万葉短歌-悠山人編

万葉短歌…万葉集全4516歌(長短)のうち、短歌をすべてJPG&TXTで紹介する。→日本初!

万葉短歌0866 はろはろに0795

2013年02月05日 | 万葉短歌

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万葉短歌0866 はろはろに0795

はろはろに 思ほゆるかも 白雲の
千重に隔てる 筑紫の国は  吉田連宜

0795     万葉短歌0866 ShuC144 2013-0205-man0866

はろはろに おもほゆるかも しらくもの
  ちへにへだてる つくしのくには
吉田連宜(よしだの むらじ よろし)=第864歌参照。
【編者注】題詞読下しは、「君を思ふこと尽きずして、重ねて題(しる)す二首」。その第一首。
【訓注】[真名仮名全対応]はろはろに(波漏々々尓)。思ほゆる(おもほゆる=於忘方由流)。白雲(しらくも=志良久毛)。千重(ちへ=知弊)。筑紫の国(つくしのくに=都久紫能君仁)。


万葉短歌0865 君を待つ0794

2013年02月04日 | 万葉短歌

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万葉短歌0865 君を待つ0794

君を待つ 松浦の浦の 娘子らは
常世の国の 海人娘子かも  吉田連宜

0794     万葉短歌0865 ShuC144 2013-0204-man0865

きみをまつ まつらのうらの をとめらは
  とこよのくにの あまをとめかも
吉田連宜(よしだの むらじ よろし)=第864歌参照。
【編者注】題詞読下しは、「松浦(しょうほ)の仙媛(せんゑん)に和ふる一首」。
【訓注】[真名仮名全対応]君(きみ=伎弥)。待つ(まつ=麻都)。松浦(まつら=麻都良)。浦(うら=于良)。娘子ら(をとめら=越等売良)[三句、五句とも]。常世(とこよ=等己与)。海人(あま=阿麻)。


万葉短歌0864 後れ居て0793

2013年02月03日 | 万葉短歌

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万葉短歌0864 後れ居て0793

後れ居て 長恋せずは 御園生の
梅の花にも ならましものを  吉田連宜

0793     万葉短歌0864 ShuC143 2013-0203-man0864

おくれゐて ながこひせずは みそのふの
  うめのはなにも ならましものを
吉田連宜(よしだの むらじ よろし)=「百済から渡来した医術家。はじめ僧恵俊(えしゅん)文武四年(700)八月、その医術の芸を活用するため、勅命によって還俗させられ、吉宜(きちぎ)の名を賜った。和銅七年(714)正月、憶良などとともに従五位下。養老五年(721)頃従五位上で、医術にすぐれた者として賞せられた。神亀元年(724)五月、姓吉田連を授けられた。以後、天平五年(733)図書頭、天平十年典薬頭を歴任。『懐風藻』に正五位下図書頭として詩二首を載せ、<年七十>とある。」
【編者注】題詞読下しは、「諸人の梅花の歌に和(こた)へ奉(まつ)る一首」。
【訓注】[真名仮名全対応]長恋(ながこひ=那我古飛)。梅の花(うめのはな=于梅能波奈)。


万葉短歌0863 松浦川0792

2013年02月02日 | 万葉短歌

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万葉短歌0863 松浦川0792

松浦川 玉島の浦に 若鮎釣る
妹らを見らむ 人の羨しさ  大伴旅人

0792     万葉短歌0863 ShuC134 2013-0202-man0863

まつらがは たましまのうらに わかゆつる
  いもらをみらむ ひとのともしさ 
大伴旅人(おほともの たびと)=第861歌参照。第316歌参照。
【編者注】「後人追和之歌三首」の第三首。
【訓注】[真名仮名全対応]松浦川(まつらがは=麻都良河波)。玉島(たましま=多麻斯末)。浦(うら=有良)。若鮎(わかゆ=和可由)。釣る(つる=都流)。妹(いも=伊毛)。人(ひと=比等)。


万葉短歌0862 人皆の0791

2013年02月01日 | 万葉短歌

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万葉短歌0862 人皆の0791

人皆の 見らむ松浦の 玉島を
見ずてや我れは 恋ひつつ居らむ  大伴旅人

0791     万葉短歌0862 ShuC134 2013-0201-man0862

ひとみなの みらむまつらの たましまを
  みずてやわれは こひつつをらむ 
大伴旅人(おほともの たびと)=第861歌、第316歌参照。
【編者注】「後人追和之歌三首」の第二首。
【訓注】[真名仮名全対応]人(ひと=比等)。皆(みな=未奈)。松浦(まつら=麻都良)。玉島(たましま=多麻志末)。我れ(われ=和礼)。恋ひ(=故飛)。