大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

羽化して間もないエゾハルゼミ

2014年06月28日 | 昆虫

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エゾハルゼミ(セミ科)オス

透き通った翅の美しいセミが、草むらにいました。羽化して間もないエゾハルゼミのオスのようです。

指を差し出すと手乗りしてきました。

セミの鳴き声を聞くことはできても、成虫をじっくり観察する機会はなかなかありませんので、カメラに収めました。

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正面にカメラを向けると、顔には、まだ淡いグリーン色が残っていました。

前足の太ももの幾何学模様は「ドキッ」とするほどの、美しいデザインと色合いでした。


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お腹の色は白っぽく、翅は透明感にあふれ、ガラスのように周りが透けて見えています。


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羽化したての色合いを残して、この後、低空飛行で森へ飛び立って行きました。

間もなく森の中は、エゾハルゼミの合唱に包まれ、地上での短い命を謳歌してくれることでしょう。


美しいカミキリムシ 「カラカネハナカミキリ」

2014年06月26日 | 昆虫

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カラカネハナカミキリ(カミキリムシ科)

緑色の翅に光沢のある、体長1,2cmほどの美しいカミキリ虫を見つけました。

交尾中のカラカネハナカミキリです。


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オスとメスの体色は同じですが、メスを抱えるオスの体は一回り小さく、共に美しいハナカミキリです。

足の一部分は黄褐色、花を好み、セリやノリウツギなどのまとまった花に好んで集まるようです。Photo_3

お日様にかざすと、体色が緑黄金色に変わり、多彩な色彩を見せてくれました。

このところ雨が多く、長雨は植物の成長を促し、里山は雑草との戦いの日々です。

カラカネハナカミキリは、山地性の代表的なカミキリムシのようですが、畑の草刈り中に目に止まりました。

文明の利器に頼らない手刈りならではの作業に、カラカネハナカミキリは、ほっとするひと時を与えてくれました。


クロヒカゲ

2014年06月24日 | 昆虫

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クロヒカゲ(ジャノメチョウ科)

薄暗い森の中や山道沿いで見られる黒っぽく地味なチョウですが、裏翅の蛇の目紋がひときわ目を引きます。

幼虫の食草は、イネ科の植物。

暗いところが好きなようで、この日は日陰の地面に止まりました。

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これまでは、なかなか翅を開いてくれませんでしたが、この時は、地面一杯に表翅を広げてご披露してくれました。

メスのクロヒカゲのようです。


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こちらは、オスのクロヒカゲ。

後翅中央に毛が生え、青みがかった体毛です。


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葉上のクロヒカゲは、日光浴でしょうか。

陽の光を浴びて、黒褐色の地色に白線と大小の蛇の目模様が鮮明に浮き出していました。

2個の大きな蛇の目紋は、ブルーがかった色合いで、こちらを見つめ返している目のようです。

チョウが飛び交う季節を迎えましたが、中でもジャノメチョウの仲間が多く、薄暗い林内をすばやく飛びまわっているのが目につきます。


オナガアゲハ

2014年06月22日 | 昆虫

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オナガアゲハ(アゲハチョウ科)

朝日を受けてくっきりと浮かび上がったオナガアゲハの白帯に目を見張った。

オスのみが持つ性標のようですが、初めて目にした光景です。

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細くスマートな翅に、長い尾状突起、オナガアゲハの優美な姿にうっとり。


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ヨモギの葉上に止まったオナガアゲハ。

V字形の翅のシルエットは、まるでトンボのようです。


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草むらで翅を休めるオナガアゲハ。

オナガアゲハの幼虫は、コクサギやサンショウが食草です。

長年放置された大小迫山の林道の両側は、まるでコクサギロード、何度切っても萌芽を繰り返すコクサギの生命力に辟易していますが、ミカン科を食樹にしている幼虫のためにも、むきになって鎌を振るのは控えたいものです。


”マムシ”に咬まれたヤマト

2014年06月19日 | ヤマト

「朝の散歩は山へ、夕方の散歩は街へ、そして日中はお留守番」と言うスタイルで定着した犬のヤマトの一日。

山コースは基本的に、ヤマトが選んだ道を歩きますが、山の急斜面を駆け上ったり、ヤブの中に入っていこうとするときにはコースを変更することもあり、今朝も、笹薮に入ろうとしたのでコースを変えて林道を歩いていくと、比較的草丈の低い旧棚田の中に入っていきました。

林道から4mほど歩いたところでヤマトが突然「キャン!ン!」と叫んで宙に浮かびました。足元の草むらを見ると、マムシの銭型模様が・・・。

ヤマトに目を移すと、右の口元からは血が滲み出しており、「マムシに咬まれた!」との恐怖が頭をよぎりました。

急いで川に下りて、まず血で汚れたところを水で洗い流し、「すぐに、家に帰ろう!」と手綱をひきましたが、ヤマトが思うように動いてくれません。川から林道に上がった所で身体を横たえようとしていて、ここで歩けなくなったら大変と(15kgのイヌを抱えて、約1㎞の距離を戻らなければなりません)、ヤマトを無理無理引っ張りながら自宅に向かいました。普段なら、ヤマトに引っ張られながら歩くのですが、今回は、小走りに走る私に引っ張られながら家に戻ってきました。家に着くと、具合悪そうに体を横たえていました。

とにかく病院に連れて行かなければ!との思いで、すぐに車に乗せ、動物病院に向かいました。

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車の好きなヤマトは、右鼻から血の混じった泡を吹きながらも、自ら車に乗り込んでくれました。

マムシの毒が回ってきたのでしょうか、右側の口元がみるみるうちに腫れ上がってきましたが、目は爛々と輝いています。

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それでも、初めての動物病院に興味津々。診察室に入ると、今度は喉元が腫れあがってきました。

病院では、診察台に乗せられてもおとなしく、抗生剤と炎症を抑える注射をし、栄養点滴をしてもらいました。

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午後には、下顎から首全体に腫れがまわり、まるでブルドックのような様相になってきました。

放課後、ヤマトが大好きなショウキ君が遊びにやって来ました。そうしたらヤマトは、けなげにも小屋から出てきて、相手をしようとしています。ショウキ君は、心配そうにヤマトの体をさすってあげていました。

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その後、何人かの子どもたちが遊びに来ました。様相が変わったヤマトを見て、綾里っ子たちもヤマトを優しくいたわってくれました。

「ヤマトかわいそう!」「マムシにかまれたのが、千田さんじゃなくてよかったね。」とマナちゃん。

ヘビは、こちらから危害を加えなければ襲うことはない!と思っていましたので、これまで朝の散歩では、警戒もなく草むら等に入ってきました。

しかし、今朝は霧が深く、マムシは活動前の休息中だったのでしょうか。普段のヤマトは、動くモノに過敏に反応し、じゃれたりしているのですが、ヘビが横たわっているとは知らずに、ヤマトが静かに足を踏み出す中で、ヘビの体を踏んでしまったようです。マムシもびっくりしたのでしょう。

思いがけない悲惨な出来事でしたが、ヤマトも思いのほか元気で、夕方の散歩にも行きたいそぶりを見せ、食欲もありほっとしました。