Takepuのブログ

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台湾の選挙でまた銃撃事件

2010-11-27 03:59:21 | 時事

台湾ではあす、台北市や新北市(旧台北県)、高雄市など5大市の市長選や市議選の投開票日。前日の26日、台北県の市議選の応援に参加していた連戦・元副総統(国民党名誉主席)の長男で国民党中央委員の連勝文氏(40)が、銃撃された。顔を負傷したが生命に別状はないという。だが、流れ弾にあたった一般市民が死亡した。犯人はその場で取り押さえられた。

選挙運動最後のお願いのときの銃撃といえば、2004年の総統選挙の最終日の3月19日、台南市で該当パレードしていた民進党の陳水扁と呂秀蓮の正副総統候補が銃撃を受け負傷、翌日の選挙結果では陳水扁が僅差で当選したことを思い出さざるを得ない。このとき選挙で陳氏に敗れた国民党候補は連戦氏だった。この暗殺未遂事件は、国民党側は「自作自演」と攻撃したが、検察当局は事件後に自殺した男性による単独犯と結論づけ、捜査は終了した。

台北県(新北市)といえば、民進党の蔡英文主席が市長選に立候補している重点地区。これまでの世論調査によると、蔡主席が国民党の朱立倫候補を僅差でリードしていると報じられている。これまで北部は国民党が優勢で、高雄や台南など南部で民進党が強いとされてきたが、もし蔡主席が新北市長に当選したら、再来年の総統選挙への弾みになるに違いない。支持率が低迷傾向の馬英九総統ら国民党陣営には大ピンチだ。

まさか、国民党側がやらかしたとは思えないが、明日の選挙結果は注目だ。

台湾からの報道によると、警察当局の初期捜査の結果、逮捕された林正偉容疑者は「馬面」という暴力団組織の一員と見られているが、特に政治的な動機はないという。そういえば、陳水扁銃撃事件をネタにした香港映画「弾道」では、犯人はやはり総統に雇われた暴力団関係者として描かれていた。香港映画なので、反台湾独立、反陳水扁の中国共産党系の息のかかったストーリーみえみえだったが。

弾は連勝文氏の左下あごから口の中をつきぬけ、右の頬から外に出たという。命に別状はないが、顔面骨折しており手術したそうだ。腹を弾がかすっただけの陳水扁に比べれば傷は重いなあ。自作自演とするのはちと無理かも。