感謝祭の翌日、自主的に遊びに来た綾里小3年生野球部の3人が、里山で何をして遊んでいいかわからない様子に、「熟し柿をとって食べてもいいよ」と言ってきたと夫。
熟し柿とは、渋柿が木で熟すと渋みが消え甘くておいしい柿のことで、柔らかくて濃紅オレンジ色になる。
その後、様子を見に行くとソウタ君が懸命にジャンプして柿をとろうとしていた。手にはすでに2個の柿を持っていたので、「その柿半分にして、なめてごらん」と言うと、なめた瞬間「甘~い!」との言葉が返ってきたが、すぐに「あっ! しぶい!」と、しかめっ面。どうやら、熟し柿の意味が分からなかったようです。
熟し柿は、「色が赤くなって、表面がしわになって、柔らかいからわかるよ!」と一つとって食べさせると、「うわぁー、甘くておいしい!」と三人そろってびっくり顔。
甘い熟した柿の見分け方を覚えたソウタくんは、早速、木登りをして柿をもいでいます。
さすが野球部、ソウタ君が投げた柿を、シュン君がキャッチ。
熟し柿を受け取ったシュン君とリョウマ君は「おいしい!」と頬張っています。
木登りの面白さを知ったソウタ君は次から次へと木登りをして遊び始めました。まるでお猿さんのようにすいすい上る早業に「モンキーソウタ」と呼んでしまったほどです。シュン君とリョウマ君は一向に登ろうとせず見学、「柿木は折れやすいので細い枝は避けて、シュン君もリョウマ君も上ってごらん」というと、ソウタ君が足の掛け方を教えてくれました。リョウマ君も挑戦、上手に登れ「ウワー眺めがいい!」と上機嫌。
ころ柿作りを終えましたが、木の枝にはまだたくさんの柿の実が残っています。背伸びしをた鹿が届く範囲の柿は、ほとんど鹿に食べられましたが、木に残った実は小鳥たちの餌です。それにしても今年は小粒ですがたくさん実をつけました。心配なのは、寒くなって山に食料がなくなると、クマが里に下りてきて、木登りして柿の実を食べることです。沿岸の気仙地方は、温暖化の影響で冬眠するクマが少なくなり、真冬でも餌を求めて里や海岸に下りてくることが多くなったそうです。三日前には、隣町の越喜来で街に出没するクマが目撃されて注意を呼び掛けていました。まだ、綾里地区では目撃されていませんが、これからは注意しなければと思います。