A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

大編成物はバックの分厚いアンサンブルが魅力だが、人数が多ければいいという訳には・・・

2014-11-16 | MY FAVORITE ALBUM
Saxes Inc. / Coleman Hawkins・Zoot Sims・Phil Woods

今日は遠方で朝早いスタートということもあり朝4時起きのゴルフだった。真っ暗な中家を出た時の気温は6度。コースに近づくと外気温は0度。畑は霜で真っ白。11月もまだ半ばというのにすっかり冬景色。半袖からいきなり冬支度でスタートしたが、日が昇ると気温はどんどん上がってあっと言う間に暖かくなる。昼過ぎにはポカポカの気候、数時間で15度以上の気温の変化に体が付いていかない。スコアの方も、つまらないミスで大叩きが続いてあまりの乱打ちにペースがつかめない。仲間内のコンペの年間の勝者を決める最終戦であったが、よもやのブービーメーカー。締まらないラウンドであったが、来年に向けての糧にするため記録に残しておくことした。

さて、アルバム紹介の方はアンサンブル物を一枚。
同じ管楽器のアンサンブル物は、やはりビッグバンドの編成から影響を受けるのか、トロンボーンだとカルテット、サックスだと5本の編成が多い。アレンジャーにとって本数を増やしたらどうなるかという好奇心はあるとは思うが、余程何か意図を持たないとそれを実行することは無いだろう。

一方で、レコード会社やプロデューサーは何か思いつきや目先を変えるために、大人数の編成のアルバムを作ってみたいという誘惑にかられることはあるだろう。昔、100フィンガーズというタイトルでピアニストを10人集めた企画があった。ただ単に数が多ければいいだろうという企画はたいした結果が出ないのが常だが、聴き手にしてみれば出来はともかく果たしてどんな音が出るのか一度は聴いてみたいという興味が沸くのも事実だ。

このアルバムも、そもそもそんな企画だったのでは?アルバムジャケットを見ると、ホーキンス、シムス、それにウッズのサックスバトルのアルバムの様相でサックス好きの興味を惹くが、実はこのアルバムはサックスを12人集めたとんでもないアルバムだ。
無名プレーヤーばかりならまだしも、それなりに有名なプレーヤーが一同に会して演奏するとなるとメンバーのスケジュール調整だけでも大変だったと思う。

このような経緯で出来上がったアルバムだが、ソプラノサックスからバスサックスまで12名が勢揃いというのは圧巻だ。当時の有名グループ、テナーのアル&ズート、アルトのウッズ&クイルの両方が加わっているのも素晴らしい。それにコールマンホーキンズにジョージオールドの両ベテランも参加している。

この大所帯のアレンジを任されたのは、アレンジャーのボブプリンス。流石にメンバーを確定させるのも大変だったのだろう、プリンスはメンバーが決まってからアレンジを行ったそうだ。確かにジャズの場合、メンバーによって選曲やアレンジも異なってくる。このアルバムでもハーマンの名曲アーリーオータムやフォーブラザースが選ばれたのも、アルコーン、ズートシムスの参加があったからだろう。

流石に14人も集まると壮観だ。日によってメンバーの入れ替えはあるが参加メンバー全員がソロを披露するのも一苦労。一曲目のFugue for Tinhornsでは全員がソロを回すが、4小節ずつを順番に廻すという苦肉の策。他は曲毎にメインのソリストを決めてそれに合うバックのアンサンブルを付けるという構成だ。バックのアンサンブルが12人もいると、アレンジでも普段の5サックスとは違った仕掛けがいろいろできる。分厚いハーモニーだけでなく、各楽器の音色と音域を生かしたフレーズが随所に聴けるのだが。普通はサックスセクションとホーンセクションで分担するのを両方サックスでやっているようで不思議な感じだ。普段聴けないサウンドを楽しめるという点では企画賞ものだが。ソロはともかく、バックのアレンジに関して珍しさはあるがピンと来ない。自分はサックス好きなのだが。アンサンブルも人数が多ければいいというのものでは無さそうだ。



1. Fugue for Tinhorns     2:09
2. Broadway          3:36
3. The Gypsy          3:03
4. A Night in Tunisia       4:35
5. Four Brothers         4:20
6. Sometimes I'm Happy     2:56
7. Tickle Toe           2:25
8. Sweet and Lovely       3:28
9. Jumpin' with Symphony Sid  3:15
10. Early Autumn       3;25
11. Axmobile          2:11


Coleman Hawkins (ts)
Al Cohn (ts)
Zoot Sims (ts)
George Auld (ts)
Shekdon Powell (ts)
Morty Lewis (ts)
Herb Geller (as)
Phil Woods (as)
Gene Quill (as)
Hal Mckusick (ss)
Sol Schlinger (bs)
Gene Allen (bs)
Al Epstein (bs)
Shelly Cold (bass s)
Dick Katz (p)
George Duvivier (b)
Osie Johnson (ds)

Arranged & Conducted by Bob Prince
Recorded July and August 1959 in New York


サックシーズ・インク
クリエーター情報なし
ワーナーミュージック・ジャパン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする