Melody From The Sky / Scott Robinson plays C-Melody Saxophone
今年もマリアシュナイダーが来日する。昨年は初来日ということもあり会場のブルーノートは大盛況であったが今年も多くのファンがかけつけることであろう。
このマリアシュナイダーオーケストラのサックスセクションの重鎮にスコット・ハミルトンがいる。昨年はマンハッタンジャズオーケストラにも加わって来日した。秋吉敏子のオーケストラにもいたことがあるし、フルバンドでもコンボでもスタイルを問わず何でもこなせるオールマイティーなプレーヤーだ。一見特徴が無さそうだが・・・・
このロビンソン、自分のグループの演奏となると、スタイルはどちらかというとコンベンショナルなスタイルになる。それも、曲だけでなく楽器も古き良き伝統を重んじている。特に楽器のマルチプレーヤーふりは半端ではなく、今では博物館にでもいかなければ無い様な代物まで登場する。
さて、このアルバムの主役はCメロディーサックス。
トラディショナルジャズはクラリネットが主役。サックスは脇役であったが、時にテナーともアルトともつかないやや明るい感じのサックスの音色を聴くことがある。1920年代のサックスは、このCメロディーサックスがジャズでも多く使われていたようだ。今では作られていないCメロディーサックスの魅力を存分に味わえるのがこのアルバム。
曲も、当時のビックスバイダーベックの曲から、ロビンソンのオリジナルまでバラエティーに富んでCメロディーサックスの特徴を生かす選曲とアレンジが綿密に施されている。バックも単にピアノトリオだけでなく、オルガントリオ、ストリングスカルテット、アコースティックギター、マリンバ、ギターを加えたカルテット、トランペットを加えたクインテット、ピアノとのデュエットなど曲に合わせて実に多彩に考えられている。
エリントンの”Isfahan”も演奏しているが、この曲はジョニーホッジスの名演で有名なエリントンナンバー。先日来日したエリントンオーケストラではアルトのチャーリー・ヤングが好演をしていたが、ここではアルトとは一味違った魅力をこの曲に提供している。
“C Here”では、オルガントリオをバックに、コルトレーンのカルテットのようなアプローチまで、Cメロディーサックスがモーダルなジャズにも通用することを証明している。
個人の技を競い合うようなセッションプレーを重視した演奏も魅力だが、このようにプログラムされ尽くして何かをアピールしようというアルバムも貴重だ。
このアルバムが作られたのは1998年。この楽器の魅力を21世紀にも繋げようという意志でつくられたようだが、果たしてこのCメロディーサックスの運命は今ではどうなっているやら?
アメリカの家庭にはこのCメロディーサックスが使われなくなってたくさん眠っていたようだが、ネットオークションが普及してこれらの死蔵品が大分世に出回るようになったとか。復元・修理されて吹かれる機会が増えたのであれば、ロビンソンも同好の士が増えて喜んでいることだろう。
いずれにしても、ロビンソンの多芸・多才ぶりには恐れ入るばかりだ。
ライブではこんな演奏も・・・一度聴いてみたいものだ。
Scott Robinson (C melody Sax)
Larry Ham (p,org)
James Chirillo (g)
Lee Hudson (b)
Jon-Erik Kellso (tp)
Mark Shane (p,org)
Greg Cohen (b,bass Marinba)
Marty Grosz (g)
Klaus Suonsaari (ds)
Valerie Levy (vin)
Ming Yeh (vin)
Carol Benner (viola)
Hong-Chi Chen (cello)
Produced by Scott Robinson
Recorded by Jay Newland
Recorded at Edison Studio, New York City on November 11 & 12.1998
1. Davenport Blues Bix Beiderbecke 5:46
2. Where Is Love? Lionel Bart 3:45
3. Just Like a Melody Out of the Sky Walter Donaldson 2:59
4. Isfahan Duke Ellington / Billy Strayhorn 4:49
5. Yardville Scott Robinson 6:35
6. I'm Making Believe Mack Gordon / James V. Monaco 3:35
7. Saxophone Blues Al Bernard / Rudy Wiedoeft 8:27
8. This Is No Laughing Matter Al Frisch / Buddy Kaye 3:42
9. Sweet Rhythm Eddie Wilcox 4:26
10. The Swan (Le Cygne) Camille Saint-Saëns 2:36
11. Ups and Downs Scott Robinson 5:34
12. Count Your Blessings (Instead of Sheep) Irving Berlin 3:54
13. For No Reason at All in C Bix Beiderbecke / Frankie Trumbauer 3:32
14. Singin' the Blues (Till My Daddy Comes Home)
Con Conrad / Sam M. Lewis / Jimmy McHugh / J. Russel Robinson / Joe Young 2:37
15. C Here Scott Robinson 4:41
16. A Melody from the Sky Louis Alter 4:27
今年もマリアシュナイダーが来日する。昨年は初来日ということもあり会場のブルーノートは大盛況であったが今年も多くのファンがかけつけることであろう。
このマリアシュナイダーオーケストラのサックスセクションの重鎮にスコット・ハミルトンがいる。昨年はマンハッタンジャズオーケストラにも加わって来日した。秋吉敏子のオーケストラにもいたことがあるし、フルバンドでもコンボでもスタイルを問わず何でもこなせるオールマイティーなプレーヤーだ。一見特徴が無さそうだが・・・・
このロビンソン、自分のグループの演奏となると、スタイルはどちらかというとコンベンショナルなスタイルになる。それも、曲だけでなく楽器も古き良き伝統を重んじている。特に楽器のマルチプレーヤーふりは半端ではなく、今では博物館にでもいかなければ無い様な代物まで登場する。
さて、このアルバムの主役はCメロディーサックス。
トラディショナルジャズはクラリネットが主役。サックスは脇役であったが、時にテナーともアルトともつかないやや明るい感じのサックスの音色を聴くことがある。1920年代のサックスは、このCメロディーサックスがジャズでも多く使われていたようだ。今では作られていないCメロディーサックスの魅力を存分に味わえるのがこのアルバム。
曲も、当時のビックスバイダーベックの曲から、ロビンソンのオリジナルまでバラエティーに富んでCメロディーサックスの特徴を生かす選曲とアレンジが綿密に施されている。バックも単にピアノトリオだけでなく、オルガントリオ、ストリングスカルテット、アコースティックギター、マリンバ、ギターを加えたカルテット、トランペットを加えたクインテット、ピアノとのデュエットなど曲に合わせて実に多彩に考えられている。
エリントンの”Isfahan”も演奏しているが、この曲はジョニーホッジスの名演で有名なエリントンナンバー。先日来日したエリントンオーケストラではアルトのチャーリー・ヤングが好演をしていたが、ここではアルトとは一味違った魅力をこの曲に提供している。
“C Here”では、オルガントリオをバックに、コルトレーンのカルテットのようなアプローチまで、Cメロディーサックスがモーダルなジャズにも通用することを証明している。
個人の技を競い合うようなセッションプレーを重視した演奏も魅力だが、このようにプログラムされ尽くして何かをアピールしようというアルバムも貴重だ。
このアルバムが作られたのは1998年。この楽器の魅力を21世紀にも繋げようという意志でつくられたようだが、果たしてこのCメロディーサックスの運命は今ではどうなっているやら?
アメリカの家庭にはこのCメロディーサックスが使われなくなってたくさん眠っていたようだが、ネットオークションが普及してこれらの死蔵品が大分世に出回るようになったとか。復元・修理されて吹かれる機会が増えたのであれば、ロビンソンも同好の士が増えて喜んでいることだろう。
いずれにしても、ロビンソンの多芸・多才ぶりには恐れ入るばかりだ。
ライブではこんな演奏も・・・一度聴いてみたいものだ。
Scott Robinson (C melody Sax)
Larry Ham (p,org)
James Chirillo (g)
Lee Hudson (b)
Jon-Erik Kellso (tp)
Mark Shane (p,org)
Greg Cohen (b,bass Marinba)
Marty Grosz (g)
Klaus Suonsaari (ds)
Valerie Levy (vin)
Ming Yeh (vin)
Carol Benner (viola)
Hong-Chi Chen (cello)
Produced by Scott Robinson
Recorded by Jay Newland
Recorded at Edison Studio, New York City on November 11 & 12.1998
1. Davenport Blues Bix Beiderbecke 5:46
2. Where Is Love? Lionel Bart 3:45
3. Just Like a Melody Out of the Sky Walter Donaldson 2:59
4. Isfahan Duke Ellington / Billy Strayhorn 4:49
5. Yardville Scott Robinson 6:35
6. I'm Making Believe Mack Gordon / James V. Monaco 3:35
7. Saxophone Blues Al Bernard / Rudy Wiedoeft 8:27
8. This Is No Laughing Matter Al Frisch / Buddy Kaye 3:42
9. Sweet Rhythm Eddie Wilcox 4:26
10. The Swan (Le Cygne) Camille Saint-Saëns 2:36
11. Ups and Downs Scott Robinson 5:34
12. Count Your Blessings (Instead of Sheep) Irving Berlin 3:54
13. For No Reason at All in C Bix Beiderbecke / Frankie Trumbauer 3:32
14. Singin' the Blues (Till My Daddy Comes Home)
Con Conrad / Sam M. Lewis / Jimmy McHugh / J. Russel Robinson / Joe Young 2:37
15. C Here Scott Robinson 4:41
16. A Melody from the Sky Louis Alter 4:27
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