彌栄会オフィシャルブログ

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第25回全国老人保健施設大会~岩手②~

2014-10-31 07:00:00 | 介護老人保健施設やよい苑
平成26年10月15日(水)~17日(金)までの3日間、岩手県盛岡市民文化ホールをメイン会場に、第25回全国老人保健施設大会岩手が盛大に開催されました。


最終日


ホテルメトロポリタン盛岡 NEW WINGにて行われた演題発表、全般的なケア⑲の座長を、当苑の黒田看護師長が務められました。


この内容については後日にてご報告いたします。


黒田師長の座長終了後は、メイン会場である岩手県盛岡市民文化ホールにて行われたシンポジウムⅢ「地域包括ケアシステムにおける老健施設の役割」を受講しました。


各地域また事業面における視点から、地域包括ケア構築に向けての役割や取り組みそして、それがもたらすであろう成果などについて学びました。


シンポジウム終了後は、別会場で行われた語り部さんによる震災体験を拝聴しました。



福島県における地震、津波そして原発からの避難を主題とした体験でしたが、必要となる情報が乏しい中での避難の難しさ、また日頃からの準備の大切さや少しの行動の差で後々の結果が変わってしまうことを拝聴しました。また、地域によっては一般的に取り挙げられている事柄よりも深刻な状況が今なお続いていることを再認識しました。


その後、メイン会場に移動し市民公開講演Ⅱを受講しました。


「音楽の絆」をテーマとした、作曲家の千住明氏による講演でした。



実父また実母を看取られた経験や、人が生涯を終える時に伝えようとすることそれらの体験から生まれる親と子の絆など、誰もが体験しなければならないことについて話されました。


人が人と関わるうえで本当に考え深いお話で、それを職業としている者にとって今後の職業人としてのあり方を見つめ直す内容となりました。


また、千住氏は東日本大震災の発生後は音楽活動を再開されるにあたり、世の中の状況から決断することが気持ちの中で非常に難しかったこと、震災後の被災地において音楽活動以外の支援を行おうとした時は、幼稚園の教員から「園歌という形で今回の災害を後世の子供たちに伝え、少しでも役立てていきたい。」という依頼から、関わる方々の言葉を募り、園歌を作ったことなどについても話されました。


そして、そういった気持ちを園歌のフレーズも入れながら作られた「坂道のうた」を千住氏が指揮し、地元各高の高校生の方々が合唱され市民公開講演は終了しました。


千住氏の講演内容と高校生による合唱に会場内も感動し、司会者も感動のなか、涙ぐまれていました。


市民公開講演終了後、今大会の閉会式が行われました。



東憲太郎全国老人保健施設協会会長の閉会挨拶の後、大会会長である岩手県長澤茂支部長が挨拶されましたが、震災後3年の間に大会実務担当の半数が様々な事情により入れ替わってしまったことなどにふれながら、「やっと想いを遂げることができました。」と話されました。


大会長の並々ならぬ気持ちと挨拶の中で浮かべられた涙に、会場の参加者も大きな拍手で応えました。


その後、次回開催地である神奈川県の赤坂大会長への大会旗引継ならびに大会長挨拶が行われました。


そして、鎌田大会副会長による閉会宣言をもって、第25回全国老人保健施設大会 岩手は盛大な拍手のなか、閉会しました。


私にとって今回の大会は、人に感謝すること、人に寄り添うこと、その人らしさを大切にすることなど、介護という職業に携わるなか、人としての根幹となる部分において、これまで行ってきたことの振り返りと今後必要なことについてその両方を学ばせていただいたように感じています。


また、複数ある会場の各地点において、親切に笑顔で案内をしていただいた大会運営に携わる岩手県内の老健職員さん、各ボランティアの皆さんの温かさは、一つのことを成し遂げようとする熱い気持ちを感じました。


そして、東日本大震災を乗り越え、これだけの規模の大会を開催されたことに敬服し、私自身も同じ老健施設の職員として、一層頑張らなくてはいけないと強く思いました。


今回、素晴らしい大会に参加させていただき、本当にありがとうございました。

介護老人保健施設やよい苑HP

投稿者:やよい苑事務長・林
コメント
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