熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

出雲市高浜遺跡から将棋盤と駒

2010-12-22 07:20:55 | 文章

先ほど、大石さんから「18時のNHKテレビで、鳥取県の遺跡からから古い将棋盤と駒が出土したニュースが・・」と、資料のfaxを戴きました。
「へーっ」と思って、確かめると次の通りでしたので、チョッと触れさせていただきます。

資料によれば、出土したのは「将棋盤の1面分の破片2個」と「駒」2枚。
遺跡は鳥取県出雲市の高浜Ⅰ遺跡。
時代は、15世紀から16世紀初頭とのこと。それが正しければ、室町時代中頃のものである。

「駒」は写真のみで詳しく触れられておりませんが、如何にもあり合わせの木片を自給自足で加工した物だということが分かります。
2枚は何の駒かは分かりませんが、縮尺から駒の高さはおよそ3.2ミリ。
現代の平均的な駒に比べてやや大きいようです。

「盤」は、9間に刻まれた升目(升目が書いてあるのか、彫ってあるのかは説明ナシ)が分かる写真が寸法とともに示されています。
厚み約1センチ~0.85ミリとごく薄い板盤であり、何かの拍子で割れて破棄された物だと考えられます。
2つの破片は、盤の一間目と9間目あたりの両端部分であり、中央部の7間分は見つかっていないが、どのような盤であったかは容易に推論出来、資料を参考に、小生なりの考察を交え、解説を試みます。

1、材種は杉とのこと。(この部分、修正)
  形状から見ると、元々は家具類、例えば器局や箱などの蓋のようなものを「盤」に再利用した物であること。
  (写真上部にある突起部分。これは盤には不要だが、原型をそのまま残して使っている)
  従って、本来の将棋盤でなく、誰かが自給自足で工作したものと言える。

2、 写真で見ると、升目はほぼ正方形の、およそ38センチx38センチ。
   その理由は良く分からないが、たまたまこの板が正方形であったから、ではないか。

3、9x9升を盤面いっぱいに描いてあるのは、現在のやや長方形な盤に慣れ親しんでいる者として少し違和感を感じるが、
  ゲームをする上で問題が無く、わざわざ長方形にする手間の必要性を感じなかったからであろう。

4、当時は盤の決まった寸法(定寸)は無かったし、格式ばったものではない。
  この盤(駒もそうだが)は庶民の手作りであり、駒の大きさに合わせて作った実用品である。  

5、盤の出土例としては、2例目だそうである。
  駒と比べて出土例が少ないのは、本格的な盤は駒と違って、消耗品では無いから、伝世品でこれより古いものがある可能性は
  捨てきれないし、そのあたりは良く研究されていないから、「最古」というのは、更なる検証が必要ではあろう。
  

 以上。
 
 皆さんのご意見はいかがですか。
 

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追加指定

2010-12-22 07:18:16 | 文章

大阪府島本町にて、水無瀬神宮に遺された「将棊馬日記」が、歴史的文化財として追加指定されました。

これは一昨年、「水無瀬駒」が指定された時点で、所在確認中でしたが間に合わず、現物が確認でき次第追加認定することになっておりました。
このたび、その手続きが終わったということです。

写真は前にも披露したと思いますが、小生蔵の「兼成卿の色紙と短冊」。
左側に少し見えているのが、「将棊馬日記」。これはレプリカです。

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菜の花

2010-12-22 05:08:39 | 写真

12月22日(水)、曇り。

昨日は雨が降ったり止んだり。
夕方には3年ぶりの「皆既月食」があったそうですが、生憎雲が厚く、見ることができませんでした。

写真は「菜の花」。
春ですね。
一昨日、花屋さんで見つけてシャッターを切りました。

昨日も一日中、盛り上げ。
8時過ぎからはじめて、17時30分ごろまで。
そう長くは無いのですが、それでも眼が疲れます。
眼を休めるのはコーヒーを入れたり、昼食時だったり、チョッと寝転んで眼をつむったり、表へ出て空を見上げたり、そうやって眼を休めたり、気晴らししています。

眼が大切。
それに、パソコンは眼を使うので、ほどほどにしておく事にします。

ではまた。

 

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駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726