Jazz at the Musikverein / Andre Previn
RAY BROWNはConcordでジェイクハナと一緒に、カールジェファーソンが手掛けた多くのベテランの復活に付き合った。それ以前には、あのクインシーのAM時代の名作作りの片腕としても活躍した。ベースのプレーだけではなく、新人の発掘だけでなくベテラン達へのアドバイスや復帰にも手を貸す縁の下の力持ちであった。
そのブラウンは、89年一人の大物ピアニストの復活にも付き合っていた。そのピアニストはアンドレプレビン。50年代にはジャズピアニストとして活躍して、多くのアルバムを残している。シェリーマンとのマイフェアレディーはお気に入りのアルバムだ。クラッシックの世界に華麗なる転進をし、指揮者としては第一人者の名声を得るに至ったが、その間ジャズの世界にはしばらくご無沙汰していた。そのプレビンがジャズピアニストとして復活したのは27年ぶりのことであった。レイブラウンと一緒にギターのジョーパスのドラムレスのトリオの演奏が残されている。
その後も、ジャズの演奏を続けたプレビンは1995年にヨーロッパでコンサートを開いた。場所はオーストリアのウィーンの楽友協会のホール。毎年行われるニューイヤーコンサートの会場、クラッシックの殿堂だ。もちろんPAなどはない。3人のアコースティックサウンドがホールに響き渡る。そして、録音もそれに合わせたような味付けだ。当然、聴衆の拍手もクラシックコンサートの趣。曲はサボイでストンプに始まるジャズのスタンダードなのだが。プレビンのピアノは相変わらずスインギーなのだが、場所が違うと雰囲気が違って聞こえるのがかえって新鮮だ。ジャズとクラッシクの融合には色々あるが、クラシックの世界から帰還したプレビンが、ジャズの世界からレイブラウンとジョーパスを引き連れて再びクラシックの土俵に上ったようなアルバムだ。
1. Stompin' at the Savoy Goodman, Razaf, Sampson, Webb 5:58
2. André Previn Introduction 1:52
3. I Can't Get Started Duke, Gershwin 4:53
4. I'm Gonna Sit Right Down (And Write Myself a Letter) Ahlert, Young 5:56
5. Medley: What'll I Do/Laura Berlin, Mercer, Raksin 6:56
6. What Is This Thing Called Love? Porter 5:27
7. Captain Bill Alexander, Brown, Ellis 4:24
8. Satin Doll Ellington, Mercer, Strayhorn 7:17
9. Hi Blondie Previn 5:04
10. This Time the Dream's on Me Arlen, Mercer 4:49
11. Medley: Prelude to a King/Very Thought of You/Come Rain or Come Shine
Arlen, Ellington, Mercer, Noble 9:57
12. Sweet Georgia Brown Bernie, Casey, Pinkard 6:24
André Previn Piano
Ray Brown Bass
Mundell Lowe Guitar
Alison Ames Executive Producer
Reinhard Lagemann Engineer
Elizabeth Ostrow Engineer
Recorded live in Concert Jun 24, 1995
at The Musikverein Vienna, Austria
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