Takepuのブログ

中国旅行記とか、日ごろ思ったことなどを書きたいと思います

Pana系Xacti

2011-05-27 09:45:36 | Weblog

パナソニックが、子会社化した三洋電機(SANYO)の(一部で)人気商品だった縦型動画デジカメ「Xacti(ザクテイ)」の自社ブランド版3機種を発表した。水中撮影もできる「WA10」、高画質モデル「DC15」、廉価版普及機「DC1」の3機種で、三洋電機としての最終モデルと同じ品揃えだ。おそらく見た目の塗装と外部やソフトウエアを多少変えただけで、三洋電機Xactiのモデルをそのまま出しただけに違いない。内臓メモリーが多少多くなったぐらいで、あまり影響はない。
パナの子会社になったことで自社ブランドを急いで出したということだろう。特段愛称をつけていないので「ザクティ」の名は消えることになる。どうせなら、名前ぐらい残せばよかったのに。

三洋電機の最終モデルになかった、筆者が愛用するかつての最高級機種「DMX-HD2000」の後継機は見当たらない。高級機はパナの従来機を使えということなのだろう。「暗いところに強い」というDC15がどのくらいの性能なのか、電池がどのくらい持つのか、気になるところだが、とりあえず今のHD2000とHD1000を大事に使っていくことになるだろう。

性能面を見てみると、パナの新しいテレビから、撮影済みSDカードを差し込むとそのまま見ることができるという。カメラ側の改良というよりテレビ側の問題だろう。そんなのは、かつて紹介したLG電子のBDプレーヤー「BD370」があれば問題なし。とりあえずフォーマットがAVCHDにならずに軽いH264を維持したのは、ユーチューブなどへの投稿に利用しやすい、というメリットをパナ側も認識していたのか。


桜開花

2011-03-27 09:10:37 | Weblog

日本は地震で相変わらずバタバタと大変。関東では計画停電、国の規定を超える放射性ヨウ素が検出されたくさんの野菜が出荷停止、ガソリン不足で価格が高騰と、日本にいれば毎日こんな暗いニュースばかり。

で、開花宣言って報道されたのかなあ、と思うぐらい、ニュースは毎日地震と原発ばかりだが、近所の桜がほころび始めた。気象台に近いので、この地区の標準に近いのでは。3月22日に開花宣言したようだ。ぜんぜん気がつかなかった。昨年より8日遅く、平年より4日早いとのこと。見ごろは3月末から4月上旬か。去年は3月29日に「桜満開」とこのブログに書いていた。
ただ、今年はここのところ冷え込んだり風が強い日もあったので、一部花びらが散ったところもあった。

嫌なことばかりではなく、桜が咲いて春が来る。さあ、がんばろう。

名護屋城、平戸、九十九島

2011-02-01 22:51:14 | Weblog

九州の西側の佐賀県名護屋城、長崎県平戸、佐世保を経由し、武雄温泉まで行ってきた。
名護屋城とは、豊臣秀吉の朝鮮出兵=1592年の文禄の役(朝鮮では壬辰倭乱)、1597年の慶長の役(同・丁酉の再乱)=の際の日本側の前線基地になったところ。秀吉もここまで来て、能役者を呼んで楽しんだりしたらしい。規模はとても大きく、城の回りには徳川家康や上杉謙信、小西行長など名だたる大名の陣がある。
韓国の釜山に行ったときに、蔚山の手前にある「西生浦倭城(ソセンポウェソン)」を見てきたことがある。桜の名所だが、城作りの名手、加藤清正が作ったと言われ、石の土台が弧を描く「武者返し」になっている。名護屋城は、いろいろな大名が部分ごとに分担して作ったとされ、統一的なデザインは見られない。こちらが国内の出発基地なら、西生浦倭城は敵前基地だ。文禄の役の時に建てられたらしい。
本丸が建っていたとみられる場所のど真ん中には、東郷平八郎の筆による「名護屋城跡」の石碑がある。

城の脇には県立の博物館がある(無料)。海戦を行った李舜臣将軍発案の朝鮮側の「亀甲船」の模型や、中国・明の万暦帝が秀吉によこした書のレプリカなどがある。「秀吉を日本国王に封じ、金印や冠を贈る」などと書いてある。日韓交流を意識しているようで、両国の歴史教科書の翻訳なども置いてある。1600年の作といわれる豊臣秀吉の木像(レプリカ)もあり、死後すぐの作品ゆえ、本当の秀吉の姿に似ているのではないか、と思った。よく知られている細面の肖像画とはちょっと違い、丸っこくてクシャクシャの顔で、まさに「サル」だ。


呼子でイカを食べてから(いろんな人に進められた海上の店だが、たいしたことなかった。前回ほど感激しなかった)、車で約3時間、平戸に着く。平戸は小さな町。前に一度来たことがある。平戸城の天守閣からは平戸大橋や平戸港、町並みやザビエル教会(戦後の建築)などが一望できる。

「六角井戸」というのは、国内にこのような形の井戸は見られないので、中国人が作ったでものではないか、というあくまでも想像のうえでの中国風井戸。平戸は中国との交流が盛んで福建省などとのつながりが深かった。台湾でヨーロッパからの侵略に抵抗した鄭成功が生まれたところ。父親の鄭芝龍と平戸の日本人女性の間に生まれたのが鄭成功だ。鄭成功出産に際し、母親が産気づき、しがみついたという岩もあるが、街中から離れているので今回は割愛した。

観光地として当地がアピールしているのが、教会と寺院が一度に見えるというこの角度からの絵。
奥にあるのがフランシスコザビエル教会。寺院は特に入らなかった。アングルに注意を払わないと墓石がたくさんフレーム内に入るので、風水などを気にする人にはあまりお勧めできない。ま、見るだけ。感動するほどのものでもなし。

で、温泉が出るというので、平戸で一泊1人9800円、伊勢エビ一人一尾、ヒラメの刺し身付き、というディスカウント料金のホテルに泊まった。天皇も泊まったというホテルだが、継ぎはぎ継ぎはぎで館内が迷路のようになっていて、風呂に行くのも戻るのも大変だった。展望風呂は実際のガラスが曇っていて容易に展望できる状態ではない。ジャグジーもない。露天風呂は朝入ったが、寒かった。こっちにはサウナがあった。


翌日は佐世保を経由し、船越、石岳という2つの展望台から九十九島の眺望を眺めて(風が冷たかった。雪が舞っていた)、武雄温泉経由で帰った。九十九島の眺望は、動植物園裏の石岳展望台の一番高い展望台に登る前の脇にある展望カ所からのアングルが、映画「ラストサムライ」でロケ地として使われた風景らしい。確かに展望台から見るより、島々が重なって見えた。この写真は展望台からのもの。

楊貴妃の温泉

2011-01-10 15:08:06 | Weblog

山口県にある「楊貴妃の風呂」を標榜する温泉地のホテルに行った。以前、会社の旅行で行ったことがあるが、また行ってみようということで。
中国四大美女の一人、楊貴妃について、何の脈絡もないわけではなく、日本海に面するこの地に、安史の乱(755年)で都を追われた楊貴妃は死んでおらず(自害説、他殺説あるらしい)、船に乗って日本まで流れ着き、この地で亡くなった、という地元の伝承があるためという。今回行かなかったが、やや離れた海岸沿いに楊貴妃の墓もあるという。で、楊貴妃が玄宗皇帝と遊んだ西安の華清池にある楊貴妃のための温泉の風呂を模して、ホテル内に大理石を用いて再現したというのが、この風呂「華清湯 貴妃湯」。
もちろん、同じものではないが、中央部に蓮の花を模したものがあり、そこから湯がわき出ている。泉質はアルカリ泉のようで、肌がつるつるする。ま、美人になるかな。貴妃湯に入れるのは、女性が午後、男性が午前。
その反対には玄宗皇帝が好んで入ったという、華清池にある風呂を模した(ホント?)という「太子湯」がある。

ホテルには中国人が訪れては色々描くらしく、書画があちこちに飾られている。


で、風呂の後は料理。今回は鮟鱇(あんこう)づくし、ということで、これが鍋の具。鍋は味噌仕立てだった。

キンモクセイのワイン「楊貴妃ワイン」のあとは、これまた楊貴妃が好んだという粥に、クコの実、ゴマ、レーズン、松の実、ピーナッツなどなどを入れたものを食べ、食事に勢いをつける、のだそうだ。

フグは湯引きしたもの。生に比べるとちょっと。ま、勢いで、ということで。

突き出しは左からアンキモ、貝のカラシ和え、次は植物みたいだったけど明太子和えとのこと。アンキモはもうちょっとトロっとしていれば良かったのに。

定番の刺身。ま、そこそこ良かった。地元の近海モノというわけではなかろうが。

鮟鱇の唐揚げ。レモンを絞って梅塩で食べる。骨はあるが、なかなか良かった。でもフグの唐揚げの方が美味しいし好き。

アンキモのステーキ。結構味付けは濃かったし、あぶらギッシュ。これはアンキモからのものか。ま、鮟鱇づくしなら食べておかないと、という感じのもの。

鍋全体は静止画を撮るのを失念。味噌味で野菜も豊富でなかなか健康的で美味しかった。で鍋の具をさらった後は定番の雑炊。卵とネギだけ。醤油味の鍋の時などのように塩をふることもなく、味噌の鍋の素材の味そのままで美味しく食べられた。

考えてみると、今回は肉はまったく食べなかったなあ。

デザートはこれまた楊貴妃が愛してやまなかったというライチ。当時は南方の特産で、交通手段が発達していなかった頃は、西安まで運んでくるのは至難の業だったという。

で、翌朝、朝食を食べて、さあ帰ろうと思って外を見ると雪。最寄りの中国道の乗り口はチェーン規制というので、規制を外れたインターチェンジまで下道を走る。結構すごい雪の中を走る。で、関門大橋を渡りしばらくすると雪のため通行止め。渋滞する下道の国道3号線をひた走り、やっとのことで通行止めが終わったところから再度、九州道に乗り、帰り着いた。お疲れ様。

帰省中

2011-01-01 08:21:26 | Weblog
大雪が心配されるなか、順調に飛行機は飛び、無事羽田着。こっちは元旦の朝から快晴だーっ!
と、いうことで浜松町に向かうモノレールから富士山をバッチリ拝むことが出来た。元旦から今年は縁起がいいかも。
写真は携帯で撮ってトリミングしたので画質悪いですが。

謹賀新年

2011-01-01 02:41:01 | Weblog
昨年は日本での中国の評判を落とすさまざま出来事が起きてしまいました。上海万博のテーマソングパクリや尖閣諸島問題、パクリといえば成都の遊園地のガンダムもありました。政治の世界では権力闘争も激しいようですが、一段落したようです。
とおもったら、人民日報が温家宝首相の名前を間違えて、処分が出たようです。人名を間違えるのは新聞で一番まずいことですが、しかも国家指導者、しかも温家宝首相というと、なにやらいろいろ生臭い感じもするのですが、そこまでは掘り下げられないかな。
これからも中国は、物価上昇や不動産バブル、官僚腐敗など、問題は山積のようです。地に落ちた感のある日本の対中国観はすこしはよくなるのだろうか。一方で、新華社は年末に日本語サイトを立ち上げたようです。といっても、これをみても、日本人は「なんじゃこりゃ?」と思うだけかもしれない。それでも中国側は日本に自分たちを理解してもらおう、という姿勢を見せている、と好意的に解釈したいと思います。

年末でバタバタして更新が滞ってしまったこと、申し訳ありません。
今年もよろしくお願いします。

大相撲初観戦

2010-11-26 00:10:53 | Weblog

初めて相撲観戦をしてきた。23日、大相撲九州場所が行われている福岡国際センターに行ってみた。最後列の椅子席だが、手前の升席はかなりガラガラ。20日に満員御礼になったというが、これは順調にいけば横綱・白鵬が双葉山の69連勝の記録に並ぶ日で、この日だけは前売りが売れていたらしい。実際は白鵬の連勝記録が途絶えてしまったので、客足もよくなかったのだろう。その後の21日の日曜日も、この23日の勤労感謝の日の祝祭日も、かなり空席が目立った。こんなことなら前売り券を買わなくてもよかったかな、と思った。それにしても、北海道とか青森とか盛岡ならもっと客がはいるかもしれないなあ。

そもそも相撲観戦のだいご味ってなんだろう。一番安い椅子席Bでも前売り3100円。序の口とか序二段とか朝からやっているが、本当の相撲好きはまだしも、そんなに長くは観戦できないなあ。一番安い椅子席でも、福岡国際センターでは、土俵までの距離はそんなに遠くなく、取組は十分見ることはできる。ただ、サッカーや野球はテレビ画面からはみ出した部分、サッカーならディフェンスラインの動きとか、野球なら内外野の選手の配置とかなど、競技場でのみ見ることが出来ると楽しみがあるが、相撲はテレビ放映とそんなに変わらないかな。スロー再生などがある分、かえってテレビの方が楽ちんかな。

サッカーなら大型ディスプレーに得点シーンなどの場面を再生することもあるが、福岡国際センターにはそんな設備はないし。

テニス観戦に似ているかなあ。それでもテニスは、競技場の雰囲気を味わうだけでなく、コート外のスポーツメーカーの出店に行くのも、テレビ放映されないダブルスの試合を見るのも、練習コートで練習している有名選手を眺めているのも楽しい。

伝統芸能を一度見たということで、今後積極的に相撲を見に行くことはないと思う。

辛辣麺

2010-08-19 15:36:25 | Weblog

前半の仕事が終わって、いつもの冷やし中華を食べる気満々で会社近くのラーメン屋に入ると、「爽辛赤マー油 辛辣麺 カプサイシン 期間限定」のチラシが。写真のスープの赤い色も鮮やか。目を惹く。
ビルの温度計は38度を表示している。暑いときは辛いものでしょ。注文していた。

待つこと数分。?!スープの色が違うじゃん。食べるが、あんまり辛くない。胡椒などと並べて置いてある「赤味噌」というのを小匙3杯入れてみる。ま、こんなもんか。

代金を払うとき「もしかして『激辛』好きですか?」と聞かれ、ためらいなく「はい」と答えると、「辛さが足りませんでしたか?でも、爽やかな辛さですから」とのこと。
横浜の中郵便局のそばにあった「地獄ラーメン」が懐かしいなあ。
激烈な迫力に乏しかった辛辣麺。一応、ラーメンとしては美味でしたよ。韓国製インスタントラーメンを連想しちゃうけど。

XactiとDVD周り解決

2010-07-11 15:16:21 | Weblog
これまでDVD観賞用に使っていたリージョンフリーのDVDプレイヤーが酷使に耐え切れず調子がおかしくなり、価格ドットコムの書き込みなどで存在は知っていた韓国LG電子製ブルーレイプレイヤー「BD370」を購入した。16000円ほど。

これ、すごい。早くに知っていればもっと楽だったのに。DVDやBDの再生はもちろん、パナソニック製ブルーレイ・レコーダー「DIGA」でハイビジョン画像をAVCREC圧縮して一般のDVD(CPRM)に書き込む録画モードHG、HX、HEまで読める。DIGAで録ったDVDの再生用に使えるわけだ。
最高に感動したのは、AVCRECのフォーマットと違うとして、BDデッキのHDDに書き込んでBD化できなかった三洋電機のビデオデジカメ「Xacti2000」で撮ったMPEG4のファイル、つまりH.264のファイルをそのままDVDに焼きこんだデータDVDをムービーとして読めるということだ。

さらに前面パネルにはUSBポートがついていて、このUSB経由で外付けHDDとかカードリーダーをつなげて、Xactiで撮影したばかりの動画もカードリーダーから見ることが出来る。

これまで、Xactiの元々の機能であるドッキングステーションを経由してHDDに保存した動画をTVで見る「Xactiライブラリー」を使っていた。ただ、早送りが出来ない。その後、メディアプレイヤーというものを知り、1万円程度で購入。データとして書き込んだMPEG4ファイルが入ったHDDをUSBでつなぎ、HDMI端子経由でTV画面で見るようになっていた。
最初からこのBD370を入手していれば、これらのわずらわしさから早期に解放されていたのに。これで撮影後、単なるバックアップとしてDVDにデータを焼いていたものが、見るためのものとして利用できるようになった。それ以外にもDIGAで録った大量のハイビジョン映像のDVDも見ることが出来るようになる。DIGAの寿命も延びるだろう。
ただ、DIGAで録画したBDディスクは読み込めなかった。

なぜ韓国のLG電子に出来て、パナソニックやソニーは同じような製品を出さないのだろうか? AVCRECフォーマットに限定したデッキしか出さないのは、同じフォーマットで動画が撮影できるパナやソニーのビデオカメラを売るためだけの単なる囲い込みなのかもしれない。

もうひとつ、このプレイヤーをネットに繋ぐとテレビ画面でYoutubeを見ることができる。文字検索はアルファベットしか効かないので日本語動画を探すのは大変だが。

日本代表お疲れ様

2010-07-11 00:28:56 | Weblog
ワールドカップも残すは決勝と三位決定戦のみになった。決勝前夜、日本ではすでにデンマーク戦のゴールラッシュの興奮、パラグアイ戦のPK戦による決着による盛り上がりも過去のものになったようだ。
格上の相手に対する処方として、日本が提示した固い守備のやり方は、発展途上チームがベスト16、ベスト8に行くためのひとつの方法として、新たなモデルになるかもしれない。日本に勝ったパラグアイもスペインに対して同じように徹底して守っていた。しかし、やはり1点に泣いた。準々決勝でドイツがスペインに敗れたのも、ドイツにミュラーがいなかったこともあるが、超守備的に構え、中盤の流れるような攻撃スタイルを自ら放棄した結果だ。超守備的布陣は決勝トーナメントに進出は出来るが、世界の超一流国、スペインやオランダ、ブラジル、アルゼンチン、イタリアなどが本気になったときにはいつか破れる。

日本のマスコミは訳知り顔で日本の守備を評価する。もちろん結果は出したが、岡田監督は、そこまでやれるとはすでに了解していたのではないか。その上、16から8、8から目標の4に行くために、どうするべきか。その段階を考えた上での、中村俊輔や内田らを使ったショートパスをすばやくつなぎ、攻撃で日本らしさを生かして得点に結びつけようとするやり方なのではないか。
ただ、W杯開幕直前の国際試合で4連敗し、「理想のスタイル」を捨て、負けないサッカーでとにかく1次リーグを突破しようとの「現実的対応」に頭を切り替え、阿部をアンカーに置いて守備に専念させ、守備が安定したのはあちこちで触れられている通りだ。その結果、点を獲るためのオプションは少なくなる。本田が最後までこの布陣に反対していたということだが、その気持ちも分かるし、本当にベスト4、優勝を考えていたら守備的布陣をとってはいけない、と本田も分かっていたのだろう。

カメルーン戦、日本が先制点をとったため、その弱点は明らかにならなかったが、2戦目のオランダ戦、1点ビハインドの場面から、何とか追いつきたい、その結果、中村俊輔を投入、「理想のスタイル」が機能すればとの淡い期待を込めた。結果はまったく機能せず。
同様にパラグアイ戦、後半、延長を通じて、点を獲らなければ先に進めない場面。この大会初めて中村憲剛を投入したのは、過去に何度か試して岡田監督のお気に入りになっていた、憲剛をセンターフォワードの位置においてボールをあててキープさせたり、起点を作る、パスをつないで決定機をつくる、というスタイルを再現させた。いわば中村俊輔なき俊輔シフトを最後の最後で試した。W杯本戦でこれまでと違ったスタイル。残念ながらこれを臨機応変に使い分けられるほど、日本は器用なチームではなかった。
「8強に進出してボコボコにされるより、PK戦で負けたほうがよかった」。某新聞の運動担当の専門編集委員がとんでもないことを書いていた。野球のことしか知らない野球バカがサッカーについて知ったようなことを言うな、とあきれ果ててしまったが、もちろん、スペインにボコボコにされて負けたほうが、日本にとってよっぽど大きな収穫が得られるに決まっている。スペインほどの世界最強のチームがW杯という本気の舞台で、本気になって日本に当たるような試合環境が、キリンカップやその他の親善試合で得られるものか。日本はスペインが大舞台で本気になったときのスピード、当たり、テクニック、戦術に直に触れられることの出来る絶好のチャンスを逸したのだ。決勝進出したオランダとあたって0-1で健闘したではないか、との声があるが、予選リーグはあくまでも引き分けありの予選だ。トップチームは予選リーグを通じて調子を上げていくという。まだ本調子の前に当たっただけだ。決勝トーナメントの緊張感とは違う。

守備は評価された。ファインセーブを連発したGK川島がベルギーへ、エースキラーとして名をはせた長友がブンデスリーガと、海外で挑戦することになった。もちろん頼もしい。松井も「若いうちから海外に出たほうがいい」と言う。
しかし、長谷部はパラグアイ戦直後のインタビューでも、首相官邸に招かれたあとのインタビューでも、「国内のJリーグを盛り上げてほしい」と同じことを言っていた。自らはドイツで活躍している長谷部が、自分が出てないJリーグを盛り上げてくれ、と言っている。つまり、日本の選手が国際標準の実力を得るためには海外に出るしかないのは悲しすぎる。Jリーグを国際水準まで高めて、Jで活躍すれば世界でも通用できるレベルに上げて、また日本のサッカーファンもそれを応援してほしい、長谷部はこう言いたかったのだ。日本代表の躍進でにわかサッカーファンが増えたのはよし、今後もサッカーを見放さずに応援して盛り上げて真のサッカーファンになってほしい、と。長谷部の考えには頭が下がる。将来日本サッカー協会を背負う人材になるのではないか。

4年後、そしてその先の日本サッカーは何を目指していけば良いのか。守備的なチームの中からヒントの一端はうかがえる。パラグアイしかり、ウルグアイしかり。守備的な布陣のなかでFWの2人、あるいは3人だけで、後方からの押し上げもなく勝手に攻撃に行って得点するオプション、というより、このような技術と球際に強いFWの育成だ。そうすればたぶん、とりあえず8強に、もしかすると4強まではいけるかもしれない。
日本の今大会全4得点を分析すれば、カメルーン戦の本田の1点は、厳しい言い方をすればカメルーン守備陣が伸びすぎる傾向のあるボールの性質を十分把握しておらず、目測を誤った結果のミスに乗じて獲った。崩したものではない。
デンマーク戦の2FKはすばらしいが、まぐれともいえる。遠藤のFKは相手の壁とGKのポジショニングミスだろう。3点目は、なんとか1点を獲って追いつこうと前がかりになったデンマーク守備陣のスキをついたもの。もし日本が先制され1点を追う場面を想定すると、ああいう状況は生まれない。日本は1点ビハインドの状態から点がほしいというシーンで得点できなかった。2002年、韓国には安貞桓(アン・ジョンファン)がいた。奇跡的なゴールを決めて、そしてイタリアに勝って8強、続くスペインとはPK戦の結果、4強になった。
日本サッカーが本物になるために、現状に満足せず、上を目指してほしい。





パラグアイ戦を半年前から予測

2010-06-28 14:07:53 | Weblog
すげーな岡ちゃん。大分でやった2月のベネズエラ戦はパラグアイを想定したものだったんだって。そのためにマッチメークしたらしい。スポニチの当時の記事をネット検索した。

残念ながら、皮算用のタヌキ獲っちゃったんだよ。スポニチさん。あ、失礼、先見の明があったということか。まあ、この段階で何を言ってもしょうがないけど。ま、指揮官ならいろんなタイプのチームと戦って、チームに経験させたいんだろうけど。

そのあと、1次リーグに備えて試合を組んだ。よく言われるW杯直前の4試合に4連敗、というのは、
4月7日  日本 0-3 セルビア
5月24日 日本 0-2 韓国
5月30日 日本 1-2 イングランド
6月4日  日本 0-2 コートジボアール
のことだけど、イングランドはオランダでしょ。コートジボワールはカメルーン。韓国はあんまり関係ないけど、セルビアはデンマーク、と大体、仮想敵としていいマッチメークが出来ていたはず。仮に勝ってたとしても、うぬぼれ、油断してろくなことはなかったのでは。06年W杯ドイツ大会直前にドイツに負けたとは言えども先制して善戦したのがそのいい例では。

で、何度も写真を載せているけど、この試合、見に行った。といっても小笠原を代表復帰させたり、久しぶりに稲本が入ったり、国内組で、今の戦力とは違うけど。DF陣は先発が徳永と、今の駒野と違うだけで、ほぼレギュラーだったから、そういう意味では参考になったんだろうなあ。メンバーは、
GK楢崎
DF中澤、闘莉王、長友、徳永
MF遠藤、稲本、中村憲、小笠原、大久保
FW岡崎

徳永は駒野に、中村憲剛は平山に、岡崎は佐藤寿人に、地元サービスで小笠原から金崎に、大久保から香川と、代わっている。2010年国内最初の、国内組だけの組み合わせなら、まあ、小笠原以外はこうだったんだろうなあ。阿部を試していないだけだ。

僕は当時どんな風に見ていたかというと、
(当日のブログ)
(以下抜粋)試合はスコアレス・ドロー。攻撃を久々代表復帰の小笠原に委ね、荷が重かったかな。トップ下の中村憲剛がほとんど機能せず、2トップの岡崎、大久保に決定的なパスがほとんど渡らなかった。大久保はまた暴力沙汰。選ばない方がいい。遠藤もまだこれからか。
ベネズエラは中盤のチェックが結構きつく、前半、中盤はボールは回せるが、ラストパスが出せない。まだパスの精度が足りない。
稲本は良かった。これまで代表のボランチというとバックラインの前で守備をする傾向が強かったが、稲本は両サイド(特に左の長友)が高い位置で攻撃参加する際は、完全にバックラインのセンターに入りカバーリング、闘莉王がサイドに流れる。サイドバックの攻撃参加を促すような動きが出来ていた。稲本は体が張れるので最終ラインでも安心して見ていられた。
長谷部マコが入ればボランチは稲本に任せて、マコに本来の攻撃的な仕事をやらせることも可能になるだろう。
左の長友は合格だが、右が難点。徳永は守備に時間を割かれ、ほとんど攻撃参加できなかった。替わって入った駒野もスピード不足。ビビってるのか前に出られない。このポジションには内田もいるが、守備が弱すぎ。
あとから入った攻撃陣。佐藤寿人はともかく、平山も金崎も秘密兵器にはなれないだろう。
今年第一戦だったが、問題点は依然変わらないし、解決への道は遠そうだ。
(以上)

まあまあ、的を得ているのでは。稲本の役割を評価しているのは、我ながら達観だと思う。現在はここに阿部が入っているわけで、稲本もボランチのスーパーサブとして、2試合でいい仕事をしている。大久保はもともと嫌いなので評は辛い。遠藤も、このときはまだ胃袋の雑煮が消化されきれないまま試合に臨んだような感じだったが、しかし、全体として、ここまでよく解決したなあ。問題はベネズエラとしたような硬い守備のうえ、得点に結びつくような前の動きができるか。パラグアイはベネズエラと違って長身選手がいるが、高さを封じることができるか、そしてパラグアイの守備網をこじ開けることができるかだ。

中国の反応

2010-06-26 14:44:04 | Weblog

日本と韓国が16強入りしたW杯南アフリカ大会。
一方でアジア予選で敗退した中国。国際試合でラフプレーを連発、フランスのジダンから「もう中国には行かない」と言われたり、国内リーグでも審判に蹴りを入れたり、八百長事件で足球協会のトップが捜査当局から事情聴取を受けるなど、地の底に落ちている中国サッカー界がうらやましがっている。新華社は「中国サッカー、赤面しないのか」と、上海有力紙「解放日報」の記事を転電している。

中国には世界一流のサッカーファンがいるのに(ホントかよ?)、サッカーの水準は低い。足球関係部門はなぜ、日本や韓国に遠く置いて行かれたのか、W杯の機会を通じて分析するべきだ、としている。
まず、日本と韓国の活躍で、W杯出場枠でアジア地域が4.5となるだろうことに感謝している。日韓のサッカー環境を分析し、芝生のサッカー場をつくり、子どもの頃からサッカーに親しませ、青少年の大会をつくり、普及に努めていることを上げている。
これに対して中国では、子どものサッカー人口は年々減少、サッカー人口も減り、国内リーグの人気は低下の一途をたどっている。だが、ひとたびW杯が実施されると、忽然とサッカーファンが誕生しているという。このサッカーファンが本物か偽物かは問わないが、彼らの情熱は国内リーグには向かないのだという。

日本はかつて中国にも負けた時代があったが、Jリーグが出来てプロ化が進んで以降、全く違った歩みを見せている。ただ、サポーターが成熟してきているか、といえば、首をかしげざるを得ない。デンマーク戦後、渋谷の街で騒いだり、道頓堀に飛び込んだ若者たち。世の中の閉塞感をサッカーというイベントで騒ぐことで晴らしていないか。マスコミもオヤジのにわかサッカー評論家も同様だ。中国も似たようなものかも。他山の石としなければならないだろうなあ。

日本決勝T進出

2010-06-25 15:43:01 | Weblog
引き分けでなく3対1とデンマークに勝って、堂々と決勝トーナメント進出。カメルーン戦、オランダ戦を通じて、岡田監督は選手のコンディションと戦術を見極めてきたようだ。スタート時は「4141」でなく阿部、遠藤の2ボランチ、長谷部を少し上げ気味にした「4231」。引き分け狙いではなく、攻撃し、得点を挙げ勝って決勝トーナメントに行くとの決意と意図を選手たちに示した布陣だろう。ただ、デンマークの攻撃をつかみきれず、前半10分過ぎまでに、長友、遠藤に直接指示して阿部をアンカーとする「4141」に戻す。ただ、攻める意識は変わらず、長谷部は頻繁に最前列まで攻撃に出ている。
カメルーン戦では恐怖心もあったのか、守備を重視しすぎるがあまり、前線、中盤から相手を追いかけてのチェックはあまり見られず、自陣に深くひいてカメルーンの攻撃を待ち構えるやり方。長谷部、遠藤はまったく攻撃に参加できなかった。外にボールを蹴り出すだけ。この教訓からオランダ戦では前に出るようになったが、逆にオランダの猛攻時には守備に戻った長谷部、阿部が最終ラインに埋没して、被弾時にはシュートを決めたスナイダーへのマークが甘くなっていた。
デンマーク戦では、相手の攻撃が怖くてもDFラインを下げすぎることはせず、中盤との間を詰めて相手にスペースを与えないように注意深くラインコントロールしていた。

メンバーチェンジも的確だった。松井を岡崎に、大久保を今野に、遠藤を稲本に替えた。もし岡崎でなく、長身でヘディングに強い矢野だったら・・・。チームは「守りきればいい」と解釈して守りを重視して、デンマークの息の根を止める3点目は入らなかっただろう。全体が自陣に引きすぎて、デンマークの総攻撃を受ける形になり、試合はどうなっていたかわからない。岡崎には足の止まった松井に代わり、前線から相手の出球を抑えるディフェンスをしつこくして、チャンスがあれば点を取れ、と指示されていたはずだ。

2006年ドイツ大会第1戦対オーストラリア戦を思い起こす。1点リードしてジーコ監督は、FW柳沢に代わりMF小野を投入した。ジーコの意図を測りかね、FW陣はボールを持てる小野を基点としてもう1点獲ろうと考えた。宮本以下消極的なDF陣は、小野がひいて1点を守りきろうと思った。その結果、前線とDFラインの間にぽっかりとスペースができ、屈辱的な逆転負けを喫した。宮本が嫌いなわけだからではないが、ジーコ監督の意図は「もう1点取れ」だろう。スピードがなくオーストラリアの攻撃に手を焼き、引いて守っていた宮本は自らの判断ミスと体格的欠点を隠すためにああいっている。ジーコの意図を選手に徹底させなかった監督の手腕のなさ、選手の意思統一の欠如。ドイツ大会を教訓に、岡田監督はきわめて明快な選手起用で答えた。

大久保が疲れたためフレッシュな選手で守備を固めようとした。今野は本来ボランチの選手。試合を終わらせるための交代で、稲本も守備を重視して長谷部の負担を減らそうとの交代だ。オランダ戦で長谷部を交代させてチームが機能しなくなったことを教訓に、長谷部はフル出場、彼をフォローする形で今野や稲本を入れた。(写真は大久保と岡崎。いずれも今年2月2日の大分でのベネスエラ戦。間違っても南アフリカには行ってませんから)

試合が終わった後の岡田監督の会見が興味深かった。
デンマークのパワープレーに対して、複数の打つ手(選手交代)はあったがしなかったのはなぜか?との質問に、「いいボールを蹴らさない、しっかり競る、こぼれ球を拾うという原則を堅持していた。バランスを崩したくなかった」。想像はしていたが、矢野を入れなかった理由がわかった。
大会前と選手起用や戦術が変わった、との質問に対しては「われわれがやろうとしているサッカーの中心となる選手の不調がJリーグを通しても、また代表で集まっても続いた。戻るんじゃないかという期待を何人かの選手に対してしていたが、踏ん切りをつけないといけないというところにきて、起用法、システムを変えた」と中村俊輔について語った。そしてこれは遠藤や大久保も指していると思う。ただ、彼らは徐々に調子が上がってきたと認識して使っているという。
中村については「おそらくそれはW杯という重圧。日ごろ出ている選手の方がそういう傾向が強かったので、いろいろ話をしてみてもW杯の重圧みたいなものを感じたので、思い切ってここは決断しないといけないということで、システム、メンバーを変更した」。ドイツ大会といい、今回といい、中村俊輔は本当にビビリというか、ワールドクラスの選手ではない、本番で活躍できない、という評価が露呈してしまった。そこを見抜いて、中村をはずしたチームを急造で作った岡田監督の決断が、決勝トーナメント進出につながったのだと思う。
アジア予選を突破するための攻撃的な選手も、本戦では通用しない、と組織的な守備を優先したチーム作りを徹底、中村憲剛や内田ではなく、阿部や駒野を重用した。
ただ、フランス大会では三浦カズを見切って最後に外したことで、対マスコミ、対サポーターでしこりを残した。今回はここも学習していて、南アフリカに連れていっただけでなく、負けてもいいオランダ戦で交代出場させて、最終的に「使えない」と判断、引導を渡している。会見でも「もしW杯の重圧とか不調がなければ、前のやり方でもいけたかもしれない」と中村を擁護している。

で、中村がいなくなったあと、右サイドに本田を置くのではなく、1トップに当てたのは、ギャンブルといえどもすごい。オランダ戦はまったくダメだったが、デンマーク戦では本来の1.5列目の選手の本田が、トップでよくポイントを作ってボールをキープ、攻撃の起点になっていた。本来MFの本田をFWにしたことで、タレントの宝庫で過剰気味のMFのメンバーから、長谷部、松井、遠藤、阿部、稲本を効果的、機能的に使うことができた。海外経験の乏しい岡崎では、あれだけボールを収めることはできなかっただろう。

闘莉王もすごい。デンマークがパワープレーになっても、ハイボールをことごとく跳ね返していた。ワールドクラスのセンターバックとしての評価を得られるのではないだろうか。W杯後、長友、阿部などともに海外移籍を果たせるかもしれない。

ただ、問題がないわけではない。岡田監督も会見で「まだまだいろんな意味で世界との差はあると思う。互角に攻め合ったら、うちの選手はそこそこやるが、同じ数のチャンスを作ったら決定力の差でやられる可能性が大きい」。後半、遠藤がゴール前正面でボールを得たとき、シュートチャンスだったのに本田に縦パスを入れてチャンスをつぶした。闘莉王も決定的な場面でシュートを外した。オランダ戦の後、オシム監督の発言として報じられていたが、日本には「殺し屋」の感覚が足りない。
中3日で29日にパラグアイ戦。どう調整、修正していけるのだろうか。FK2本だけで評価されるのではなく、日本サッカーの組織と機能を高めて、世界に新しいスタイルを見せつけてほしい。


ブブゼラって

2010-06-22 03:32:02 | Weblog
ブブゼラって、南アフリカW杯で応援席で彼らが吹いている、ブーブーうるさい民族楽器のラッパのようなもの。トランペットのマウスピースのようなものなのかなあ?唇を震わせて音を出しているような。あまり興味がないのだが、アフリカの民族楽器のくせに、なんか安っぽいプラスチック製。いやーな予感がしたが、きょう見たテレビのニュースなどによると、やはり中国製。浙江省などで大量生産しているらしい。W杯景気でフル生産中らしい。儲かって仕方がないらしい。南アフリカもアホだなあ。こんなものまで中国に持っていかれるなんて。自分の国で作れば稼げたのに。50、60年代の日本みたいだなあ。

で、サッカーの試合を見ていると、グラウンド脇の広告で「哈爾浜Ud酒(ハルビンビール)」や「中国・英利」というのを目にする。ハルビンビールのHPを見つけてみると、W杯公式ビールとか言ってる。バドワイザーじゃないのかなあ。オランダのかつての名選手、フリットを広告塔にしているようだ。W杯で世界中に見せる広告を出しても、ハルビンビールなんて簡単に手に入らないじゃん。それとも、最近アフリカ進出が顕著な中国のことだから、南アフリカでは有名ブランドなんだろうか?それともわざわざ漢字の広告を出しているところを見ると、世界の華僑相手のつもりなんだろうか。
同様に「英利」というメーカーは「yingli」という英語表記もあるが、太陽光発電製品のメーカーらしい。
世界の工場・中国。全然知らないメーカーだけれど、こんなところからヒタヒタと世界進出が始まっていくのだろうか。

オランダ戦

2010-06-21 11:41:30 | Weblog

6月19日、W杯2戦目、世界4位のオランダと対戦、0-1で惜敗した日本。健闘したと思う。カメルーンに勝ち、オランダとは、うまくいけば引き分け、悪くても最少失点で負け、というのは想定の範囲内、シナリオ通りだったろう。オランダに2点目を取られなかったことで、1戦目で0-2でオランダに負けたデンマークとは得失点で+1のアドバンテージがある。この結果、日本は3戦目のデンマークに引き分けでも決勝トーナメントに進出できる。デンマークは逆に絶対に日本に勝たなければ進出できない。デンマークは前がかりになって攻めてくるに違いない。
オランダ戦でもうひとつ大きかったことは、MFの阿部が、イエローカードをもらわずに済んだことだ。カメルーン戦でイエローカードをすでに1枚もらっており、オランダ戦でもらっていたら累積2枚で3戦目は出場できなかった。これで阿部はデンマーク戦にも出られる。

見たとおり、W杯本戦に入って日本代表の攻守の要は守備的MFといわれるボランチの3人、特に4人のDFラインの前で相手の攻撃の芽を摘み、DFラインのほころびを埋める「アンカー」の阿部だ。屈強な相手FWにタックルする、というより、試合の流れを読んで危険なスペースを埋めたり、相手のエースを抑えて決定的なパスやシュートを打たせないようにする。そしてマイボールになるや否や、攻撃の起点として、前線、あるいはゲームメーカーに攻撃のお膳立てのパスを送る。極めて頭脳的なプレーヤーだ。この阿部と、もともとのボランチの2人、長谷部と遠藤の連携で相手の攻撃を事前にうまく食い止めている。また、阿部のおかげで長谷部、遠藤の守備の負担が減り、攻撃に時間と体力を割くことができるようになっている。
長友もうまくいっている。相手のエースキラーとして、スピードで負けず相手の攻撃の芽を摘み取っている。1戦目エトオ、2戦目カイトを徹底的に封じていた。それだけでなく、オランダ戦では、前線まで飛び出していってボールを持っている松井や大久保を追い抜く動きからボールを受けようとしたり、相手のマークをひきつけてスペースを作ろうとしていた。
ところが、後半、中村俊輔が松井に代わって入ってから状況が一変。日本からチャンスらしいチャンスが消えた。前半、右サイドをドリブルであがり、攻撃の起点と後方から選手が上がるタメを作ってチャンスメイクしてきた松井は確かに疲れていた。本田もカメルーン戦ほどにポストプレーがうまくいかず、前線でタメを作る必要があった。岡田監督は中村にそれを期待したはずだ。ただ、対人プレーに弱い中村は前線で相手のチェックを受けながら起点になることをせず、しばしばバックパスをして攻撃の流れを止め、スピードを遅らせ、あげくに守備から攻撃の切り替えのときにゆっくりルックアップしながらドリブルしているところをオランダに徹底的に狙われ、ボールを簡単に奪われピンチを招いていた。中村が入ったことで、W杯直前4連敗した悪いときの日本そのままのチームに戻っていた。
途中出場ゆえ、中村は本来自分がハードワークしなければならないが、自分を生かすために回りにハードワークさせるプレースタイルゆえ、自分がボールを持ちきれなくなるとすぐバックパスをする。疲れている阿部や長谷部、遠藤にマークがきつい中でボールを渡すため、そこで流れが止まる。本来なら、松井のように前へ前へ少ない人数でボールを運ばなければならないのに、結局本田を孤立させてしまった。岡田はもう中村を使わないだろう。限界が見えた。

もうひとつ、長谷部がいなくなってからチームとしてまったく機能しなくなった。岡田監督は中村に続いて、岡崎、玉田の2FWを大久保、長谷部と交代した。1.5列目からのプレーを得意とする玉田に長谷部的なプレーも期待したのだろうが、ゲームの中で玉田はまったく姿が見えないほどに存在感がなかった。トップ下でフリーな形でボールを持たせるなら、稲本=写真=を入れて長谷部や遠藤の守備の負担をさらに減らして、遠藤あたりを1.5列目やサイドでフリーな形で攻撃に専念させるような布陣のほうが良いのではないか。ただ、第3戦を見据えて長谷部を休ませたというのなら話は別だが。

デンマーク戦は25日午前3時半キックオフ。デンマークは引き分けではだめなので、ある程度前がかりになるだろう。サイドやDFラインの裏にスペースができるはずだ。そこにうまく走りこんでチャンスメークできるか。引き分け狙い、ディフェンスオンリーではおそらく守りきれず相手に得点されてしまうので、勝ちにいった結果引き分け、となればモアベターなのだとは思うが。