大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

森づくり-第2弾-南尾根下の間伐が終了しました

2013年02月26日 | 森林づくり

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2月11日からスタートした森林整備の第2弾、南尾根側の杉林の整備が昨日終わりました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20130215

間伐により、うっ閉していた杉林がすっきりし、夕日を浴びています。


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森の入り口、カツラの木から街に向かって見た景色です。ここは冬の時期は陽がささず鬱蒼としていたところです。

樹間を通って日差しが林道まで降り注いでいます。日陰になってかたまっていた雪も融け始めました。


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スギ林上の南尾根に広がる雑木林も、林間から見えるようになりました。前日に降った雪が、樹冠を通り抜け、地面はうっすらと雪化粧しています。

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杉林の中で天井を見上げると、うっ閉していた樹冠から青空が顔をだし、息苦しさから解き放たれた木々たちが深呼吸しているようです。

今年はスギ花粉の飛散が多いと言われていますが、この杉林は除伐で青々としており、他の山と比べて杉の実も少ないようで、花粉の飛沫もそれほどひどくはない予想です。


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昨日の作業の様子、小雪降る中、森づくりに取り組んでくださった作業員の方々です。昨日も氷点下5度の冷え込みの中、朝早くから作業をしてくれました。

今日からは、森林整備の第3弾がスタートします。場所は南尾根散策コースの入り口周辺の立ち枯れや風倒木の片づけと、カタクリ山の不要木の除伐や整備です。

三寒四温の中、里山にも春の兆しが見えてきました。つむぎの家の周りの環境整備も一段と進んできており、小さな生き物たちは冬の眠りから覚め、植物たちは芽生え、芽吹き、次第に緑いっぱいの里地・里山になってほしいと願っています。


用心深いアオジ

2013年02月25日 | 野鳥

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アオジ(ホオジロ科)

スズメやカワラヒワ、ツグミたちは、番犬のヤマトを気にせずに庭先で落穂をついばんでいますが、アオジは生垣下の草むらをピョンピョン跳ね歩き、見え隠れしながら用心深く採食していました。

身近にみられる野鳥ですが、肉眼だけでは見切れないファインダーを通してアオジの姿を追って見ました。


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柿の木に止まったアオジ

陽の光がアオジを照らし、淡黄色の羽毛で覆われたお腹が色鮮やかに冬日に映えていました。


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「チッ、チッ、チッ」とゆるやかなテンポの地鳴きが聞こえ、忍び足で近づいていくとイチイの木にアオジが止まっていました。地鳴きに人の気配がかき消されたのか、幸運にもシャッターを切ることができました。


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首を回して周りを見渡し、顔を見せてくたアオジ、メスのようです。

黄色地に茶褐色の縦斑模様のかわいい鳥で、飛び去る時には尾羽両側の羽が、ホオジロやカシラダカと同じように白く見えました。

まぶしく感じる太陽を迎えたと思えば氷点下の厳しい冷え込み、行きつ戻りつの春ですが、アオジはまもなく美しいさえずりを聞かせてくれることでしょう。


真冬日の中、やって来た綾里っ子

2013年02月22日 | 綾里っ子

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昨日の午後3時を回ったころ、つむぎの家の周りをうろうろする子どもたちの姿が見え、笹刈りをしていた山の上から声をかけると、最初は私を見つけられず、不安そうな様子でしたが、「今、山を下りていくからね。」と言うと安心した様子で待っていました。

6年生のショウ君、マホちゃんと5年生のユカちゃんの3人が遊びに来たようです。「どうしたの?、こんな時間に!」と聞くと「今日は職員会議で早く帰れたんです」とユカちゃん。

昨日は寒気団が居座って、最高気温が0度以下と言う真冬日。真っ青な青空ですが、身体を動かさなければ、凍えそうに冷たい冬空でした。

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綾里っ子たちは、まず、土手の柿の木にやって来て、冒険遊びを始めていました。

これは、柿の木にロープを吊るしてぶら下がって遊ぶもので、以前に彼らが作っておいたものです。この冒険遊びは子どもたちが大好きなようで、小さな子どもたちもロープにぶら下がって飛び降りたりしていました。

高学年の彼らは、それから木登りできそうな木を片っ端から上っては下り、木から木へと移動しながら楽しんでいました。


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柿の木の小枝は折れやすいのですが、100年以上の老木は根元がしっかりしており、曲がりくねった幹が、木登りの楽しさになっているようです。

3人は、老木の柿の木に登ってVサイン、空は晴天ですが厳しい寒さで指先がしびれるほどです。


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綾里っ子たちは、今回整備した山を見て、歓声をあげて駆け巡って遊んでいる間、私は双眼鏡を片手にバードウオッチングをしていると、「見せてください」とショウ君。

草の実をついばんでいるカシラダカやツグミ、シジュウカラの肉眼では見られない姿に興味を示し、しばし双眼鏡を離しませんでした。ユカちゃんも野鳥を見つけたようです。

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里山を駆け巡りながら氏神様の前に来ると、ショウ君が「拝んで来よう!」と2人に声を掛けました。即座に、3人は氏神様を目指し駆け上がっていきました。2礼2拍、1礼をして頭を垂れ真摯に神と向き合っている姿に「何をお願いしたのかな?」と聞くと「ないしょ!教えたら願いが叶えられないから・・」とユカちゃん。

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里山散策コースをほぼ一周してきたところで、ショウ君は5mほどの長さのワダケを見つけ、手のひらに乗せて曲芸を始めました。一方、ユカちゃんは双眼鏡で月を見ながらロマンの世界に浸っています


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つむぎの家に戻ってきた3人は、こんどは庭先でボール当てゲームを始めたようです。

真冬日の寒さにもめげず、庭で元気に走り回って遊んでいる様子に、昔、近所の子どもたちが、この庭で「缶けり遊び」やドロナワ遊びに興じていた姿を思いだし、寒さにもめげず身体を動かす子どもたちの熱い息吹を感じました。


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午後5時のチャイムが鳴って、ようやく帰り支度を始めた綾里っ子たち。

ショウ君の自転車の後ろには「爆音小僧」の赤いステッカーがぶら下がり、サドルをこぐと音の出る仕掛けがしてありました。小柄でヤンチャなショウ君が、颯爽と自転車に乗る姿から、プチ暴走族を思い起こしました。仮設住宅住まいのショウ君は、この4月からは中学生になります。

「中学生になってからもつむぎの家に遊びに来てね」というと「俺、中学になっても来るよ」と嬉しい言葉を残して、それぞれの家に帰っていきました。


動き出した春

2013年02月19日 | 綾里の自然

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フキノトウ(キク科)
「東北の春はまだ遠い」とブログに書いたばかりですが、枯葉に隠れるように春を告げる使者が顔を出していました。

日当たりのよい裏庭で、蕾を幾重にも苞が取り巻き寒さに守られてのフキノトウの芽生えです。


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まるで落ち葉と同じような色合いで目を凝らさないと見過ごしてしまいます。


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ここでは、浅緑色のフキノトウが冬枯れ葉の下から目を覚ましました。


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昨日収穫したフキノトウは、早速蕗味噌にして夕食の食卓に上りました。フキノトウの独特の香りとほろ苦さが春の息吹を感じさせてくれました。

自然が生み出した生命あふれる早春の苦みが何とも美味しく、大地の恵みに感謝!感謝!


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モズ
電線に止まって尾羽をくるくる回していたモズは、くちばしにカエルをくわえています。はやにえのカエルではと、庭木のはやにえを確認しましたらイモムシはなくなっていましたがカエルはそのままです。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20121211

何処でこのカエルを捕えたのでしょう?。関東ではヤマアカガエルの産卵の便りも聞かれましたが、東北にも春の兆しが見えてきたようです。メスのモズの姿も目につくようになり、間もなく繁殖期に入るのでしょうか?

暦の上では雨水、野山に降る雨や陽の光が落ち葉の下で眠る小さな命を目覚めさせ、季節は冬から早春へと動き出しました。


春を待ちわびて、久しぶりに綾里っ子たちがやってきた

2013年02月18日 | 綾里っ子

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明日は二十四節季の雨水という日曜日、休日でしたが、やがて芽を出すカタクリのために、尾根道の笹刈りをしていると、下の方から子どもの声が聞こえました。

5年生のユウカちゃんが山に駆け上がってきました。「おー 久しぶりだねー」と言うと「ミノリちゃんとツバサ君と一緒に遊びに来ました」とユウカちゃん。休日の午後、つむぎの家で待ち合わせの約束をし、グリーンウェーブで植樹した山を見に来たとのことでした。


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その後、遅れて山に上がってきた二人がユウカちゃんと合流。

ミノリちゃんは両腕を高らかにあげ喜びのガッツポーズ。一方、ツバサ君は登ってくるのがきつかったようで、丸太で一休み。長距離型のミノリちゃんと短距離型のツバサ君を、一足先に来てやさしく迎えるユウカちゃん。

去年の五月に植樹した苗木が、鹿に食べられていなかったので一安心の様子。

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笹刈りできれいになった尾根と、見晴らしがよくなったヒノキ林に着いた綾里っ子たちは、しばし山の中を散策し、間もなく訪れる春の息吹を楽しんでいたようでした。尾根から見下ろす里山は、午後の日差しを浴びて暖かそうに感じられたようです。

その後、ユウカちゃんが「里に下りて木登りしたい。千田さんも一緒に行こうよ!」と私を誘いましたが、「もう少し仕事をしてから行くね」と答えると、3人は元気に里地に下りていきました。

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草刈りを一段落し、山を下りみると、柿畑に子どもたちの姿はなく、帰ったのかと思い、家に着くとなんと、3人は玄関先に座り込んで夢中でゲームをしていました。

自然と戯れたと思うと、ゲームでの仮想世界の中に入り込む、今の子どもたちの遊び方にびっくりしながら、「あら、木登りしてきたの?」というと「ハイ遊んできました」とミノリちゃん。

「そんなところに座り込んで遊んでいないで、春を見つけに行こうよ」といって誘いだし、一緒に散策することにしました。ツバサ君は約束があると帰っていきました。


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ユウカちゃんとミノリちゃんを誘い、2月の里山で春を探して歩きましたが、日差しはあるものの日中でも2度くらいの気温。

木々の芽もまだ硬く、ところどころ霜柱が残り、東北の春はまだ遠いようです。


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その後、犬のヤマトを連れて一緒に散歩。自分たちで手綱を持ちたいと言うので、「一人ではヤマトに振り回され、かなわないので二人で持って散歩してね」といって手綱を手渡すと、ヤマトに振り回されながらも、必死の様子で戻ってきました。


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午後4時を回り、ユウカちゃんのおじいちゃんが車で迎えに来たようです。一緒に乗ってきた、弟のショウゴ君が走ってきて、ヤマトにご挨拶。ヤマトも久しぶりに子どもたちと遊んでご満悦の様子。

今年になって初めてつむぎの家に遊びに来た綾里っ子たち。朝は、まだ氷点下の気温が続き、日陰は雪が融けず、春はまだ先のようです。でも、梅の芽も少しずつふくらみ、刈った笹の下から雑草の芽が僅かですか顔を出してきました。自然の芽吹きと共に、綾里っ子たちの声が里山にこだまする日もまもなくやってくるでしょう。