大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

冬の訪れを告げる妖精 「雪虫」

2011年11月29日 | 昆虫

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雪虫

雪虫とはアブラムシ科で蝋物質を分泌する腺が存在するものの通称。体全体が綿で包まれ、飛ぶ力が弱く、雪を思わせるように風になびいてふわーと飛ぶ。

昨日の夕方、ハウスに水やりに行く途中、目の前に小さな白いものが飛んでいた。もしや?(実物を見るのは初めて)と思い手に取って見ると、綿をまとった雪虫(5㎜前後)でした。夕暮れ時の薄暗い中、ふわーと飛ぶ姿はまさに妖精、温かい一日でしたが冬の季節の到来を実感。

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~アブラムシは普通羽のない姿で単為生殖によって多数が集まったコロニーをつくる。しかし秋になって越冬する前などに羽をもつ成虫が生まれ、交尾をして越冬のための卵を産む。この時の羽をもつ成虫が蝋物質を身にまとって飛ぶ姿が雪を思わせるのである。~百科事典より

冬の訪れを告げる妖精と言われる雪虫が、白いふわふわをつけ、青白く輝き、優雅に飛行する姿に出会い、幸せ気分を味わいました。


里山の冬-キツネの死-

2011年11月28日 | 動物

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昨日の夕方、犬のヤマトの里山散歩の帰り、いつもと違うコースで木小屋と長屋の間の道を通った時、ヤマトが突然耳をピンと立て、長屋の軒下の方に向かっていきました。何だろう?と思いながら、ヤマトに導かれ長屋の軒下をのぞくと、何やら動物らしきものが目に入りました。

なんと、体長40㎝ほどのキツネで、硬直状態で横たわっていました。キツネ特有のふさふさしたしっぽの毛は少なくなっており、冬毛もまばらな状態で、痩せ細った体でしたので、病気で死んだものと思われます。

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静かに抱き上げて地面に横たえてみると、目をつむり、安らかな表情でした。

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先祖の墓の近くにイチジクの木があり、その根元に穴を掘り、静かに葬ってあげました。

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「キツネの墓」

このところ、母屋周辺に動物の糞が目につき、イヌやネコの糞とは違い、またタヌキの「ため糞」とも違うので、何だろうと不審に思っていました。

一月ほど前には、南尾根コースの入り口付近で、里地から山に向かうキツネと出会い、親しみを感じていたのに、悲しい別れです。

昔は、農耕文化と結びついた稲荷信仰が生まれるくらい里山にはたくさんのキツネが、生存し、人間社会と共存していたのでしょうが、貴重な動物を失い寂しい限りです。どうしたら動物たちと共生・共存できる環境が保てるのでしょうか?


お兄さんと遊びに来た綾里っ子のまなざし

2011年11月27日 | 綾里っ子

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4年生のユカちゃんが、お兄さんをつれて、つむぎの家に遊びに来ました。まず氏神様にお参りをして里山コースを散策。

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ユカちゃんがイナゴを捕まえました。動きが鈍くユカちゃんの手の中でじっとしているイナゴに「かわいい!寝てるみたい!」

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日向ぼっこをしていたトンボを3匹捕まえました。

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ヤブマメを見つけ、さやを開くと中から種が出てきました。「あっ ウズラの卵だ!」

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お茶の実を見つけました。お茶の花も珍しいようで、「わーきれい!これなんですか?」と。

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ガガイモの種を見つけました。種がはじけて殻だけのものの中に一つだけ種が残っているものがありました。

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8月、花の時期のガガイモ。

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種を一個取出したとたんに白い翅を広げ、驚いた様子。

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「きれいね~」ようやく声が出ました。

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足元に、種がはじけたものの、風に乗りきれないガガイモが落ちていました。

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ユカちゃんが手に取り「ふわふわしてきもちがいい!」

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空に向かって舞い上げると風に乗って飛び出しました。

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新天地を求めてガガイモの旅が始まりました。

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着地したガガイモの種。はたして根付くことができるでしょうか?

年の離れたお兄さんに見守られ、ユカちゃんは、数少なくなった生き物を探したり、野の花を摘んだり、種と戯れたりして里山を舞台に遊んでいきました。ユカちゃんの自然に対する驚きや感動のやさしいまなざしに、私も嬉しくなりました。


晩秋の裏山 その4 花モミジ

2011年11月26日 | 樹木

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モミジのグラデーション。

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コハウチワカエデ(カエデ科)

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チドリノキ(カエデ科)

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ウリハダカエデ(カエデ科)

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アワブキ(アワブキ科)

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ミズナラ(ブナ科)

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コシアブラ(ウコギ科)

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ムラサキシキブ(クマツヅラ科)

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ツタウルシ(ウルシ科)

ツタウルシは、かぶれやすい植物だが、紅葉では天下一品。

赤、黄色、オレンジ、ピンク、黄緑・・・・と裏山は旅路の果ての一瞬の輝きを見せています。

はっと目が覚めるほどの鮮やかなツタウルシ、薄く抜けるようなコシアブラの黄葉、陽を透かしたようなミズナラの紅葉と、広葉樹の葉っぱは、花モミジで賑わっていますが、訪れる冬の寒さに備えて、間もなく葉を落としていくでしょう。


初めて遊びに来た3年生野球部

2011年11月25日 | 綾里っ子

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感謝祭の翌日、自主的に遊びに来た綾里小3年生野球部の3人が、里山で何をして遊んでいいかわからない様子に、「熟し柿をとって食べてもいいよ」と言ってきたと夫。

熟し柿とは、渋柿が木で熟すと渋みが消え甘くておいしい柿のことで、柔らかくて濃紅オレンジ色になる。

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その後、様子を見に行くとソウタ君が懸命にジャンプして柿をとろうとしていた。手にはすでに2個の柿を持っていたので、「その柿半分にして、なめてごらん」と言うと、なめた瞬間「甘~い!」との言葉が返ってきたが、すぐに「あっ! しぶい!」と、しかめっ面。どうやら、熟し柿の意味が分からなかったようです。

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熟し柿は、「色が赤くなって、表面がしわになって、柔らかいからわかるよ!」と一つとって食べさせると、「うわぁー、甘くておいしい!」と三人そろってびっくり顔。

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甘い熟した柿の見分け方を覚えたソウタくんは、早速、木登りをして柿をもいでいます。

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さすが野球部、ソウタ君が投げた柿を、シュン君がキャッチ。

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熟し柿を受け取ったシュン君とリョウマ君は「おいしい!」と頬張っています。

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木登りの面白さを知ったソウタ君は次から次へと木登りをして遊び始めました。まるでお猿さんのようにすいすい上る早業に「モンキーソウタ」と呼んでしまったほどです。シュン君とリョウマ君は一向に登ろうとせず見学、「柿木は折れやすいので細い枝は避けて、シュン君もリョウマ君も上ってごらん」というと、ソウタ君が足の掛け方を教えてくれました。リョウマ君も挑戦、上手に登れ「ウワー眺めがいい!」と上機嫌。

ころ柿作りを終えましたが、木の枝にはまだたくさんの柿の実が残っています。背伸びしをた鹿が届く範囲の柿は、ほとんど鹿に食べられましたが、木に残った実は小鳥たちの餌です。それにしても今年は小粒ですがたくさん実をつけました。心配なのは、寒くなって山に食料がなくなると、クマが里に下りてきて、木登りして柿の実を食べることです。沿岸の気仙地方は、温暖化の影響で冬眠するクマが少なくなり、真冬でも餌を求めて里や海岸に下りてくることが多くなったそうです。三日前には、隣町の越喜来で街に出没するクマが目撃されて注意を呼び掛けていました。まだ、綾里地区では目撃されていませんが、これからは注意しなければと思います。