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敬語

2020-06-23 13:31:21 | 日記
タイちゃんは家人の姪の息子である。今年の4月に高校生になった。前にも少し書いたことがあるが、小さい頃から読書家である。中学生時代から、家人や娘に対して敬語を使うようになった。「うん」が「はい」になり、「そうだよ」が「そうです」になった。それがわざとらしくない。自然である。自然だからカッコいい。礼儀正しさが身についている感じになる。聞いていて、実にすがすがしい。

私が高校2年生のときに叔父が結婚した。相手は東京世田谷で個人医院を営むY家の長女K子さんで、彼女には3人の弟がいた。3人とも慶應ボーイで、長男は父を継ぐべく医学部に学んでいた。惜しむらくは、Y家の女主人はすでに他界していた。Y家では亡母も含め、すべての目上の家族をサマづけで呼んでいた。3人の弟たちは、K子さんをお姉サマと呼ぶ。もちろん父親はお父サマであり、末弟は2人の兄をお兄サマと呼ぶ。そのK子さんが我が家に嫁に来ることになって私は困った。お姉サマは恥ずかしかった。叔父はY家に倣って、お姉サマと呼ぶのを私に期待している様子だったので、私はあらかじめ断った。「お姉さんでいいでしょう?」と言った。それをそばで祖父が聞いていた。そして、口には出さなかったが、「いいさ、いいさ、だいたい町医者風情の家で、みんなをサマづけにするなんて行き過ぎだ」と顔に書いてあった。

家庭内の敬語というのは易しいようで難しい。そしておもしろい。ま、大半の家では親子兄弟姉妹は、昭和の前半を除けばタメグチだろう。そこに他人が入って来る。嫁や婿が入って来る。嫁は最初は姑に対して敬語を使うが、馴れて来ると、「お義母さん、そんなにお塩を入れたらダメよ!」になる。もちろん仲が好ければそれでいいのだけれど。

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