アツシ君が、弟のシュン君(保育園年中組)と一緒にお母さんに連れられ、つむぎの家に遊びに来ました。
「今日は、ヌマガエルを捕まえたい」と、虫取り網を持って、ため池に行きました。
二人で競争するかのごとく、カエルやマツモムシを追いかけ、夢中になって池の周りで遊んでいました。ふとシュン君の顔を見ると鼻水が垂れていました。手元にチリ紙がなかったので、ギシギシの葉を手渡すと、折りたたみながら片手で器用に鼻をかみ始めました。左手には、ガムシを握っています。
鼻水はすっかりきれいにふき取れたのに、ギシギシの葉が気に入ったのか、今度は自分で葉っぱをとり、葉を折りたたみながら鼻をかむしぐさをしていました。
近くで農作業をしていた川崎さんが、カマキリを見つけてくれました。
シュン君に握り方を教えると、すぐに挑戦し、上手に捕まえています。お兄さんのアツシ君は、まだ自信がないようです。
叔父の家のゴンタが散歩に来ました。シュン君は「おいでおいで」をしていますが、アツシ君はお母さんに身を寄せています。
アツシ君は、ハセ掛けした稲に興味を示しています。毎日食べているごはんであることをお母さんが教えてくれました。
もみ殻を破いて、お米を出しています。「食べてごらん」というと口に入れ噛みしめていました。
「これなあに!」と田んぼに生えていたいた植物を手に取り見つめています。「泥を落として見ると,何だかわかるよ」
「お米だ!」こぼれたモミから芽を出し、稲になっていました。
アツシ君とシュン君は、泥団子づくりを始めました。ギシギシの葉っぱのお皿に団子を載せ、お母さんへのごちそうができました。
ギシギシの葉でお面を作ってみせると、シュン君は興味を示し、自分で作ったお面をかぶって踊り始めました。
あまりにも上手な身のこなし方に感動して、お母さんに尋ねると、郷土芸能のささら舞を保育園で練習しているようです。
すっかり悦に入ったシュン君、踊りながら私を追いかけてきました。
チリ紙代わりに渡した1枚の葉っぱで、いろいろ楽しんでくれた綾里っ子と触れ合い、夢のある時間を過ごすことができました。
これからもつむぎの家は、人と自然をつなぎ、子どもたちの限りない感性を発揮できる場にしたいと思いました。