん。


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こちらでは、校長先生と一緒に土手に咲いているツメクサの花編み。


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一方こちらでは、カタクリ山に入り、山の中を駆け巡り、森の探険をしています。


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ホオノキの木の大きな葉に興味を示し、葉を風車にしたり、お面を造って遊ぶ子、草笛を楽しむ子とそれぞれに自然と戯れていました。

45分ほどの自然に親しんだ時間でしたが、子どもたちにとってはあっという間のフリータイムだったようです。それでも、先生の集合の呼びかけに、即座に応じて集まってくるところは、さすが5年生!


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終わりの時間がやってきて、つむぎの家の庭で、今日の感想を述べ合っています。

初めての田植え、泥に足を入れた時の感触、植えた苗の品種(ヒメノモチ)、収穫までの期間など、子どもたちの感想から質問まで、目を輝かせながら述べ合っていました。そして、一人ひとりがそれぞれの思いを抱きながら、隊列を組んで元気よく学校に戻っていく後姿を見送りながら、子どもたちの成長と稲の生長を祈りました。


生きものに魅せられた2年生と、親御さん

2013年05月27日 | 綾里っ子

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昨日(日曜日)は、朝から用事があり、つむぎの家に留守の張り紙をして出かけ、午後3時40分ごろ戻ってくると、家の周りで遊んでいた子どもたちが「千田さんが、帰ってきた!」と車に駆け寄ってきました。

見ると先日(5/21)生き物探しで、つむぎの家にやってきた2年生の子どもたちです。

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車から降り、「今日は、何して遊んでいたの?」と声をかけるとミアト君が、「オタマジャクシとイモリをいっぱいとった!」と飼育ケースを見せてくれました。小さなケースが真っ黒になるほどにオタマジャクシが入っていました。

傍でタクト君が、5日前に持ち帰ったシュレーゲルアオガエルの卵がオタマジャクシに孵ったことを話してくれました。

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マコト君は、「ヤマトとも遊んだの!」と、犬の遊び道具を使って様子を再現してくれました。

午後4時にお母さんたちがお迎えに来ることになっていて、みんなでヤマトの所にまとまって、お迎えを待っていたようです。間もなくミアト君のお母さんが車でやって来ました。

車から降りたミアト君のお母さんは、親御さん3人で子どもたちが遊んでいる場所がどんなところか、前もって見に来てくれたそうで、その話をしてくれたので、里山をご案内することにしました。


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その間、子どもたちは、遊具で再び遊び始めました。

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ミアト君のお母さんに、里山散策路や学校菜園などを案内し、カタクリ山に向かおうとしたときに、ヒマリちゃんのお母さんが、続いてコウスケ君のお母さんもお迎えにやってきたので、三人一緒に里山を案内することにしました。

  

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山に行く道すがら、シドケやウド、チゴユリやスミレなどの山野草を観察しながら上り、カタクリ山では、綾里の街並みを展望して、下りてきました。「綾里にこんな場所があったなんて!知らなかった!」と、口をそろえ感心しているお母さんたち。

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山から下りて来ると、子どもたちは再び生き物探しをしていました。生きものが物陰に隠れていることを学習したようで、稲苗のケースを持ち上げ、イモリ探しをしていました。

5日前に学年の学習で来たときには、オタマジャクシを片手で捕まえようとして、「つかまえられない!」と焦っていた子どもたちの姿を思い起こすと、ぐっと生き物探しがうまくなったようです。

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最後につむぎの家の中を、お母さん方に案内しました。後についてきたマコト君とヒマリちゃんは、炉縁に座り込んで、灰いじりを始めました。つむぎの家の見学が終わるまで炉縁を離れずにいた二人、何を楽しんだのでしょうか?

我が子たちが、遊びに行った”つむぎの家がどんなところなのか?”と、見学に来られた3人の親御さんたち、どんな感想を抱かれたでしょうか?

「どうぞお母さん方もつむぎの家に来て、里地・里山を楽しんでください。夏にはホタルが飛び交いますよ」と言葉を交わし別れました。子どもたちと共に、若いお母さん方も里山に関心を持ってくれたようで、とてもうれしい気持ちになったひと時でした。


ムカゴ(珠芽)を付ける  タマブキ

2013年05月26日 | 山菜

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タマブキ(キク科)

タマブキは、フキに似た大きな葉と葉の付け根にできるムカゴをタマに見立てて命名。

葉腋につくムカゴが地上に落ちて発芽し、繁殖を繰り返しているようで裏山の斜面や林縁に群生しています。

花は秋、茎の上部に穂状の白い花を付けます。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20111023


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タマブキの葉は、丸みのある3角形で基部は心形、表面は粗い毛があり、裏面には綿毛が密生、白みを帯びています。


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タマブキの葉の裏面は、クモ毛で白く見えます。

若葉を摘み取り、熱湯で湯がいて試食。野性味は感じるのですがモサモサと口当たりが悪く、好んでは食べられません。湯がいたものを油で炒め佃煮風に煮て、食べてみました。が・・やはり、野フキの味には及びません。

山野には、いろんな種類の食べられる野草があり、野菜にはない独特の風味に引き付けられましたが、山野草の持ち味を生かす調理法ではなく、素材の味をシンプルに味わってみました。その結果、食べることはできても口に合わないもの、新芽を食べるよりは花を楽しみたいもの、春に、一度は味わいたいもの、美味しく食べられる山菜とさまざまでした。

今春の、食味に初挑戦の山野草は、葉も伸びてきましたので、ここで締めくくりたいと思います。


毛の多い山菜 キバナアキギリ

2013年05月24日 | 山菜

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キバナアキギリ(シソ科)

キバナアキギリは、秋に黄色い花が咲き、葉の形が桐に似ているために、この名がついたそうです。

葉は対生し、3角状のほこ型で、基部が左右に張り出し、葉の両面に毛が生えています。

除伐した山裾の斜面に、群がって顔を出しました。


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キバナアキギリの茎は4角形で、やはり毛が多く、茎の根元は赤紫色をしています。秋には黄色のサルビアのような唇形花を咲かせてくれます。


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若葉を少し採取して、お浸しにして食べてみました。

口当たりがよく、野生の風味もあって醤油との相性も良く美味しく食べられました。が食べ終わった後に口の中にえぐ味が残りました。熱湯で湯がいた後、十分に水にさらすことでこのえぐ味は取り除かれるでしょう。

素材の味を生かして、シンプルにお浸しで食しましたが、てんぷらやあえ物、炒めものにすると、おいしい山菜の一つに加えることが出来そうです。