大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ゴボウの花とクマバチ

2012年07月31日 | 昆虫

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昨日、畑で草取りをしていると「ブーン ブーン」とせわしない羽音、昨年種を撒き、収穫せずにおいたゴボウ(キク科)の花にクマバチがやってきました。

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クマバチは蜜を求めて飛んできたようです。

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ゴボウの花に頭ごと突っ込み、蜜を吸っています。

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ゴボウの花は、待ってましたとばかりたくさんの花粉を放出。

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クマバチは無心に花から花へと飛び移っています。

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クマバチは、ホバリングがとても上手です。

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真正面から見たクマバチ。

クマバチの、体は黒色で胸部には黄色い色が密生し、ずんぐりとした体形は存在感がありますね。

大型で羽音も大きく、クマを連想させ一見怖そうですが、人には関心を示さず、ひたすら花を求めて飛び回っていました。

真夏の炎天下での草取りは、汗だくの作業ですが、ゴボウの花や虫たちが何よりの清涼剤です。


昼行性の「ガ」

2012年07月29日 | 昆虫

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ツマキシロナミシャク(シャクガ科)

薄暗い渓流で蝶のようにひらひらと飛び回り、吸水のためか川中の石の上に止まりました。チョウと思い込んでいましたが、調べてみたところツマキシロナミシャクであることが分かりました。白と黒の文様と黄色の縁取りがきれいな蛾です。

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川面に映るツマキシロナミシャクはまるでチョウのようでした。

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イカリモンガ(イカリモンガ科)

名前は、前翅にあるオレンジ色の紋がイカリに似ていることに由来。

日中に活動し、翅を立てて止まり、飛び方もチョウのようにしっかりと飛翔、これも最初はチョウと間違えた蛾でした。林道の薄暗い所で素早く飛び交っている姿をよく見かける蛾です。

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ウワバミソウに止まったイカリモンガ

一旦止まると、比較的じっとしています。

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シロシタホタルガ(マダラガ科)

真っ赤な頭と長い触角、翅の白帯がよく目立つ、ホタルに似た美しい蛾です。翅には光沢があり、森の小道で日差しを避けるようにふわりふわりと飛んでいました。

「ガ」と言う名前の響きや印象から、これまでは毛嫌い感を持っていましたが、「が」の種類の多さに驚き、美しさに引き付けられているこの頃です。


里地の草花

2012年07月28日 | 草花

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ヤマユリ(ユリ科)

今、里地の先祖代々の墓の前では、大輪の白いヤマユリが咲き誇っています。

このヤマユリは、裏山にあったものを掘り起こして移したものです。

山中に自生するヤマユリの殆どが鹿の食害に遭い花を咲かせることができません。幸いにして球根を掘り起こして食べることまではしませんので、2年前に山から移植しました。

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ユリの女王とも言われるヤマユリは、甘くて強い芳香を里地いっぱいに放っています。

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真っ白の花弁に黄色い筋、赤褐色の斑点に赤い雄しべと大輪の花の重みに耐えて咲き誇るヤマユリの姿は、夏の風物誌ですね。

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ヤブカンゾウ(ユリ科)

田んぼのあぜ道では、夏の陽射しを受け、鮮やかなオレンジ色のヤブカンゾウが咲いています。

花は八重咲で一日花ですが、つぼみが次々と咲き、暑い夏を謳歌。雄しべや雌しべが花びらに変わり実を結ぶ能力はありませんが、根茎で増え、土手いっぱいに広がっています。

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マツヨイグサ(アカバナ科)

畑地では、ヒメジョンの花を背景にマツヨイグサ(待宵草)がクリーム色の花を咲かせています。

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マツヨイグサの花弁は4枚、雌しべの先端が四つに分かれ、夕方から朝に咲き一日花で、花がしぼむと黄赤色に変わります。

マツヨイグサは月明かりにクリーム色のドレスを浮き立たせ、夜行性の蛾の訪れを待っています。草のにおいに混じって花々が放つ甘い香り、花に誘われて昆虫たちの活動も一段と活発になりました。


夏本番ー小川での川遊びー

2012年07月26日 | 綾里っ子

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一昨日の午後、つむぎの家にやって来た3年生のユウト君とキョウセイ君は、木小屋でのこぎりやトンカチを使って工作をしていました。しばらくしてから山に行きたいと言いだし、「何しに行くの?」と聞くと「木とか竹を切ってきて、それを使いたい!」とのこと、「木小屋で使ったものを片付けてから行こう」と約束し、山に入る支度をして木小屋に行くと、二人は腰には鉈とノコをぶら下げ準備万端と待っていました。

林道を歩き始めてすぐに、ユウト君が杉の皮に生えた植物に興味を示し、「これなあに?」と「カキドオシと言う植物だよ、すごいね土がないのにこんなに根を張って・・」と言うと「分かった、柿の葉っぱみたいで一緒に並んでいるからだね」とキョウセイ君。対生の葉が整然と並んでいる姿を言葉で表現したようです。「垣根を通り抜けて延びることからカキドオシと言うのよ」と付け加えました。

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林道を少し進むと、つむぎの家で遊んでいた1年生のタクト君と6年生のマオちゃんも山へ行きたいと追いかけてきて、一緒に行くことにしました。しばらく歩いて川が見えると、最初の目的はなんのその、腰にぶら下げてきた鉈とノコを放り投げ水遊びを始めました。

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夢中になって遊んでいるので「御用があったら呼んでね」と声をかけ、私は大ガマで周辺の草刈りを始めました。すると「僕も草刈りやりたい!」とユウト君、「僕も!、私も!」と子どもたちが興味を示し、かわるがわる草刈り体験をしました。

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1年生のタクト君も、初めてカマを手に取り、草刈りをしてるところです。

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その後また川遊びを始めたタクト君が、「千田さん、これなんですか?」と手に取って見せてくれたのはヤゴでした。「ヤゴよ」と教えると、捕まえられて動かなくなったヤゴをジッと見つめていました。

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今度は、大きなニホンアカガエルを捕まえ、「千田さん、大きなかえる捕まえた!見てくださ~い!」と両手に抱えて見せてくれました。「僕、つむぎの家に来たのはこれで3回目」と言っていたタクト君、生き物探しのとりこになったようです。

夕方小雨が降ってきましたが、私が帰ろうよと言うまで4人でたっぷり川遊びを楽しんでいました。

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終業式を済ませた昨日も、木小屋で道具を使いたいとやってきたユウト君とキョウセイ君。のこぎりと金づちで一生懸命何かを作っていました。出来上がった物を抱えて、再び川遊びをしたいと言ってきました。

手に抱えていたものは舟でした。それぞれ作った舟を持って山に入りました。写真は、ユウト君が作ったヤゴ丸(操縦席にはヤゴの抜け殻が鎮座)です。

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小川に着くと、ユウト君はヤゴ丸に石をのせ、水たまりの上流から下流へと運搬。下流ではキョウセイ君が、ヤゴ丸で運ばれてきた石を積み上げ堰を作っていました。二人の共同作業で、水たまりはたちまちダムになっていきます。

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一通りダムを作り上げた二人は、川を上流へと歩き始め、探険を始めました。私は草刈りの手を休め、「あまり遠くへはいかないでね。クマが出るかもしれないから・・」と言うと大きな声で歌を歌いながら沢登りをしていました。

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2時間近く遊んだでしょうか。手作り舟を川に浮かべて水と戯れながらダムを作ったり、渓流を探険しながら上流まで行ったりと、夢中で川遊びをし、全身びしょぬれになりながらも二人の顔は生き生きと輝いていました。

今日から8月20日までは夏休み、北国の夏は短いけれど、自然の中でいろんな体験をし、成長していってほしいものです。


地上の星 ヘイケボタル

2012年07月25日 | 昆虫

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ようやく夕方の気温が20度以上になった昨夜は、1年生のノアちゃんが、お母さんとホタル見学にやってきました。

ホタルも、畦道だけでなく田んぼの中や、近くのクルミの木の葉の露を求めて飛び回っています。

たくさんのホタルが飛んでいる風景を初めて見たノアちゃんは、お星さまのようだと感激し、ホタルブクロにいれたホタルが点滅する様子に微笑んでいます。

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そのあとで来た4歳のサッちゃんは、ホタルを見るためお昼寝をいっぱいしてきたそうです。捕まえたホタルを手のひらに載せ、ジィーっと見つめています。

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4年生のクミちゃんとホナミちゃんは、ホタルを捕まえてはホタルブクロの花に入れています。

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ホナミちゃんは交尾したホタルを捕まえてしまい、「かわいそうー!」とそっと離しています。

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ホナミちゃんに「千田さ~ん! しゃがんで!」と言われ腰を落とすと頭の上で、ホタルブクロの花を逆さにしてホタルを振り落とし、私の頭の上でホタルが光る様に、歓声をあげて喜ぶクミちゃんとホナミちゃん。クミちゃんの右手にも、逃げ出したホタルがついています。

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”ヤマセ”の影響でホタルが飛び交うには、低い気温が続いていましたが、一昨夜あたりからようやく夏の夜らしい気温になってきました。昨夜はホタルも安心して飛び交い、樹木の上の方でも光を放っていました。

地上の星のような輝きを見せてくれたヘイケボタルの舞が、子どもたちの心にどのように映ったでしょうか?。生涯の忘れえぬ光景として心に刻まれたことでしょう。

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午後8時頃がピークとなるホタルの活動も、だんだんと下火になります。午後9時近くには、パートナーを見つけ交尾しているホタルが多くなります。クルミの木の葉っぱの上では、雌ボタルを巡って三角関係のホタルもいました。

無農薬で米作りを始めてから3年目、年々ホタルの数が増えてきました。里山の自然も刻々と回復しつつあるようです。