大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

グリーンウェイブ、今回はサクラの植樹

2013年06月14日 | 森林づくり

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昨日(13日)は、つむぎの家の山林で、綾里小5年生によるサクラの植樹体験をしました。

台風から変わった熱帯低気圧の影響で、朝から霧雨が降っていましたが、植樹にとっては良好な日よりとなり、予定通りに実施しました。

現地での開会式後、グリーンウェイブの説明と木を植えることの意義や役割について、真剣に話を聞いている子どもたち。この後、植樹に取り掛かりました。

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2~3人のチームを組み、まず、スコップで桜の苗木を植える穴を掘っています。

今年、伐採・整備した場所ですが、木の根が張り巡らされていて、掘るのが大変でしたが、各チームとも協力し合って穴掘りに挑戦していました。

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山の斜面での植樹は、大変な作業ですがみんな懸命に取り組んでいます。


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自分の背丈以上に育った桜の苗木、一本一本を、サクラの根元が隠れる、約30㎝ほどの深さに穴を掘り、3人ペアーで苗木を植えています。

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根元の土をしっかりと踏み固め、木を植え終えた後は、立札に植樹の日付や名前、そして思い思いのメッセージを書いています


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このみちやんが植えた木の側には「元気に育ってね☆」との思いを寄せた札が立ちました。

来年には、ソメイヨシノの花がいっぱい咲くといいですね。


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植樹体験を終え、みんなで記念撮影。

曇り空で蒸し暑く、汗びっしょりになりながらの作業でしたが、自分たち一人ひとりの記念植樹を終えた達成感で、疲れも吹っ飛び、みんな笑顔いっぱいの表情を見せてくれました。


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霧雨は途中で上がりましたが、地面は濡れている状況でしたので、昼食は、つむぎの家の中でとることにしました。

この日は6年生が修学旅行の日。学校給食はお休みで、みんな手作り弁当です。色とりどりのおいしそうな弁当を食べながら、遠足気分で嬉しそうに会話が弾んでいました。

食事後の感想発表では、「穴を掘るのが大変だったけど楽しかった!」「きれいな花を咲かせてほしい!」「10年後にサクラの花を見に来ます!」等、の思いが寄せられました。この子たちの10年後は、21歳。どんな桜の林になっているのか楽しみです。

植樹した山が斜面の上、ヤマウルシの切り株やツタウルシ、トゲのあるサンショウやタラノキの切り株など危険な植物も多く心配しましたが、怪我もなく無事に植樹体験を終えることができました。

子どもたちにとっては初めての体験だったようで、成人して故郷を離れることがあっても、自らの手で植樹したことを思いだし、サクラの花に会いに来てくれることでしょう。


散策ルート確保に汗を流したどろんこ隊

2013年03月24日 | 森林づくり

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昨日は、泥んこ隊の若者たちが里山整備の手伝いにやって来ました。そこで、南尾根散策ルートと散策路入口を結ぶ、かつての「ソリすべり道」の整備をお願いしました。

ここには椎茸のほだぎの枯損や、間伐材の丸太などが積まれて、道がふさがっていましたが、どろんこ隊の4人が約3時間かかって入口までの散策ルートを確保してくれました。7か月の健太郎君もお母さんと一緒に働いてくれました。


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「終わりましたので見てください」と石橋さんに声を掛けられ、見に行ってびっくり。

見違えるほどきれいに片づけられていました。「里山整備で道に横たわっていたクリやサクラの生木は重いのでこのままでいいです。」と言っておいものまで片付けてくれていました。さすが若者たち、惜しみなく力を出してくれました。

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「これまで藪や枯損木でふさがれていたこの道は、地域の子どもたちの格好の遊び場であり、冬はソリすべり、秋はヤマグリ拾いや秘密基地作り、春・夏はカタクリやヤマツツジなどの山野草の鑑賞地として遊びまわった思い出の場所です。この道が復活することによって、山野を駆け巡る子どもたちが来てくれるとうれしいね!」とかつての山遊びの道が繋がったことを話すと、どろんこ隊の若者たちも満足顔の様子。


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作業を終えた若者たちは、散策路を通ってカタクリ山へ。

一週間前に来たときには見られなかっカタクリの芽出しを観察。あっちこっちに芽吹いているカタクリの葉を見て感激ひとしお。土肥さんは、カタクリを踏まないようにと慎重に足を運んでいます。


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その後、里に下りて今度は、みんなで山野草を摘みました。

石橋さんは摘んだふきのとうの香りをかいでいます。奥さんのイクコさんは7か月の健太郎君にもフキノトウの匂いをかがせていました。きっと山野草のほろ苦さが好きな子に育ってくれるでしょう。


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夕食は、みんなで摘んできた山野草のてんぷらを食べながら囲炉裏を囲んで御苦労会、お疲れ様でした。

この日に摘んだ山野草は、ふきのとう、カンゾウ、ユキノシタ、アサツキ、アシタバの5品でしたが、それに干し柿のてんぷらを加えて、みんなで乾杯。

自分たちで摘み、下ごしらえをして揚げた、今年初めての山野草のてんぷらはどんな味だったのでしょうか?若者全員が好き嫌いなく、「おいしい! おいしい!」と満足そうな笑顔を見せてくれました。

里山は、これから、カタクリ、ニリンソウ、アズマイチゲなどの花や、ゼンマイ、ワラビ、シドケ(モミジガサ)などの山菜の芽吹き、川や池ではオタマジャクシやドジョウなどが泳ぎ回る春が始まろうとしています。


森づくり第3弾-南尾根、カタクリ山の除伐整備が終了-

2013年03月14日 | 森林づくり

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南尾根の入口周辺と散策路の整備が終わりました。

尾根筋は、風倒木や立ち枯れが至る所にあり、散策路をふさいだりしていましたが、除伐・裁断で広葉樹の林はとても明るくなりました。

また、林床は笹で覆われていましたが、笹刈りもしたので、この林床に、さまざまの植物の芽生えが期待されます。


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作業の進捗状況を見に行ったこの日は、最高気温が10度近くあり、汗ばむほどの暖かさで、薄着になって作業をしていました。北国にも春近しですが、三寒四温の行きつ戻りつの気候で、体温調節が難しい時期です。

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散策路斜面には、間伐材を使って階段が作られていました。

さすが、山作業の専門家。お願いしなくとも、私共の思いを汲み、自然にも人にも優しい、いい仕事をしてくださいました。

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こちらはカタクリ山です。

風倒木と笹薮にびっしりと覆われていましたが、3年越しの整備で除伐と笹刈りが進み、今年はかなり明るく日が当たるようになりました。

少々整備しすぎたのではとの心配もよぎりますが、この林床いっぱいに、カタクリのピンクの花で埋め尽くされる日を夢見ています。


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カタクリ山の尾根には、コナラやスギの間伐材を利用した椅子も創って置いてもらいました。

ここからは、正面に綾里富士、眼下には綾里の街並みを望むことができます。春はシュンランやカタクリ、夏はヤマユリやギボウシ、そして秋にはコシアブラやカエデなどの紅葉が楽しめそうです。

作業は今月いっぱいの予定ですが、来週からは山の神様が鎮座する和竹に覆われた小高い丘の整備をお願いしました。かつて椿油を採っていたというヤブツバキの大木に囲まれた中に立つ石の祠の周辺整備です。


森づくり-第2弾-南尾根下の間伐が終了しました

2013年02月26日 | 森林づくり

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2月11日からスタートした森林整備の第2弾、南尾根側の杉林の整備が昨日終わりました。

http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20130215

間伐により、うっ閉していた杉林がすっきりし、夕日を浴びています。


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森の入り口、カツラの木から街に向かって見た景色です。ここは冬の時期は陽がささず鬱蒼としていたところです。

樹間を通って日差しが林道まで降り注いでいます。日陰になってかたまっていた雪も融け始めました。


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スギ林上の南尾根に広がる雑木林も、林間から見えるようになりました。前日に降った雪が、樹冠を通り抜け、地面はうっすらと雪化粧しています。

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杉林の中で天井を見上げると、うっ閉していた樹冠から青空が顔をだし、息苦しさから解き放たれた木々たちが深呼吸しているようです。

今年はスギ花粉の飛散が多いと言われていますが、この杉林は除伐で青々としており、他の山と比べて杉の実も少ないようで、花粉の飛沫もそれほどひどくはない予想です。


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昨日の作業の様子、小雪降る中、森づくりに取り組んでくださった作業員の方々です。昨日も氷点下5度の冷え込みの中、朝早くから作業をしてくれました。

今日からは、森林整備の第3弾がスタートします。場所は南尾根散策コースの入り口周辺の立ち枯れや風倒木の片づけと、カタクリ山の不要木の除伐や整備です。

三寒四温の中、里山にも春の兆しが見えてきました。つむぎの家の周りの環境整備も一段と進んできており、小さな生き物たちは冬の眠りから覚め、植物たちは芽生え、芽吹き、次第に緑いっぱいの里地・里山になってほしいと願っています。


森づくり、第2弾がスタートしました

2013年02月15日 | 森林づくり

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森林整備第2弾は、南尾根側斜面のスギとアスナロの植林地です。この斜面の尾根筋は広葉樹の林で南尾根散策路になっています。

長年放置されたスギ林は、鬱蒼としており、林床にはササが生い茂り、木々は脇枝を伸ばし、下の林道や対岸の里地への陽射しを遮っていました。そのため雪も融けにくく、写真のように日陰は凍てついています。

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スギ林の中のササは2m以上にも伸びていました。

写真は、ササ刈りをした直後の状況です。下草刈りだけでも林間がこんなにも明るくなりました。南尾根を歩きながら里地を望むことができるようになりました。


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植林地と広葉樹の森との境もきれいになりました。

ここはかつて木材搬出用の林道の一角で、冬に雪が積もると、地域の子どもたちがそりすべりをして遊んだ思い出の場所のようでしたが、ササが鬱蒼と生い茂ったうえ倒木が路をふさぎ、里まで下りることができなくなっていました。つむぎの家に遊びに来た子どもの父親が懐かしがって覗いていたのが印象的でした。


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昨日からは、間伐作業に入りました。細い木や曲がった木を除伐しています。傾斜もきつく、足場も不安定で作業は大変なようです。

今後は木材生産としての山ではなく、除伐して明るくなった空間に自然に芽生えてくる木々を育て、緑深い森へと誘導し、治山・治水としての機能はもちろんのこと多様な生き物で賑わう環境林としての森づくりを目指していきたいと思います。