モニ1000とは、「重要生態系監視地域モニタリング推進事業」の略称です。
全国に自然環境をモニタリングする調査地を1000箇所程度設け、約100年の長期間にわたりモニタリングを実施するという環境省の事業です。調査の目的は「我が国の代表的な生態系の状態を長期的かつ定量的にモニタリングすることにより、種の減少・種組成の変化等を検出し、適切な自然環境保全施策に資すること」とされています。
調査は、多様な環境を含む里地里山をコアサイトと一般サイトの2種類の調査地を設け、日本全国に均等に配置されています。
つむぎの家では、今年度から一般サイトとして植物相・鳥類・カエル類・ホタル類・水環境・中・大型哺乳類・人為的インパクトと7項目の里地調査に取り組んでいます。
昨日、裏山に3台設置した中・大型哺乳類調査の赤外線センサー付き自動撮影カメラの解析(約1か月分)を行いました。
アナグマ 8月7日 23時12分
山の中から林道を、里地に向かって歩いています。田んぼや畑の刈り取った雑草の中にいるミミズを掘り起こしている姿を、日中、目撃していますが、夜中に山から下りてきているのですね。
キジ(メス) 8月20日 16時39分
カタクリ山からの尾根道。畑の雑草地で初夏に産卵して巣立っていったこと、近日も親子5~6羽が母屋の庭先まで下りてきていました。
キジ(オス) 8月12日 6時17分
カタクリ山からの尾根道。オスは単独行動で、繁殖期は畑でよく鳴いていました。
キツネ 8月17日 19時55分
カタクリ山からの尾根道を、里地に向かって歩いています。痩せていますが毛並みがきれいで、凛々しい姿です。
コウモリ 8月19日 1時46分
南尾根の雑木林入口のセンサーカメラに写っていました。
タヌキでしょうか? 8月14日 1時17分
南尾根雑木林入口。
ニホンジカ 7月28日 19時16分
南尾根雑木林入口
角がりっぱなボスジカのようですね。里地の田畑を闊歩しているようで、大きな足跡をよく見かけます。
ニホンジカの群れ 8月22日 4時23分
南尾根雑木林入口。こんなにも集団で下りてきているとは! とにかく、シカの食害は悩みです。
ノウサギ 8月20日 18時46分
南尾根雑木林入口。以前(昔)は、ノウサギがたくさんいて、ノウサギの糞がいたるところにありましたが、今ではほとんど見られなくなっており、確認できほっとしました。
ハクビシン 8月09日 2時27分
カタクリ山からの尾根道を里地に向かっています。綾里地区にも十数年前からハクビシンが現れ、屋根裏に巣作りしたりして、イチゴやトウモロコシなどの食害が広がっているようです。
ハクビシンなどの外来種がいたり、ニホンジカの個体数が増え、里地里山の植生が変わってしまうほどのシカの食害に悩まされていますが、キツネやノウサギの存在が確認され、思いのほか、つむぎの家の里山には、まだ多様な哺乳動物が生息しているということが分かり嬉しい限りです。
特に、一昨年、軒下で死んでいたキツネや昨年は、痩せ細ったキツネが真昼間に里地に下りてきて、餌を探していた姿を目撃し、生息環境にどのような変化が起こったのだろうかと案じていました。引き続き多様な生き物が生息できる環境を守るために里地里山の整備を続けて行きたいと思います。