Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

台湾南部地震 一斗缶

2016-02-09 02:55:17 | 時事
台湾南部の台南、高雄を襲ったM6.4の地震。死者38人が確認され、100人規模が依然行方不明で予断を許さない。
ただ、日本のメディアには現れているが、倒壊、多くの犠牲者を出した台南市永康区の16階建てビルは、鉄骨の代わりにつながっていない空洞の一斗缶が多く見つかり、違法建築ではないか、との声が出ている。

台湾メディアを検索してみても、現段階では人命救助最優先で、原因関係や責任の追及はその後になるようで、あまり多くの紙面を割いた報道はされていない。

一斗缶について、99年9月21日に台湾中部を震源に、M7.6の地震が発生、2400人が犠牲になった集集大地震のときも、見受けられた。
社命で発生当日の午前便で台湾に飛び、正午過ぎには台北に着き、その日のうちに台中県の被災地で取材した。このときににも救助の指揮に当たった消防隊員は「違法建築の疑いがある」と話してくれた。


その後、台湾メディアが鉄骨の代わりに空の一斗缶が使われて容易に崩れる、と指摘していたが、今回もまったく同じような構造のビルのみが被害を受けているようだ。映像で見る限りは、この十六階建てのビルの周りはそれほどダメージを受けておらず、また、この程度の震度でこれだけ多くの犠牲者を生むのはj考えにくく、「人災」の文字がちらつく。

おそらく日本だったら、違法建築の責任者を追及して全国に同様事案はないかどうか調査を始めるだろう。耐震偽装やくい打ち不正以後に日本政府の肝いりで調査したり、原因究明したり。日本人の感覚では当たり前だが、中国では全く、台湾でも16年たっても、当時の被害を教訓とすることもなく、また違法建築を調査、取り締まることもなく、今回の地震を迎えてしまったと言うことか。

99年地震の当時の総統は李登輝、行政院長は蕭万長。国民党政権がこのときの違法建築を徹底して改善しなかった、という責任を負わせられるのか。当時の台南市長はすでに民進党の人間で、その後現在の頼市長まで民進党市長が続いているので、民進党に火の粉が降りかかってくるのか。

写真は99年の地震の際、発生翌日に被災地の埔里に赴いた蕭万長・行政院長。

おりしも台湾総統選を終え、5月20日の蔡英文総統就任式までの政権移行期に起きた今回の地震。民進党があまり露骨に国民党攻撃をすれば、台南の市長の責任も問われるし、国民党を攻撃しても、相手は李登輝だし。李登輝は阪神淡路大震災のときに、日本の村山富市首相の初動が極めて遅かったことを、愛読する日本の週刊誌、月刊誌などで熟知しており、集集地震が発生したときは、自らも含めて直ちに対策を実現に移すなど、迅速な対応が目立ったという。


中国外交部会見で「台湾総統」

2016-02-08 02:02:54 | 時事
2月5日の中国外交部の定例会見で、台湾「総統」という言葉が現れた。極めて異例、と台湾の中央通信が報じた。数日たっても外交部のサイトから消えずに残っている。



中身は:
最近台湾「総統」蔡英文のフェイスブックが、中国大陸からのたくさんのネット攻撃を受けているが、中国政府が裏で糸を引いている、と見るものがいるが、どうか?

という質問で、
外交部の陸スポークスマンは
まず、台湾は中国の一部分だということを指摘しておきたい。主権問題のいくつかの言い方に及ぶが、我々は一つの中国の原則に基づいて処理したいと考えている。質問についてだが、私はそのような証拠を知らない。事実、ネットの安全については日々様々な話が飛び交い、根拠のない言論や評論について、我々がそれら一つ一つに我々が答えたとしても、時間の無駄だ。

というような内容だ。台湾の中央通信はこのような場合は、「台湾地区の指導者」などの表現を使うはずだが、いままで消えずに残っているのは?などと邪推している。
ちなみに台湾の総統はまだ馬英九のはずだし、質問者の間違いだが、それらも正確に言ったままを記録している、という考えなのだろうか? 春節休みに入って、そんなサイトの訂正など大した問題ではない、ということなのか。
いずれにしてもあまり深く考える必要もないような気もするが。