大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

大型のスズメガ 「トビイロスズメ」

2014年09月10日 | 昆虫

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トビイロスズメ(スズメガ科)

ススキの葉陰に、翅を広げると10㎝ほどもある大きな蛾がジッとしていました。スズメガの仲間、トビイロスズメです。

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羽化したばかりのようで、手に載ってきました。

翅は、茶褐色の地味な色合いですが、ビロードのような上品な毛並みをしたスズメガです。

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触角を、頭の横に倒し、黒い前足をそろえ、お澄まし顔で撮影に応じてくれました。


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肢をお行儀よく折りたたんで、「どうぞ」と翅の裏側も撮らせてくれました。

幼虫の食草は、フジ、クズ、大豆などのマメ科の植物です。

「チョウ」と比べると「ガ」は嫌われがちですが、ういういしい気品のあるトビイロスズメにうっとりしました。


休日の昼下がり ー綾里っ子たちはー

2014年09月07日 | 綾里っ子

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昨日の昼下がり、綾里っ子たちがつむぎの家に遊びに来ました。

私どもは昼食前だったので「お昼を食べてくるからね」と言って一旦家の中に入り、昼食を済ませて外に出ると、綾里っ子たちは、イナゴやクサキリ、シオカラトンボやアキアカネを捕まえて元気よく遊んでいました。

ヤギのユキちゃんに、以前から会いに来ていたミリアちゃんが、「ユキちゃんと一緒に散歩したい!」と言いだし、いつもの散歩コースを歩くことにしました。


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男の子たちは、ユキちゃんと遊ぶのはこの日が初めて、ユキちやんも子どもたちに囲まれ嬉しい様子で、坂道を競争しながら駆け上がってきました。


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綾里っ子たちは、ユキちゃんの好きな草を摘んで口元へ、食べてくれれば笑みがこぼれ、そっぽ向かれるとがっかりした表情で、また新しい葉を摘んでユキちゃんに食べさせ楽しんいる様子。


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子どもたちとしばらく一緒に過ごしたユキちゃんは、すっかり慣れて飼い主と離れても綾里っ子たちと安心して散歩していました。ハルキ君とアキ君はユキちゃんのまねをして後を追い、アキ君はヤギになりきっています。

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ユキちゃんの背中に乗ったシュンヤ君。

生後7か月のユキちゃんにはちょっと重そうです。


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ユキちゃんのお相手の合間に、綾里っ子たちが近くの柿の木で木登りを始めました。

するとヤギのユキちゃんも子どもたちの様子をジッと見つめています。

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綾里っ子たちと目いっぱい遊んだユキちゃんは、疲れた様子で、ひざを折り体を横たえてしまいました。

子どもたちもユキちゃんに寄り添って蹄や尻尾を見つめながら触れ合っていました。

男の子たちは、ユキちゃんとは初めてでしたがとてもよく遊んでくれ、中でもオウスケ君は、「ユキと別れたくない!」とすっかりお友達になったようです。


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夕方、オウスケ君のおばあちゃんが迎えに来てくれましたが、オウスケ君は「もう少し遊びたい!」としばし遊んだ後にしぶしぶ帰っていきました。

男の子でこんなにもユキちゃんに興味を示し、遊んでくれたのは初めてです。

食いしん坊のユキちゃんの大きなおなかに驚いたり、お尻をのぞいては不思議がったり、乳房を触って柔らかい感触を楽しんだりと、ヤギと目いっぱい遊んでくれた綾里っ子たちの休日のひと時でした。


蝶のように舞う蛾 「キシタバ」

2014年09月04日 | 昆虫

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キシタバ(ヤガ科)

足音を避けるように草むらから飛出し、庭木に止まったキシタバ。

全体的には茶褐色ですが、後翅は黄色と暗褐色の鮮やかな模様があり、飛ぶと目立ちかざぐるまが回っているような動きに見えます。

カメラを向けると危険を感じたのか、電線の高さほどに舞い上がり、スズメと鉢合わせになりスズメの餌に・・・・。

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と思ったら、後翅の一部を食われたようでスズメからのがれ道端に急降下してきました。


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その後、前翅を飛行機の翼のように広げ、バランスをとりながら歩いて足早に茂みの中に消えていきました。

成虫で越冬したチョウが、春先に翅をぼろぼろにしながら命をつないでいる姿をよく見かけますが、後翅が欠損したこのキシタバも無事に生き延びてくれるでしょう。

昼間、チョウのように舞いあがり、人目には存在感を主張するように目につく模様のキシタバの翅、天敵の鳥たちにはどのように映るのでしょうか。


苔斑の美しい蛾 「シロスジアオヨトウ」

2014年09月02日 | 昆虫

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シロスジアオヨトウ(ヤガ科)

ビニールハウスの中で、収穫の終えたスイカ蔓の後片付けをしていると、ひとまとめにした蔓の間からひらりと飛び出してきた蛾、シロスジアオヨトウです。

名前のごとく、暗紫色の翅に緑の苔斑があり、中央には白い筋が走っている蛾です。

透明感のある翅に緑色の斑紋が生え、その美しさに見とれました。

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身動きせずにジッとしていたので、手を伸べると上がってきました。でも不思議なことに、突然翅の色が一変し暗褐色に変わりました。

透明感のある始めの色は羽化したばかりだったのか?それとも周りの環境に合わせて色を変えたのか?身の危険を感じて変身したのか?一瞬の色変わりに驚きました。


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正面から見ると恐い人面のようです。

幼虫は、タデ科の植物を好んで食べ、農作物にとっては害虫ですが、美しいものは美しいと農作業をしながら翅の神秘に瞑想した一時でした。


長屋にいた水生昆虫 「ミズカマキリ」

2014年09月01日 | 昆虫

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ミズカマキリ(タイコウチ科)

長屋で片付けをしていると、板戸に大きさが10㎝前後の生きものがいました。ナナフシ?いやミズカマキリに似ているがどうしてこんなところにと、疑問でした。

その後に分かったことですが、ミズカマキリは、天気の良い日には水中から飛び出していくこともあり、その飛行能力は、水生カメムシ類の中でも最も高く飛ぶことができると言うことです。水生昆虫の体は、水中での暮らしに適応した作りになっていて、水中での呼吸は、尾についている長い2本の鞘が呼吸管の役割をしているようです。

陸上では、体と同じくらい長い鞘を引きずって歩くさまは、少々不格好に見えます。


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ミズカマキリは、カマキリと体型も顔つきもそっくりで、鎌の形をした前脚で獲物を待ち伏せして狩りをする姿は、まるでカマキリのようですが、水陸両方で暮らし、獲物(昆虫や小魚などの狩る肉食性)をとることができるとはすごい生きものですね。

細長い体に張り付くようについた翅が開き、体長10㎝もあるミズカマキリが飛翔する姿をぜひ目にしたいものです。