大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

山の恵み 山菜採り<パート2>

2013年05月11日 | 大小迫を支えている人

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昨日は、大小迫山の”奥の入り(どん詰まり)”ヘ、ケイコ叔母とチュウコさんと一緒に山菜取りに入りました。

若い時からこの山に分け入っていた二人は、どこの沢や尾根には何がある(何があった)と言うほど詳しく、一度は”奥入り山”に入らないと気が済まない性分で、三人で新緑を楽しみながら林道を歩き続けてどん詰まりにやってきました。

まだ芽吹きの浅い木々と林床はマルバダケブキの緑のじゅうたんです。

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源流域に来ると、落ち葉の下を流れる沢の清水を必ず飲むという叔母さん。水はこんこんと湧き出ていました。

この後、川筋に寝そべって「あー! うめー、うめー!」と水を飲んでいました。

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山に入ると心がうきうきし、歌って踊りたくなるという二人は、大きな声で歌を歌いながら山の急斜面で山菜採りを始めました。


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尾根筋に出ていたワラビや日当たりのよい斜面のシドケを摘んでいます。

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二人は、山野草も大好きでヒトリシズカの群生に出会い、「ヒトリシズカって言いながら、いっぱいだべっちゃー!」と叔母さん。

チュウコさんはその奥に群生していた牡丹の葉に似た野草をさして、「これなんだっけ?」と、「ルイヨウボタン」と答えると「アーやっぱり」と緑少ない斜面を彩るルイヨウボタン(類葉牡丹)に見入っていました。

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なかなか奥入り山まで入ることが少ないので、先月に確認していたヒキガエルとトウホクサンショウウオの卵が産み付けられていた場所をのぞくと、卵から順調に孵化し、幼生がいっぱい泳いでいる姿にホッとしました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20130422

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新緑や山の景色を楽しみ、山野草を観察しながらの山菜摘みでしたが結構収穫があったようです。

ここ(大カツラの木の傍)で一休みしてから、沢に沿って山を下りました。

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杉山の沢際に自生し、芽吹いたばかりのカツラの大木。大小迫山の長老です。

見放された造林杉や長年放置されてきた山々をどんな思いで見つめてきたのでしょうか?

行きつ戻りつの不安定な季節から、駆け足でやってきた春。

春風に乗って、新緑に酔いしれ、旬の短い山菜の山の恵みを楽しみました。


春の芽吹き林で 山菜採り

2013年05月10日 | 大小迫を支えている人

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東北にも芽吹きの季節がやってきました。木々が芽吹いて「山笑う」里山にも、山菜が顔を出し始めた昨日は、地域の方々が山菜採りに来ました。

シドケ(モミジガサ)がメインですがこのほかウド、ワラビ、ゼンマイ、アイコ(ミヤマイラクサ)などが最盛期に入りました。

写真は、森林整備した裏山の日当たりのよい場所に出たシドケを採取しているところです。


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今年初めて山菜採りに挑戦したというミロクさん。急な斜面もなんのその、シドケの群生を見つけては愛おしそうに摘み取り、収穫の喜びを味わったようです。

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ハルリンドウ(リンドウ科)

夢中で山菜採りをしていると、足元に青紫色の小さな花が咲いていました。ハルリンドウとの嬉しい出会いです。

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ひとしきり山菜を採って山から下りて来る途中で、草花を鑑賞している皆さん。

里地に白く咲き誇るニリンソウやコンロンソウの群落を目にして、その可憐な姿に見とれながらゆっくりと下りてきました。

ニリンソウを手に取り「あら!これ一輪しかないよ」とミロクさん。「あっ!これは花が三輪あるよ!」と、春の野草を楽しんでいました。

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山菜摘みの後は、みんなでお茶を飲みながら一休み。

牛の世話をしに来た植木さんも入って、昔話しに盛りあがりました。

かつて、少女期に大小迫に手伝いに来ていた孝子さんは、森の入り口に付き屋(水車小屋)があったことや、野外の弓道場(今の牛小屋あたり)で弓の練習をしたことなど、また、ムツ子さんやミロクさんは、子どもの頃、、カタッケ(カタクリ)の葉を膨らませて遊んだことなど、話は尽きません。

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平均年齢82歳の皆さん、3時間ほど山菜取りをし、この元気いっぱいの笑顔です。里山を整備したことで、すぐ近くで山菜採りができ、春の恵みを味わえることが皆さんのパワーの秘訣のようでした。

暦の上では、立夏を過ぎたとはいえ、このところ若葉冷えの日々でしたが、昨日はようやく木の芽晴れのさわやかな気候に恵まれ、地域の皆さんと山菜取りを楽しみました。

春一番に出てくる山菜、コゴミは早々に鹿に食べられ、木の芽のコシアブラ、ハリギリ、タラノメ、などはもう葉が開いており、寒暖の気温変化の大きさが山菜にも影響を及ぼしている今年の気候です。


「どろんこ隊」の若者たちが手伝いにやってきた

2013年04月15日 | 大小迫を支えている人

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昨日の日曜日は、最高気温が17℃の春日。

綾里っ子たちは、今日も朝から遊びに来ています。この日はお父さんやお母さん方も来て、子どもたちの遊ぶ様子を見学していました。

そこに、3週間前にもお手伝いに来てくれた「どろんこ隊」の若者たちがやってきました。

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早くから生き物探しをしていた子どもたちは、暖かい春の陽射しに素足になり、池や田んぼでカエルやイモリ捕りに夢中になっていたようですが、そのうちに田んぼの中に入って、こんどは、泥団子合戦。

子どもたち同士、頭には当てないという暗黙のルールのもとで、泥団子を投げ合っています。でも、顔も手も足も、全身泥だらけになりながら、遊びまわっていました。

最後に川のホースの水で、びしょ濡れになりながら、泥んこを落とし、たき火にあたって暖をとっていたところに、それぞれの親が迎えに来ました。泥だらけの子どもたちを見た親は「すぐお風呂に入ろうね」と優しく声をかけていました。しかし、子どもたちは、「ここがいい!」とたき火のもとを離れたがりませんでした。

泥んこになっても叱らない親、「また午後遊びに来たい!」という元気な綾里っ子。ほほえましい姿でした。


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さて、こちらはどろんこ隊。作業に入る前に、見頃になったカタクリの花を見に行き、薄紫色の可憐な表情に見とれていました。

「図鑑では知っていたが、実物を見るのは初めて」と土肥さん。新人の菊池さん、上柳さんも見入っていました。


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花弁が反り返り、春の陽射しをいっぱいに浴び、自然を謳歌しているようなカタクリの花。


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カタクリ山で、カタクリに寄り添うように咲く「シュンランの花」

常緑の葉は、食料がなくなる冬場のシカの格好の餌です。葉がなくなっていますが、どうにか花芽が付きました。

*春に咲く蘭の代表のシュンランは、塩漬けした花に湯を注いで飲む「蘭茶」や若い花と花茎を採って、てんぷらや酢の物などの食用になります。


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花々を鑑賞した後は、3週間前にきて整備した散策路を歩き、作業の成果を満足げに確認していました。


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午後は、氏神様下から三十三観音碑までの、枯損木や落葉落枝の片付け作業をしてくれました。

ここは今年、大槌の人たちが除伐をしてくれたところで、氏神様前の雑草木もきれいに片づけらて、眺望もよくなりました。

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作業が一段落した後、春の恵みの「野草摘み」をしました。農林業務の専門家の彼らにとって山野草の名前は知っていましたが、実際に摘むのは初めてのようで、カンゾウ、ノビル、ユキザサなどを楽しそうに手に取っていました。

3週間前には出ていなかったユキザサを摘んでいるところです。

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夕方、作業を終え、母屋の囲炉裏でおでんを囲み、摘んだ山野草を自ら調理しての苦労会になりました。

今回来た、菊池さんと下柳さんも、初めてとは思えないほど溶け込み、先輩の増村さん、土肥さんらと、山野草に舌鼓を打ちながら、時間を忘れて談笑した一時を過ごしていきました。

この日の山野草は、ユキザサのマヨネーズあえ、ノビルとカンゾウの酢味噌和え、フキノトウのお浸しでした。


新茶会(大小迫を支えてくれる方々)

2011年06月30日 | 大小迫を支えている人

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6月8日~9日に茶葉を摘み取り、出来上がった手もみ茶を飲みながらのおしゃべり会を、つむぎの家で行い、世間話に興じました。

なんといっても印象的な話題は、3月11日の大震災のことでした。

「かつて経験したことのない恐怖と寒さで震えが止まらなかってことや、大津波が襲ってきて一瞬のうちに家が呑み込まれ、レンガ色の噴煙が上り、火災が起きたと誰しもが思ったほどの波の破壊力、津波が来たのが夜でなかったことは幸いだった」等々。

手もみ茶の腕は、まだまだ未熟で納得のいく、おいしいお茶の味には及びませんでしたが、先祖代々伝わる手法にこだわりました。

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茶会の前に、ヨモギ餅をつき、中にあんこを入れたヨモギ大福をみんなで作りました。

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出来上がった豆餅とヨモギ大福です。

豆餅は、今回は落花生を使い、その他ゴマと塩だけの味です。噛むほどに味が出るおいしさです。

田の草取りや畑の除草と農作業も忙しく、毎日、仕事に追われた日々ですが、心和む一日でした。


椎茸の榾木(ほだぎ)

2011年03月01日 | 大小迫を支えている人

  2011_0228_084911p2280004 角屋の常吉さん(山仕事のベテラン)

昨日、椎茸の榾木切りをしました。コナラやクリ15本を玉切りし、約180本の榾木ができました。

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常吉さんの山仕事の腕は抜群です。82歳のご高齢にもかかわらず、午前中の半日でこの仕事を終えました。かかり木もなんのその、伐倒の腕前と身軽な動きに、見とれてしまいました。