10月1日は中華人民共和国の建国記念日、いわゆる国慶節。人民大会堂で宴会をやるのだが、習近平・国家主席が主導する「ぜいたくはやめよう」キャンペーンの一環で、宴会料理がショボショボになってきている、との報道がある。
今年の国慶節の宴会の様子を記した人民日報の1面。
中国の大衆紙が、外交部の礼賓司(局)の前司長に聞いたところ、最近は基本的に三菜一湯(おかずが3品にスープがつく=普通の豪華でない中華料理の定番)なのだそうだ。茅台酒のような50度を超える白酒も最近は出ないという。
北京、上海、四川、広東と大きく四大料理に区分されるなかでは、淮揚菜と呼ばれる上海周辺の料理が主体になるという。味付けが濃くなく、口当たりがよくて癖がなく、多くの人々が食することができるからだという。唐辛子や花椒と呼ばれる山椒の一種など刺激的な香辛料で有名な四川料理はあまり出ないようだ。
淮揚料理のなかでは「獅子頭」と呼ばれる肉団子や、「佛跳墻」(貝柱や干ししいたけ、干しエビなど高級な乾物や鶏肉、野菜などを煮込んで素焼きの壷で蒸すスープ。あまりのおいしさに、匂いにつられて修行中の僧侶が寺の壁を乗り越えてまで食べに行く、とのいわれからこの名がついた)、「三宝鴨」(鴨肉を棗や栗などと一緒に素焼きの壷に入れて蒸す料理の模様)などが国宴の定番だそうな。
「佛跳墻」の写真。
「獅子頭」ですけど、これは上海蟹専門店で食べたもの。もっと大きな肉団子を醤油と酒と砂糖で甘辛く煮たものも食べたことがある。
で、イスラム教徒の国賓なども配慮して魚やエビ、鶏肉が多く、基本的に豚肉は食べないそうな。獅子頭は鶏肉で作るのかなあ。で、今年の主食は卵チャーハンだったそうな。
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