万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌2487 奈良山の2299

2017年05月29日 | 万葉短歌

2017-0529-man2487
万葉短歌2487 奈良山の2299

奈良山の 小松が末の うれむぞは
我が思ふ妹に 逢はずやみなむ   

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ならやまの こまつがうれの うれむぞは
 あがおもふいもに あはずやみなむ
=柿本人麻呂歌集。
【編者注】「寄物陳思」(2415~2507、93首)の第73首。男。
【訓注】奈良山の(ならやまの=平山)[下記注]。うれむぞは(有廉叙波)[下記注]。我が思ふ妹に(あがおもふいもに=我思妹)。
【編者注-ならやま】対応原文の出現か所は、次の通り。01-0029(長歌)平山乎超(ならやまをこえ)、04-0593楢山之(ならやまの)、08-1585平山乃(ならやまの)、-1588平山乎、10-2316奈良山乃(ならやまの)、11-2487平山、13-3236(長歌)常山越而(ならやまこえて)、-3237(長歌)平山過而(ならやますぎて)、-3240(長歌)楢山越而(ならやまこえて)、18-3836奈良山乃、17-3957(長歌)奈良夜麻須疑氐(ならやますぎて)。
【編者注-奈良山】電網からの引用(1)「平城山,寧楽山,楢山,那羅山とも記される。奈良盆地北部と京都府相楽郡木津町との境界を東西に走る標高100m前後の低丘陵。大和と山城を結ぶ古くからの交通路として,東部の奈良坂越,西部の歌姫越が利用された。この地域には多数の古墳があり,古くは和珥(爾)(わに)氏との関係が深く,皇族や有力貴族の陵墓も存在する。平城宮に供給する瓦を焼く瓦窯群が存在した。」(日立ソリューションズ・クリエイト『世界大百科事典 第2版』)
 (2)「奈良県北部、奈良盆地の北方、奈良市と京都府木津川(きづがわ)市との境界を東西に走る低山性丘陵。平城山、那羅山などとも書き、『万葉集』など古歌によく詠まれている。古墳も多い。現在、東半の奈良市街地北側の丘陵を佐保丘陵、西半の平城(へいじょう)京跡北側の丘陵を佐紀丘陵とよぶ。古代、京都との間に東の奈良坂越え、西の歌姫越えがあり、いまは国道24号、関西本線、近畿日本鉄道京都線などが通じる。奈良ドリームランド(1961年開園、2006年閉園)建設後は宅地開発が進み、都市基盤整備公団(現、都市再生機構)によって平城・相楽ニュータウンが造成された。」(小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』)
【編者注-うれむぞ】三省堂版『詳説古語辞典』、見出し語「うれむそ」の要点。副詞、「うれむぞ」とも。語義未詳。なぜ、どうしての意か。



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