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笑われる

2018-04-28 11:45:20 | 日記
「K子、そんな恰好でどこへ行くの?」「S子ちゃんの家よ、庭で遊ぶんだから、これでいいのよ」「いけません、S子ちゃんのお母様はきちんとした方なのよ、あなたはいいけれど、ママが笑われます」。私が小学校1,2年生の頃の、祖母と叔母(K子)とのやりとりである。叔母は私より8ツ年上だったから、女学校の2,3年生だった。もう戦時だったが、まだ空襲はなかった。叔母は、いわゆるお転婆娘だったから、服装も気にしない方だったのだろうが、祖母は身だしなみにうるさかった。女の子だからということもあったと思うが、行先の家にいるお母様を気にするところが、いかにも祖母らしかったと今でも思う。

現在の私の外出先は病院とデイサービスサロンぐらいのものだ。家人が運転する車で行くのだし、着衣なんかどうでもいいようなものなのだが、それでも家人に着替えを命令される。家人が何度にあるタンスあたりから、その日の上下をもって来る。新品のカラフルなスポーツシャツが出て来る。「こんなの、あったっけ?」「去年の冬のバーゲンで買ったのを忘れていたのよ」となる。その種のものが何枚かある。「俺のものは買うなよ」と家人には何度も言ってある。明日をも知れぬ生き過ぎ人間の外出着を買ってもモッタイナイと思うからであり、それは当然の理屈である。でも、家人は、いつの間にか買い込む。家人のところに通信販売のカタログが送られて来る。それを熟読するのが彼女の趣味である。その中に男物もある。私の身体に合う3L、4Lサイズを発見する。ま、すべてはそこから始まるのだ。

デイサービスサロンに来る老人の身なりもきちんとした人が多い。ほとんどは私と同じように、家族が選んだシャツやセーターであり、ズボンであるだろう。「病院も、デイケアも、皆さんが見ているわよ。みすぼらしい恰好をしていたら、私達家族が笑われるのよ」ということも多いのだろうと想像する。7

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