大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

ミソサザイ

2013年01月29日 | 野鳥

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ミソサザイ(ミソサザイ科)

茶の木の茂みで「チャッ チャッ」と鳴く鳥の声が聞こえ、ウグイスの笹鳴きと思いつつ姿を追うと、低空飛行で別の茶の木へと逃げ込み、木の根元で「カサコソ カサコソ」と食餌行動を始めました。ウグイスではなくスズメよりも小さな体のミソサザイでした。食性は動物食で、昆虫やクモを食べるようです。


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全身茶褐色で、黒褐色の細かな縞模様を持ち、薄い眉班があります。細いくちばしに丸みのある体つきは、とてもかわいい野鳥です。


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小さな体で短い尾をピンと立て歩くさまは愛らしく、気品あふれる姿にほれぼれしました。

身体に似合わず大きな声でさえずっているミソサザイは何度か目にしましたが、地上を歩く姿は初めてです。思いがけない出会いに嬉しくなりました。無事にこの厳しい寒さ乗り越え、春を迎えてほしいと願っています。


シロハラの単独行動

2013年01月28日 | 野鳥

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一羽のシロハラ(ツグミ科)が、庭先にやってきました。

昨年のブログhttp://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20121214で集団で柿の実を食べに来たシロハラを紹介しましたが、近頃のシロハラは、群れを解いて一羽で生活している姿が目につきます。


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落ち葉をはねのけ、餌を探しているようです。


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くちばしの付け根やアイリングの黄色、お腹の逆V字の白い模様も見えますね。

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全体的には褐色味が強く、尾は黒みがかっています。地面をピョンピョン飛びながら採餌行動をしていました。


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危険を感じると素早く高いところへと逃げていきます。

昨年、集団で柿の実を食べに来たシロハラは警戒心が強く、人の気配を感じるとキョキョキョと鳴きながら仲間と共に逃げ、なかなか観察できなかったことがウソのように、最近は、つむぎの家周辺でよく姿をみせてくれます。

群れを解き一羽で生活するのは、木の実がなくなり、地上での食事行動に変わったからなのでしょうか?


縄張り性の強い野鳥

2013年01月26日 | 野鳥

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モズ(モズ科)オス

モズ(百舌)の名は、いろんな鳥(百の鳥)の鳴き声を真似することが出来ることによるそうです。

小さな体なのにくちばしは猛禽類のようにかぎ型をしており、食性は昆虫を主食とした動物食です。高いところから急降下で川に下り、獲物をとる様子を何度か目撃しました。庭にあったカエルやイモムシの「モズのはやにえ」は、このモズの仕業でしょう。

秋に、「キィーキィー」と高鳴きをして縄張りを確保したモズが、つむぎの家周辺をテリトリーに冬越しをしています。


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ジョウビタキ(ツグミ科)

ジョウビタキの名は、ジョウは銀髪のことで、ヒタキは「ヒッヒッ カッカッ」と鳴く甲高い声が火打石をたたく音に似ることに由来するそうです。

縄張りをつくって同種を排斥する習性があり、おじぎのような姿勢で縄張り争いをしている姿をよく見かけました。


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ジョウビタキの顔は黒く、お腹は赤茶色でツバサに白斑があり、冬鳥のアイドルと言ってもいいほどよく目立ちます。


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「ヒッヒッ」と盛んに鳴く声に目を移すと、ハウスの支柱の上でジョウビタキのオス同士が追いかけ合いをしていました。縄張り争いをしていたようです。

つむぎの家周辺で一羽ずつ縄張りを持って生活しているモズやジョウビタキのかわいい冬鳥たちは、今里山の住人として恋の季節を待っています。


冬鳥のシメがやってきた。

2013年01月24日 | 野鳥

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クルミノキのてっぺんに見慣れぬ野鳥の姿があり、とりあえずカメラに収めてパソコンに起こして見ると冬鳥のシメ(アトリ科)でした。

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シメの、くちばしは太く、尾は短く、ずんぐり型で全身茶色系の色彩です。


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タイミングよく、向きを変え、今度はお腹を見せてくれました。シルクのような毛並で、足は赤みがかっていますね。


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顔が枝と重なって見えにくいですが、くちばしの周りの黒い部分があご髭のようで、少し怖い顔に見えますね。

冬鳥として渡りの時期は、群れで行動しますが、厳寒期には一羽で生活するものが多いようです。

旅する野鳥との思わぬ出会いに、寒さも忘れてしまいます。


招かざる客と飛び込んできた客

2013年01月22日 | 動物

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昨日の夕方、犬のヤマトを連れて里山整備の進行状況を見ようと現場に向かい、その帰り道、林道を下りてくる途中でヤマトが突然カタクリ山に向かって吠えだしました。ヤマトが吠える方向に目をやると、ウワミズザクラの幹に動く姿がありました。なんと!サルがいるではありませんか。

とっさにデジカメを取出しシャッターを切りましたがピントが合っていませんでした。ふさふさした冬毛の、はぐれオスザルのようです。


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サルもこちらの様子を伺っているようで、幹の間から赤い顔をのぞかせていました。

2回目のシャッターもヤマトの手綱に強く引っ張られて手がぶれてしまいましたが、ほんのりとサルの赤い顔の輪郭が写っていました。

サルが里山に下りてくると農家は大変なことになりますので、すぐにヤマトの首輪を外し、山に放しました。ヤマトは勢いよく斜面を駆け上り、大声で吠えながらサルを追いかけていきました。驚いたサルは、木から木へと飛び移りながら逃げ回っているようでした。

私はヤマトを追いかけ、ヤマトが叫ぶ場所に着くと、ヤマトは赤松の大木の根元で、上を見上げで激しく威嚇していました。サルは、高さ10mほどの松の木に上っていくところでした。


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常緑の松の木のてっぺんまで登ったサルは、安心したのか、犬の鳴き声にも動じず松葉の茂みの中でジッとしたままです。辺りはうっすらと暗くなりかけ、これ以上かかわっても成すすべがなく、ヤマトの首輪に手綱を付けて、山を下りようと歩き出して間もなく、木の枝が揺れサルは移動を始めたようでした。松葉の茂みから私共の行動を観察していたようです。

里山は今、鹿の被害で悩まされていますが、これにサルが加わり里の野菜や果実の味を覚えると鹿柵のような対策だけでは済まない大変な事態が予想されます。

サルは一昨年に目撃してからは2度目の出会い、その間サルの被害はありませんでしたが、はくれザルとはいえ心配です。奥山に帰ってくれることを願っています。

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さて、サルの騒動から戻ってきて、ヤマトに食餌を与えようと、トレーの近くに来ると、今度はカワラヒワが軒下の雪の上に無傷で倒れていました。

2階の窓ガラスにでも衝突したのでしょうか。まだわずかに温もりが残っていました。夕闇の中で、窓にぶつかって命を落としたのでしょうか? 私がそっと手のひらにすくい上げている様子を、ヤマトはお座りをしてじっと見ていました。

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先日、ブログで、困り者の鳥として紹介したばかりですが、こうして翼を広げてみると美しい羽の持ち主であることが分かります。なかなか見られないカワラヒワの美しい羽を写真に収め、それから土に返してあげました。

昨日のヤマトは、やや欲求不満の様子。サルを追いかけた後、街へ散歩に行けると思っていたようですが(いつもは山でウンチをしたら街に連れて行くと言い聞かせていましたので)、サルの出現で、散歩は途中で打ち切りにさせられ、犬小屋に戻ってきても、カワラヒワの件ですぐには食餌ももらえず、お預けの状態が続いたためのようでした。

里山暮らしの思いがけない出来事に一喜一憂した一日でした。