大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

新茶会(大小迫を支えてくれる方々)

2011年06月30日 | 大小迫を支えている人

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6月8日~9日に茶葉を摘み取り、出来上がった手もみ茶を飲みながらのおしゃべり会を、つむぎの家で行い、世間話に興じました。

なんといっても印象的な話題は、3月11日の大震災のことでした。

「かつて経験したことのない恐怖と寒さで震えが止まらなかってことや、大津波が襲ってきて一瞬のうちに家が呑み込まれ、レンガ色の噴煙が上り、火災が起きたと誰しもが思ったほどの波の破壊力、津波が来たのが夜でなかったことは幸いだった」等々。

手もみ茶の腕は、まだまだ未熟で納得のいく、おいしいお茶の味には及びませんでしたが、先祖代々伝わる手法にこだわりました。

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茶会の前に、ヨモギ餅をつき、中にあんこを入れたヨモギ大福をみんなで作りました。

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出来上がった豆餅とヨモギ大福です。

豆餅は、今回は落花生を使い、その他ゴマと塩だけの味です。噛むほどに味が出るおいしさです。

田の草取りや畑の除草と農作業も忙しく、毎日、仕事に追われた日々ですが、心和む一日でした。


大豆の観察

2011年06月29日 | 小学生の体験学習

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つむぎの家にある学校菜園に、綾里小の3年生が、大豆の観察にやってきました。

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大豆の生長の様子や葉の感触、虫に食われた葉っぱの穴の観察などを記録していました。

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大豆の周りの草取りです。

草取り中に姿を見せた、ハサミムシやミミズ、幼虫やコガネムシにも興味津々。

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最後に、手についた泥を洗い流しています。

沢から引いている冷たい水を、口に含み飲んでいる児童もいました。

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先生の指導も行き届いて、礼儀正しい3年生です。

一クラス21名のうち、11人が先日行った「野草を食べよう!」に参加してくれました。うち10人が女の子です。

この地域は少年野球も盛んで、男の子のほとんどが「浜っこクラブ」に入り活動しています。


「森の積み木」贈呈、その2

2011年06月27日 | 震災と復興

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6月24日、「森の積み木」を三陸町内の4箇所のこども園に贈呈しました。第2班は、越喜来、吉浜地区を訪問しました。最初の訪問地の越喜来幼稚園・保育所は、すぐ下にあった保育所が津波で流されたために、老朽化した幼稚園で幼児・園児が一緒に学んでいます。

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そのため、園舎は職員室、休憩室、倉庫までを子どもたちの部屋に改造し、職員室は友好都市の相模原市から送られてきたトレーラーハウスを園庭の片隅に設置していました。

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積み木の山を前にして、子どもたちは歓声を上げ、さっそく積み木を手に取って遊び始めました。保育所・園の先生方は、後ろで子どもたちの動きを暖かく見つめています。

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子どもたちは夢中になっていろいろなものを作っていました。箱型のものと山型のものを作っていた子に「何をつくったの?」と聞くと、「仮設住宅」と「瓦礫の山」と答えました。

越喜来地区は、子どもたちの三分の一が被災しており、園の庭からは破壊された町並みと、被災した小学校の校庭に高く積み上げられた瓦礫の山が一望できます。そして、この子の家族も仮設住宅に入居しています。

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もう一人黙々と作っている年中組の子に「これは何?」とたずねると、「復旧道路」ということば。幼い子どもたちの目にも、震災の風景が刻まれているとともに、復興に向けた家族や町の人たちの働く姿が焼き付いているんだなと思いました。

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年長の男の子たちは、はじめはそれぞれで思い思いのものを作っていましたが、一人の子が高層住宅といって積み木を重ね始めると、「そうだ、マリンタワーを作ろう」といって周りの子どもたちも手伝い始めました。

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絶妙にバランスを取りながら共同作業でどんどん高く積み上げ、最後には自分たちの背の高さ以上になりました。

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こちらは、吉浜こども園の様子です。門構えのあるお家で、家の中にはソファや椅子までが作られています。

この地区は明治・昭和の三陸大津波以降、すべての住居を高台に移築し、今回の震災では海辺の漁業施設以外は、住居被害、人的被害は奇跡的にほとんどなかった地域です。

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共同作業で三種類の積み木を活用して高い塀を作ったり、

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廊下いっぱいいっぱいまではみ出して、高速道路をつくって車を走らせたり、

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最後には、遊んだ積み木を年少の子までお手伝いして箱の中に入れ、片付けていました。

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最後に積み木を提供してくれた「緑のダム」のスタッフに園の先生や子どもたちがお礼を述べている場面です。

吉浜こども園は、この4月から綾里こども園と同様、認定こども園としてスタートしています。隣にある吉浜小学校と同時に昨年度中に竣工・完成した新しい建物で、子どもたちも〈のびのび〉と育っているようでした。

越喜来・吉浜と二つの園を訪問して感じたことは、次世代を担う子どもたちが健やかに育つ環境を早く整備し、安心して安全に生活できる町づくりを一体となって進めなければならないと強く実感しました。


野草を食べよう!

2011年06月26日 | 震災と復興

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つむぎの家にある学校菜園に、大豆の植え付けに来た小学3年生の、野草への興味に背中を押され、食べられる野草や毒草を学ぶ

"野草を食べる会"を25日、つむぎの家で行いました。

3年生・4年生を中心に、19人が参加しました。

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「これは食べられるの?」「これは?これは?」と連発、中にはそのまま口に入れてしまう綾里っ子もいました。

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ミツバ、イタドリ、ミズ、スベリヒユなど食べられる野草15種、毒草は、トリカブト、マムシグサ、ツリフネソウなどを観察、採取しました。

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学習した植物名をメモしています。綾里っ子の興味、関心の深さがうかがえます。

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食べられる野草を天ぷらにしています。

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この日はホナミちゃんの誕生日でしたので、食事前にみんなでお祝いをしました。ミカちゃんから、ツメクサで作った花輪のプレゼントです。

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てんぷらを囲んで昼食。「苦い!」という声もありましたが、おいしいの連発。お皿のてんぷらが、見る間に減っていきました。右上の片隅に、喧嘩をしていじけたツバサ君が背を向けています。

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一年生の3人組が、遅れてやってきました。

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昼食後はそれぞれの、遊びに興じました。

女の子4人は川に入り、ミミズと遊んでいます。足にミミズを這わせ、感触を楽しんでいます。

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ミミズ結びだそうです。

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手のひらで、ミミズの反応を観察しています。

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喧嘩をして、いじけたツバサ君も仲間入りし、4年生が楽しそうに踊っています。

名古屋から、友人の赤尾さんが来てくれ、子どもたちと一緒に遊んでくれました。本当にお疲れ様でした。

梅雨入りしたにもかかわらず、この日は晴天になり、子どもたちから元気をもらった一日でした。


「森の積み木」贈呈

2011年06月25日 | 震災と復興

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NPO法人「緑のダム北相模」で活動しているメンバーとボランティアスタッフが、間伐材で作った「森の積み木」を持って被災地を支援しようとつむぎの家に来ました。

今回は、大船渡市の15施設(保育園・幼稚園・福祉施設)のうち三陸町エリアの4施設(綾里こども園、吉浜こども園、越喜来保育所・幼稚園、甫嶺へきち保育所)が対象です。

24日、車2台で2班に分かれ、積み木を持って施設を訪問、私共も同行し、子どもたちの遊ぶ様子を見てきました。

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これが森の積み木です。杉の間伐材で作られ、一ケース500個入っています。形は長方形、四角、台形の3種類でとてもシンプルです。

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子どもたちは積み木の匂いを嗅いでいます。「木のにおいがする!」「いいにおい!」

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みな真剣な表情で遊び始めました。

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何を思い描いて形にしているのでしょうか?

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男の子4人は共同制作で、迷路を作っています。

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3種類の形をうまく使い、夢の家でも作っているのでしょうか?

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縦・横の形を使って ドミノ を作っています。

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四角の形を、高く積み上げ、見ている人も緊張します。

木のにおい、たたいたりすり合わせたりして出る音、感触、ぬくもり、そして3種類の形の積み木でさまざまな想いを形にしていく喜び、子供たちの真剣なまなざしや、笑顔が満ち溢れていました。

子どもたちの中には、家を流されたり、家族を失った人もいて、さりげない会話の中で、4歳の男の子が「おじいちゃんが津波に連れていかれるところを、おばあちゃんが見たの」と小さい声で話してくれました。

訪問先の園長先生は、支援者の顔が見え、触れ合えることができたことにとても感謝し、喜んでおられました。